Round 8 GO!!!!!!!

2003.06.07

 

久しぶりに色男本田氏と連絡を取ったら、昨年彼の職場だった神奈川県にある事業所がなくなって、東北に転勤していた。全員リストラされたか、転勤になったそうだ。同じ会社なのに知らなかったよ。彼は悲惨なサラリーマン人生を送っていたのだ。SUGOは近いが、サーキットはやってないそうだ。彼がFISCOでのタイム・アップの極意を教えてくれた。そのまま以下に示す。

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では、簡単にFISCOでTimeを上げる方法を・・・

FISCOの場合、やたら長いストレートが随所にあるのが特徴ですが、これの1つ手前のコーナーをいかに早く抜けて全開にできるかでかなりTimeに差がでます。

a) 2コーナー →(ストレート)→ サントリー

b) MC     →(ストレート)→ Dunlop

c) Dunlop  →(ストレート)→ 最終

ここで同じようなロケーションのb)、c)について説明すると。

(90度)→ 左(90度) → 右 といわゆるS字になっていますよね。最後のは外周にでるため、非常にコース幅がひろく、ちょっとやそっとではコース左側にコースアウトすることはないので、早いタイミングで全開にすることが可能です。但し、その1つ前の左でクリップを早くとると、左を立上った時にコース右側に寄り過ぎているので、アクセルハーフのまま、右に切り替えして、センター→イン→やたらアウトとなり、右に中途半端にバンクしたまま全開加速できない状態が続きます。

では、具体的にどうするかというと・・・・

右の後、左に切り替えすタイミングを少々遅らせることで左クリップの位置をコーナーの奥に設定できます。また右のクリップを過ぎた時に、アクセルを開けて車体を起こす動作を一瞬だけ我慢して(パーシャルをキープ)、コース右側ギリギリから、左コーナーへアプローチ(ちょっと昇ってて、Frontの荷重が抜け易いので注意)左クリップ過ぎたら即座に右に切り替えして、脱出ラインにのせれば全開時間が長く取れます。

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少々難しいが、これは前回おらがFISCOで走ったときのおらの疑問をより詳しく説明したもので、おらのシケインでのラインが今まで根本的に間違っていたことを示すものだ。 

本田氏といえば仮面ライダーだ。2002年は仮面ライダー龍騎、そして2003年の今年は仮面ライダーファイズが放映されている。子供向けの番組にしてはおもしろいが、どちらも2001年の仮面ライダーアギトには及ばない。アギトのDVDが欲しいが、枚数多いからためらってる。これら現代の仮面ライダーと昔の仮面ライダーとの決定的な違いは、現代の仮面ライダーは普通の人間がベルトの力で変身するのに対し、昔の仮面ライダーは改造人間だったということだ。だから昔の仮面ライダーはどこか哀しかった。

 

 

おらは前回のFISCOでのフリー走行で、ライディングに関して二つの疑問を持った。んで、本間師匠に筑波のレースの報告を兼ね、電話して聞いてみた。シケインで右へ入った後、左へ切り返すまでに一旦スロットルを全閉にするのかパーシャルを保つのかだ。おら全閉にしてたが、それでいいそうだ。次に、ブレーキングが終わってコーナーに入ってからスロットルを開けだして、エンジン・ブレーキも駆動力もかからないパーシャルの状態に持っていくときに、おらは開けるのが遅くてなかなかパーシャルまでいかないか、開けるのが早くてパーシャルを超えてガツンと駆動力を与えてしまうことが多く、どうやってこの微妙なスロットル・コントロールをするのかだ。本間師匠の答えを確認するために、おらの理解したことをe-mailしたら以下の回答があった。

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こんにちは、本間利彦です。もう一度説明します。全閉からパーシャルにもっていくのはワークスマシンでもかなりの改良が必要で、電気システムで何気筒かは開け始め最初だけ火が飛ばないようにしています(でも、この改良はアクセルの開け始めにトルクがでないデメリットがでる)。特に長いブレーキングの後は(長い全閉)エンジン内に生ガスがたまりアクセルを開けても空気とガスの割合が悪くなかなか火が飛ばず、突然シリンダー内に火が入る現象で、飛び出しが出ます。バイク側の対処は、ワークスではないので、アイドリングを4,000回転まで上げておく。この事により長い全閉でも、その後アクセルを開ける時シリンダー内に生ガスがたまらずにすむのでOKです。ライダー側の飛び出しが出ない操作は、今開け始めている場所より何秒か先に1/6ぐらいアクセルを開けておいて(この事によりエンジン内の生ガスを出しておく)から、いつもの所でアクセルを開ければ飛び出しは少なくすみますが、かなりの技術が必要ですよ!!また、エンジンブレーキでもエンジン回転数を(スロー)上げておけばエンジンブレーキが少なくなり入り口のリヤーのスライドが少なくなり進入が安定します。今のレーサーの4サイクルはエンジンブレーキはほとんどききませんよ。2サイクルなみです。以上です。

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う〜ん。さすがにプロの世界は奥が深い。ちなみに二輪と四輪のスロットル操作の大きな違いは、四輪ではこのパーシャルでいる時間がほとんどなく、全開かブレーキングがほとんどということは前に述べたが、馬力がないとはいえ、おらがビーマーでFISCOを走ったときも、パーシャルに近いのは100Rぐらいだった。FISCOの100Rは日本のサーキットで最も横Gのかかるコーナーだそうだ。そういやおらは100Rでは転倒したことないが、これは幸いという他ない。

 

 

5月30日(金)、おらはまた会社休んでかみさんとFISCOに行った。今はそんなに忙しくないとはいえ、こんなにしょっちゅう会社休むのは初めてだ。でも6、7、8月にFISCOで走れる機会がどれだけあるかわからないし、この日は09:30-12:00とたっぷり走れるから、2分切るのはこれが最後のチャンスかもしれないと思ったのだ。それにMCFAJのレース第3戦は7月5日(土)にFISCOで開催されるが、まだそれまで日にちはたっぷりあるから、転倒の際の修理に要する時間を気にしなくてもいい。

 

気温16℃。晴天だが、富士山は雲でまったく見えない。5月にしてはめずらしい台風接近のせいだろうか、そんなに強くはないが風があるのが気になる。ゴルフ同様、風があるといいタイムは出せないのだ。

 

前回ほどじゃないが、やっぱりFISCOで走るのは怖い。おらはフリー走行の時間が来るまで、恐怖と戦いながらゴロワーズ・ライトを何本も何本も吸い続けた。この日は09:30-10:00、10:30-11:00、11:30-12:00と3回に分けて10ラップ程度づつ走り、最初の30分で207、次は202、そして最後の30分で2分を切るつもりでいた。

 

1ヒート。

2速から3速へシフト・アップする際のショックはミッションの問題ではなく、戻りの遅いスロットルのせいでスロットルが戻りきっていないのにシフト・アップするのが原因ではないかとおらは考えていた。んで、シフト・アップする際に自分の手で強制的にスロットルを戻すようにしたら、思ったとおりシフト・アップのショックなし。ミッションをバラすのは時間も金もかかると店長から聞いてたので助かったー。あとはスロットルの戻りをよくするだけだ。

 

本田氏に教わったラインで、MCコーナーとダンロップ・コーナーを走ってみた。ん〜ん、いい感じだ。

 

めずらしく、2ラップ目から10秒切った。筑波のレースから一週間もたってないからスピード感に慣れてるんだろう。じき、100Rで、そして最終コーナーでも膝を擦りだした。

 

ホーム・ストレートで最高速付近になると、以前ダンロップのタイヤで悩まされたときほどではないが、前輪が揺れてスロットルを開け続けられない。風のせい?それともフロント・フェンダーを外してるからかもしれない。後で江場ちゃんに聞いたら、WGPマシンなどは違うが、フロント・フェンダーは二本のフロント・フォークのねじれを抑えるスタビライザーの役目も持っていて、高速での揺れはフロント・フェンダーがないせいだろうと。おらは多少タイヤがフェンダーに当たってもいいから、次回からフェンダーをつけて走ることにした。

 

また、これは風が強いときのFISCOの常だが、ホーム・ストレート後半で自然と右に寄ってしまう。そして左に戻すためちょっと左に寝かそうとすると、どうしても頭がカウルから出てしまい、風圧でスピードが落ちる。また、風で右に寄る影響で、1コーナー200m手前のブレーキングはなお怖い。第1ヒートで200m手前のブレーキングができたのは一回だけ。

 

1コーナーとMCコーナーで転倒者がいて黄旗が出てたが、MCコーナーでは黄旗の出てたところで緑旗まで出た。緑旗を見るのは初めてだ。これは後で調べたら、黄旗の解除信号だった。まぎらわしいなー。黄旗をなくせばいいだけのような気がするけど。

 

10ラップして膝が笑ってパドック・イン。ファステストは10ラップ目の206。最初の10ラップで206は悪くない。しかしかなり気合を入れて走ったのに、それでも2分にはほど遠いことから、おらは永久に2分を切れないんじゃないかと思い始めた。また、FISCOでのST600のコース・レコードは142台で、いったいどうして20秒もの差がでるのか不思議でしょうがなくなってきた。10秒ぐらいの差ならわかるんだが・・・。そんな低レベルのタイムに四苦八苦しているおらは、完全に自信をなくしつつあった。30分ほど休憩。

 

2ヒート。

1コーナーの進入で今年初めて膝を擦った!その後1コーナー出口でも膝を擦り出した!最終コーナーでは、3速に入れた後、オーバー・レブのまま走っているのに気づき、4速まで入れるようにした。最終コーナーのコーナリング中にタコメーター見てる余裕はないし、速度が速くて風きり音がうるさいからオーバー・レブしてるのに気づかなかった。おらの最終コーナーでの速度は随分速くなっているようだ。

 

14ラップ目に自己ベストの1秒台が出た!これは一気に2分切るっきゃない。次のラップも1秒台。その次は2秒台。そしてその次のラップでは、MCコーナー手前で4速から2速に落とすときにギア抜けしたかニュートラルに入って、そのままMCコーナーはパス。まただ!これがレースの決勝ならアウトだ。ブレーキング・ポイントをちょっとづつ遅くしていった。その次のラップは前がつっかえてだめ。この日は平日とあってそんなに混んでなかったが、珍しく遅いライダーが結構いて、抜くまでタイムをロスする。ホーム・ストレート以外で抜きやすいのは最終コーナーだ。この日は抜かれるより抜いた方が多かった。そして次の19ラップ目・・・。

 

風が止まっているようで、カウルから頭を出さずにスピードを殺すことなくホーム・ストレートを走れた。チャンスだ!1コーナー手前では勇気を振り絞って200mまでブレーキングを待った。まだ余裕があるから今度は190mに挑もう。6速から2速まで落として1コーナーに進入し、入口、出口とも膝擦りして通過。1コーナー出るときはもっと早くからスロットルを開けても大丈夫そうだ。1コーナーを出てから3速に入れてフル加速し、4速へとつなぐ。しかし微妙なカーブのあるストレートに続く、サントリー・コーナー手前のブレーキングが未だに怖くて、4速でフル加速することができない。その苦汁をなめ続けた、サントリー・コーナー手前100mのブレーキングをなんとか車体を起こして終了。2速まで落としてサントリー・コーナーに進入。いつもここで気になるスロットル全閉からパーシャルへの移行は、いつの間にか苦にならなくなっていた。サントリー・コーナーを出て2速でフル加速し100Rに入り、3速に繋いで膝を擦りながら慎重にスロットルを開け続け100Rを登りきる。ここはもっとスロットルを開けられるかもしれないが、転倒したら大ケガ間違いなしだから自重する。そしてヘアピン手前70mでブレーキングし2速に落としてヘアピンを無難に走り終える。ヘアピンはまだまだ寝かせられるから、進入スピードをもっと上げねば。ここで転倒しても安全だから、一度転倒覚悟でスピードをあまり殺さず進入してみる必要があるだろう。ヘアピン出てから2速でフル加速し、3速に入れてすぐにMCコーナー手前50mでブレーキングし2速に落とす。MCコーナーを新しく覚えたラインで抜け、3速、4速へと繋ぎながら300Rをフル加速で下り、ダンロップ・コーナー手前90mでブレーキングし2速まで落とす。ここはもっと強くブレーキングできるはずだ。ダンロップ・コーナーも新しく覚えたラインで抜け、最終コーナーに進入。一度激しく転倒した最終コーナー入口だが、もうさほど怖さはない。2速、3速でほぼフル加速の後、4速に入れて慎重にスロットルを開け続け、今までになく随分長く膝を擦って最終コーナーを通過。運良くここまで前を邪魔されることなく来た。あとはホーム・ストレートだけだから邪魔されることはない。タイム・アタックはまるで体操競技のようだ。ここまでコマネチの10点満点のでき。このままいけば2分を切れるかもしれない!ホーム・ストレートに入ると同時にカウルに頭を入れ、スロットルを全開にして5速、6速へと繋ぐ。前輪の揺れはなく、できるだけまっすぐなラインを維持してホーム・ストレートを6速全開で突っ走る。260Km/hは出てるだろう。そして期待に胸を膨らませ、P-LAPを見つめながらゴール・ラインを通過・・・。159と出た!!!おらはフルフェースの中で、思わず「やったー!」と叫びながらスロットルを戻していた。

 

もう1ラップを流して、計10ラップしてパドック・イン。P-LAPを見たら19ラップ目は159590だった。一挙に3秒ベストを縮めて念願の2分を切った!なんだか夢のようだが、人間本気出せばやれるもんだなー。本田氏のアドヴァイスが随分効いたし、ここんとこレッスン書を何冊か読み直したのもよかった。おらは自分の限界を出し切っての念願の2分切りがどえらい嬉しかった。ちなみにおらが読んだ数々の二輪レッスン書の中で、おらにとって一番よかったのは、つじつかさの“ベストライディングの探求”だ。久しぶりに出版された二輪レッスン書、和歌山利宏の“タイヤの科学とライディングの極意”を今読んでるが、和歌山氏の著書はあいかわらず難しい。特にこの本の前半はまるで学術論文のようだ。


0068 P-LAPのラップ・タイム表示


0070 鼻高々のおら

 

 

3ヒート。

走ろうかどうか迷ったが、おらのウェブ・サイトにある、“My Circuit Record”のページに載せるタイムは1/10秒台を四捨五入してるから、今回のタイムは200となってしまう。だからせっかくのチャンスと思い、30分ほど休憩してから158台を目指して再びコース・イン。でも風が強くていいタイムがでそうにないから流して8ラップ走った。ファステストは8ラップ目の205。

 

この日は前回のFISCO自己最高の19ラップを大幅に更新する28ラップを走った。途中2回休んだもののMoto GPクラス決勝並みの周回数だ。現在72ラップ無転倒記録更新中。おらは転倒の仕方を忘れてしまったようだ。今思うとなんであんなに簡単に転倒を繰り返したのか不思議でしょうがない。こんなこと言ってると、また転倒グセがでるかもしれないな。変な数字だが、SUGOで借りたR6での53ラップとおらのマシンのR6での61ラップを合わせて、R6では計114ラップして転倒なし。対してTT600では計116ラップして転倒7回。この差は何?マシンの違いによるものとは思えないけど。

 

2分切ったことで、FISCOでの平均時速が130Km/hを越えた。最高速度の半分だ。TTとR6でのFISCO 146ラップ目、走行距離にして645Kmでの2分切りであった。東京、名古屋間の往復距離だ。おらはこれで過去に走った三つのサーキット全てで2分を切ったことになる。

筑波で・・・、全然えらくない。

SUGOで・・・、まあまあえらい。

FISCOで・・・、すごくえらい!

果たして、もてぎと鈴鹿でも2分切れるか?プロでも切れない。しかし、FISCOで2分を切るのが今のおらのテクニックではせいいっぱいで、これ以上タイムを上げるには、おらのライディングにコペルニクス的転回が必要だ。

 

このめでたい日に富士山が見えないのは残念だが、日曜の初レースでの好成績といい、この日金曜日の2分切りといい、この1週間はおらには至福のときとなった。レースも経験したし、サーキット初心者とはこれでおさらば。これからおらはFISCO 2分切りのステータスをもったノービス・ライダーだ。でもそのFISCOはもう長くない。これでおらは二輪サーキットに思い残すことは何もないから大ケガする前に引退するいい機会かもしれない。おらがこの日のフリー走行を終えてまず初めに思ったことは、これでおっかないFISCOのフリー走行とはおさらばできるということだ。でもレースは続けたいから、とりあえず今シーズンは次のFISCOでのレースを楽しみ、筑波のサーキット・ライセンスを取ってフリー走行を続け、12月の筑波での最終戦に備えたい。

 

それにしてもここんところのおらのサーキット人生は、本書のタイトルにそぐわない内容になってきた。レースで納得のいく戦績を残し、FISCOでついに2分を切り、ここのところ転倒知らずだ。どうやら2003年の筆者のサーキット人生は、TTを再度ダメにしてしまったとはいえ、素晴らしいものとなりそうだ。筆者の“悲惨な”体験談を心待ちにしていた読者には拍子抜けさせてしまっているかもしれない。申し訳ない、なんて全然思わない。来シーズンからは、本書のタイトルを、“おらのステキなサーキット人生!”と改題して、おらの筑波での活躍ぶりを執筆したい。

 

初心者のおらがサーキットに通い続けてレースに出たことと、FISCOで2分を切ったことで、本書は間違いなく二輪サーキット入門者のバイブルとなるだろう。おらのサーキット人生は悪例として、世界にその名を馳せ、本書を読んだサーキット入門者はおらのような失敗や遠回りをせずにすむ。それにしてもおらが2分切れたのは本書の執筆によるところも大きい。2分切るのが目標と本書で公言して知人に公開していた手前、2分切れるかどうかは別として、2分切りを途中で投げ出すことはできなかったからだ。

 

江場ちゃんに言われてた、6速でレブ・リミット越えてるかどうか見るの忘れた!おらは未だにサスペンションのセッティングのなんたるかを全く知らず、セッティングをいじったことがない。二輪のメカに関しては、からっきしの初心者だ。

 

 

自宅へ帰る途中の16号線沿いで、ご褒美にステーキ食べた。やっぱりヒレかつの方が旨い。その後、スナップリングに寄った。戻りが遅いスロットルを直してもらうつもりだったが、なぜか走り終わった後にはスロットルはすぐに戻るようになってた。店長に聞いたら、スロットルにも遊びの調整ねじがあって、遊びが全くないようにするとスロットルの戻りが悪くなるそうだ。実際にやってみたらその通りだった。

 

 

翌日の5月31日(土)に、おらは自宅からクルマで1時間程度の距離にあるLANGに行った。村崎さんとミニ・バイクの耐久レースに関して打ち合わせる為だ。Team LANGで50ccの耐久レースに出たことがあると聞き、村崎さんにおらも出たいと話しておいたのだ。もてぎ7耐やSUGO 6耐は魅力だが、金がかかるからメンバーが集まらないらしい。とりあえずはミニバイクの耐久レースでよかろう。7月のレースの後は、12月までレースがないから、何かイヴェントが欲しかったおらには、いい話だ。村崎さんは、4スト100cc未満の二輪でもてぎフル・コースを7時間走る、今年が始めてのイヴェント、“DE耐!”の資料を見せてくれた。問題は唯一の100ccマシンである、ホンダのAPE(エイプ)の中古が見つかるかだ。中村店長に探してもらうこととなった。ライダーの人数は4〜6人と決められており、村崎さんとおら以外に二人みつけなきゃならない。これも中村店長にお願いしてTeam LANGの面々に聞いてもらうこととなった。しかし残念ながらAPEの中古は見つからず、ライダーも集まらなかった。

 

中村店長にFISCOのラインを聞いた。おらのラインを書いておいた紙に、店長のラインを書いてもらった。また、コース・レコード出すようなライダーとおらのようなアマチュアのライディングの根本的な違いを聞いたら、ブレーキングだそうだ。コーナリング・スピードに大きな違いはないと。確かにおらもコーナリング中に抜かれることはあまりないが、ブレーキングではよく抜かれる。平さんのブレーキングの力強さも凄かった。ブレーキはもっと強くかけれるのだ。サーキットを怖がってしまってはいけないので、ブレーキング・ポイントを詰めるのでなく、ブレーキングをもっと強くすることを心がけて、結果ブレーキング・ポイントを詰めることにしよう。それにシケインではもっと素早く、もっと深く寝かせられるはずだ。そして2001年に5秒出したときのように全てのコーナーで膝を擦るような寝かせ方ができれば155も夢じゃない。でももう2分を切ったことで十分。FISCOでは過激なタイム・アタックはもうしない。

 

 

6月6日(金)に賞与が出たが、すずめの涙ほどの金額だから、かみさんに借りてる金をまだ返せない。

 

 

おらは今度のFISCOでのレースに向け、69Kgに戻った体重をまた65Kgまで減量することにした。

 

おらがゴロワーズを吸い出してから2年近くになる。Moto GPクラスに参戦しているゴロワーズ・ヤマハのマシンやつなぎには、WGP開催国のタバコ規制によって、“GAULOISES”または“GO!!!!!!!”と書かれている。おらはいまだにゴロワーズ・ヤマハのレプリカつなぎがほしい。

 

サーキットやりだしてから常々思うが、おらのようなレーダー探知機なしではクルマを走らせられない連中にとって、公道の速度制限はやっかいなだけだろう。ところが当然のことながら、サーキットにはそれがない。だからサーキットは楽しいのかというと、そうでもない。速度制限がないだけに、サーキットでは自らの出す速度に自ら責任を取らなければならない。260Km/hで転倒して半身不随になったからといって、速度制限を設けないサーキットに責任があるとは言えないのだ。だからおらは公道では考えられない速度を“出さざるを得ない”サーキットが無性に怖くなることがある。

 

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