Round 10 Joy耐7時間公開練習
2004.05.05

ヴィッツ@もてぎの翌々日の4月26日(月)にD-jacの尾島監督から会社宛にe-mailが来てて、二日後の4月28日(水)に開催されるJoy耐7時間の公開練習に参加して下さいと。4人全員参加の1人1時間位の走行らしい。急だなー。公開練習があるなんて知らなかった。その日は平日だが、幸か不幸か有給休暇を取って筑波で二輪フリー走行をする予定だったものの、キャンセル料を取られない昨日の時点での降水確率が50%だったのでキャンセルしてたから会社は休める。でも、もてぎも降水確率50%だ。そして困った事におらは筑波の“当月予約”が取れたら、4月28日(水)の代わりに4月30日(金)に有給休暇を取って、二輪で筑波を走る予定だった。4月29日(木)の緑の日を挟んで二日も会社を休んだら、おらのゴールデン・ウィークは8連休となりひんしゅくものだ。おらは二輪と四輪の狭間に立たされた。しかしJoy耐はチーム・レースだから、おらはそちらを優先した。そしてその日の夜に、佐野さんからビデオ・カメラを借りた。監督とおらのドライビング映像を撮りたかったのだ。そしてその夜、おらはあわててJoy耐3時間のときの佐野さん、並木さん、おらのドライビング映像とベストモータリングのDVD@もてぎを観た。もてぎ攻略法も読み返した。すっかり忘れていたシビック@もてぎのブレーキング・ポイントも暗記した。

Joy耐7時間の参加費用は公式練習費用の\10,500を含めて計\273,000で、今回は練習走行日の走行料金は別。Joy耐3時間の参加費用プラス\10万弱といったところ。ちなみにおらが国内B級ライセンスの講習会を受講したチームから郵送されてきたJoy耐7時間のドライバー募集の案内では、\40万から\50万とのことだったので、D-jacの価格は良心的だ。これなら飽きるまで毎年出場できるかも。

 

4月28日(水)、おらは有給休暇を取ってビーマーでかみさんともてぎに行った。04:30自宅発の07:00着。晴れだが前夜の雨でコースはウェット。でもすぐドライになりそう。この日の降水確率は20%に下がってた。減量中なのでどうしようか迷ったが、集合時間の08:00までまだ1時間あるので、ホテル・ツインリンクの朝食バイキングを食べに行った。宿泊客でなくても\1,575でたらふく美味しい料理が味わえる。洋食はイマイチだけど、ここの朝食はやっぱり豪華。

今回の公開練習では各チーム1台だけの走行が許されていたが、走行台数が100台以上と多かったので公開練習は二つのグループに分けて走行することとなり、1人30分の走行時間となってしまった。ピットも各チーム共用で、D-jacチームは16番ピットを他のチームと共用。第4ドライバーの大橋さんに初めて会った。34歳の大橋さんは奥さんと来てて、夫婦でヴィッツ・レースをやっていると。おらはかみさんにラリーのコ・ドライバーをやってくれと頼んだ事があるが、「モーター・スポーツは嫌い」と相手にされなかった。「サーキットに一緒に行くのも嫌」と最近うるさい。

09:15から15分間、主催者からのブリーフィングがあったがおらは寝てしまった。天候が怪しくなってきた。

Joy耐3時間のドライビング映像を観たときに、並木さんのシフト・アップのタイミングがレブ・リミットよりかなり早めだったのが気になったのでその理由を尋ねると、「レブ・リミット付近はパワー・ピークを越えているので、早めのシフト・アップの方が速い」と。これはヴィッツの例もあるし、クルマにもよるのだろう。おらはD-jacシビックでは今まで通りレブ・リミット直前でシフト・アップすることにする。またステアリング操作について尋ねると、「なるべくステアリングを回さずに曲がれればその方が速い」と。村上さんにお願いしてD-jacシビックのロール・バーにビデオ・カメラを固定してもらった。

10:00に監督がまずピット・アウト。監督のドライビング・スーツはD-jacシビックの色に合わせた黄色。おらの青同様、こだわりを感じる。そしてとうとう小雨が降ってきた。監督は30分後におらと交代すると言っていたが、わずか3ラップでピット・イン。ファステストは221。たった3ラップでのこの速さはさすが。しかしなぜたった3ラップで?と尋ねたら、「雨が降ってきたから」と。贅沢な監督であった。おかげでおらは11:00までたっぷり走れる。

おらの出番だ。シート位置を変えようとしたら監督のシート位置はおらといっしょ。監督も短足だった。色男ってのは皆短足なのか?ベスト・タイムの224を222に更新するのが目標だったが、路面は既にウェットでタイム・アタックは諦めた。おらがドライバーズ・シートに潜り込むと雨脚が強くなり、タイヤをダンロップのレイン・タイヤFORMULA-Rに代えることになった。そして監督から「かなり雨が降っているのでまともにブレーキを踏むと間違いなくロックするから、適度にエンブレを使うように。エンブレなら絶対ロックしない。最初の1、2ラップでいっちゃうことが多いので少しずつペースを上げて」と。おらは「わかりました」と返事した。並木さんにも「最初は気をつけて」と言われてた。そして後でブリーフィングの資料を読み返したら「1周目はコース確認、タイヤ等のウォームアップとして走行」と書かれていた。常識じゃん。

10:20にピット・アウト。コース・インして最初のブレーキング場所になる第3コーナー手前のブレーキングでいきなりタイヤがロックした!いや、させた!そんなに強く踏んでないんだけど。そしてヘアピン手前でもロックさせて今度はグラベルに浅く突っ込んで出た。ゴール・ライン上の電光表示に“LIGHT ON”のサインが出た。1ラップ目の第3コーナー手前でまたロックさせグラベルに浅く突っ込んで出た。その直後の第5コーナー手前でまたロックさせ、今度はグラベルに奥深く入ってなんとか出た。どこが「わかりました」だ!


00010 第5コーナーのグラベルから出るところ

4速に入れる長いストレートの後のブレーキングではどうしてもロックさせてしまう。ロックするとまるで氷上を滑るがごとく「スーーー」とスピードが落ちずに滑り続け、ステアリングを回してもクルマは全く曲がらない。そしてロックさせるとエンストするし、なぜかエンブレも効かないから静かなもんだ。恐怖の静けさ。監督に言われた「エンブレ多用」を思い出し、ロックしたときは何速でもいいからとにかくギアを入れてエンブレを効かそうと試みるも、どうしてもエンブレが効かない!最初はロックしたとき、シフト・ダウンもミスしてニュートラルに入れてしまった為にエンブレが効かないのかと思ったが、どうやっても同じ失敗を繰り返すばかり。何がなんだかわからなかったからおっかなくてしょうがない。たまにエンブレが効くとロックが解除され、D-jacシビックは氷上から水上に復帰する。そしてエンブレが効いているときは、確かに監督の言うようにロックしない。走行後になぜエンブレだとロックしないのか監督に尋ねたら、「フット・ブレーキに比べてエンブレのブレーキング力は弱いから」と。それを聞いてエンブレが効かなかった原因がやっとわかった。エンブレが効かなかった原因はシフト・ダウンのミスではなく、おらの無知から来るブレーキングのミスによるものだった。おらはフット・ブレーキでロックさせ続けていたから、ちゃんとギアが入っていても、フット・ブレーキのブレーキング力がエンブレに勝ってしまってエンブレが効かなかったのだ。普段ビーマーのABSに慣れ親しんでいるおらは、ロックした後にブレーキングを緩めるという考えに及ばなかったか、二輪のパニック・ブレーキ同様パニクってブレーキを緩められなかったか、緩めていたかもしれないが緩めるぐらいではロックが解除されなかったのだ。ロックした後にエンブレを効かせるには、怖くても一瞬フット・ブレーキを完全に離した方がいいのだろう。監督が「ブレーキングをやめるとブレーキがかかる」と。しかしビーマーではABS任せでブレーキングしているおらだから、よっぽど意識していないといけない。ドライでも同じ事がいえる。

4ラップ目の第3コーナーで黄信号が出ていた。そのときはまだ何故エンブレが効かないのかわかってないから早めにブレーキングしたはずだが、またロックさせて「スーーー」と行った。そしてグラベルに突っ込んだ。いつものようにスロットルを開け続ければ出れるはずだが、黄信号だからクルマが停止しているかも!そして前方に停止しているクルマが見えたが、時既に遅し!クラッシュする!と思った瞬間そのクルマの横っ腹にD-jacシビックが正面からぶつかる寸前で停止した。ぶつけなくてよかったよー。バックしてグラベルから出ようと試みるも全く動かず。おらはとうとう日本一深いグラベルに捕獲されてしまった。もう今日は走れないと思うとおらがっかり。グラベル脱出は諦めて、D-jacシビックから降りてシティとの車間を見たら1mほどだった。おらは雨中のグラベルをとぼとぼと歩き、3重くらいになってるタイヤ・バリアを乗り越えて、シティのドライバーが退避しているガードレールの外に出た。二人でずぶ濡れになりながら沈黙…。おらはこのまま走行時間が終わるのを待つばかりと思ってうなだれていた。ところが前後輪独立のキャタピラをつけた小型ブルドーザーみたいなクルマに乗ったオフィシャルがやって来た!そしてまずシティを自走できる路面まで牽引し、次にD-jacシビックをタイヤ・バリア前のグリーンまで牽引してくれた。「また走っていいですか?」と尋ねると「いいです」と!おらが初めてサーキットを走ったのはビーマーでのこれも雨中のFISCO。霧も出ていて1台だけの貸しきり状態だったのに、第1コーナーのグラベルにはまったとき、砂利を落としてからでないと走行はだめとのことでコースには復帰させてくれなかった。それに比べてもてぎは偉い!オフィシャルから「黄旗中のストップになるので、厳重注意をしてくれと管制から情報入ってますのでお願いします」と言われてしまった。そして自宅に帰ってからこのドライビング映像を見て初めて知ったのだが、何とこのシティはD-jacチームとピットを共用しているチームのものだった。何たる偶然。気が付いていればピットでそのドライバーとグラベル談議ができたのに残念だ。


00002 危機一髪だった

第4コーナーから再び走行開始。グラベルに費やした時間は随分長く感じたが、映像を観るとたった8分のロス。一周して第3コーナーに戻ると、既に他のクルマが同じグラベルにはまってた。すぐに牽引してくれなかったら、クラッシュ間違いなしだ。くわばら、くわばら。その後豪雨となり、走ってるときは気付かなかったが雷まで落ち出した。そしてもてぎのほとんどのグラベルがクルマの墓場と化した。それも一つのグラベルに2台というのがざらの状態に。

その後はブレーキングをどえらい弱くしたからかどうか覚えていないが、ロックさせる事もグラベルに突っ込む事もなかった。そしておらはコース上にいるクルマを次々とぶっちぎり始めた。特に速く走っているつもりはないのに、なぜかどのクルマもまるでスローモーションのよう。

何回か3速から2速へシフト・ダウンしたつもりが4速に入れてしまった。Joy耐3時間ではなかった事だ。おらは3速から2速へシフト・ダウンするときに直線的に手前外側に引くのを諦め、縦にニュートラルに引いてから、左に、そして2速に縦に引くようにしたが、これじゃあじれったい。後で監督に尋ねたが、「ミッションはJoy耐3時間のときと同じ部品に取り替えただけ」と。

130Rはドライなら4速フル・スロットルの高速コーナーだが、この日は3速ハーフ・スロットルでグリップぎりぎりって感じだった。

V字コーナーを立ち上がった直後に3速にシフト・アップしてスロットルを開けると、そこは上っている為か一瞬駆動輪がグリップを失って空転する。


00005 バック・ストレートではすぐ前を走っているクルマでさえ水しぶきでよく見えない。写真では右側すぐ前に1台が、左側にちょっと離れた1台がいる。クルマの中も曇ってきて、バック・ミラーもドアミラーも視界ゼロ

90°コーナーを立ち上がった後の橋をくぐる直前の加速でいつもグリップを一瞬失いステアリングをとられる。橋をくぐり終わったところからビクトリー・コーナーまでの緩い加速とブレーキングではかなり滑るが、そこはコース幅が広いのでステアリング操作で何とか持ち直せる。後で監督に尋ねたら、「橋のあたりは高度が低いので水が溜まりやすい」と。

ピット・サインなしと聞いていたから、見えにくいピット・ウォールは見なかったが、村上さんはずぶ濡れになりながらずっとおらの走りを見ていてくれたらしい。

もう充分と思ってから2ラップほど走ってチェッカー・フラッグを受けピット・イン。黄旗ばかりの走行だったが、赤旗は1回も出ず。10ラップしてファステストは2’

42。グラベルに何回か突っ込んだときに抜かれたのを除き、おらをまともに抜いたクルマはなし。そして後にドライビング映像を観ながら数えたら、おらはのべ25台をぶっちぎり。何でこんなに抜けたのか?ウェットだと下手でも怖いもの知らずの方が速いのか?下克上だ。それとも大雨の中、必死こいて走ってるバカはおらだけだったのか?おらはブレーキング・ポイントの安全マージンをかなりとってたんだけど。

ウェットではあったが、どこが滑りやすいか良くわかったし、ブレーキングでロックさせたときの対処法がわかったのでいい勉強になった。それにしてもぶつけなくてよかったよー。おらの四輪サーキットは今のところ悲惨でもなんでもない。今のところ…。


0956
走行直後に監督のアドバイスを求めるおら

ところでかみさんに聞いた話では、おらが第3コーナーのグラベルから復帰したとき、皆はおらが一度ピット・インすると思っていたらしい。ところがその気配がないから、監督が「イケイケか?」と言ったそうな。監督はおらに同じくニヒルな二枚目だが、たまに面白い事を言う。そして並木さんが、「えっ、スピード狂?」と。君もそうでしょ。

大汗かいたが、汗が引くとどえらい寒い。4月後半なのにまるで真冬並の寒さ。もてぎはどんなに天候がよさそうでも着るものを1枚余分に持って来た方がよさそうだ。

監督に90°コーナーからビクトリー・コーナーまでのラインをまた聞いた。「最初の左は縁石に寄ります?」の問いに、「ドライなら縁石近くを通るが、ウェットならそうでもない」と。ピット内にはモニターが2台あり、その内の1台はなぜかビクトリーコーナー手前の左を常時写してたから、おらはずっと観てた。ここだけはドライバーによってラインが違う。最初の左の後にコース真中までしかはらまないのもあれば外側まではらむのもある。おらはこの日、外側いっぱいまではらんで走ってたが、監督が「あれははらみすぎ」と。

次のグループの走行は、豪雨と落雷の為しばらく延期となったが、午後になると雨は嘘のように止んだ。

13:45に並木さんがピット・アウト。晴れてきたが路面はまだウェット。すぐに大橋さんに交代。大橋さんは90°コーナーのグラベルにはまり、オフィシャルに牽引されて復帰。その後大橋さんがピット・インして村上さんが外れかかった左前のフェンダーをタイラップでくくりつけ、外れたP-LAPのセンサーをガム・テープで固定。そして大橋さんが再度走行し、その後並木さんが走行。この頃には路面もほぼドライになっていた。並木さんのファステストは2’25で、大橋さんは239。

村上さんが、「ウェットでも動じないところがすごい」と言ってくれた。村上さんはいつも一言誉めてくれる。おらの初めてのレースは雨の二輪@FISCOだった。あのときは泣きたくなったが、それを思えばウェットでも四輪は安全で快適だ。皆で泥だらけになったD-jacシビックを洗って解散。16:20にもてぎを出て20:00に自宅着。

後日監督のドライビング映像を観たら、連続シフト・ダウンの時間間隔が並木さんより随分短い。例えば4速から2速にシフト・ダウンするとき、監督はブレーキングの終わりの方で「ウン、ウン」と空ぶかしするのに対し、並木さんはブレーキングの中盤から「ウン…、ウン…」といった感じ。ベストモータリングの職業ドライバーのドライビング映像を観ても、シフト・ダウンの時間間隔が短めめ人もいれば若干長めな人もいたので、監督に尋ねたら、「人それぞれだが、自分はエンジンを守る為にも、エンブレよりフット・ブレーキ重視で、まずしっかり止めてからシフト・ダウンする。スピードが高速なほどロックしにくいから、高速でエンブレに頼る必要もない」と。おらは監督式でやる。おらにそんなシフト・ダウンができるか?また監督は第3コーナーには2速でなく3速で進入していた。これに監督は、「久しぶりのもてぎだから、間違えただけ。しかし耐久レースの決勝では3速の方がいい」と。そして監督は90°コーナーではクリップする前からスロットル・オンにしていた。おらはどのコーナーもクリップしてからスロットル・オンだと思っていたが、今度真似する。

おらのドライビング映像を観たらV字コーナーとヘアピンでイン側縁石に寄れていなかった。また、ビクトリー・コーナーの二個目の左でのおらのクリッピング・ポイントは手前過ぎて、その後外側にはらんでしまう為、次の右へのクリッピング・ポイントも手前過ぎて、結果ホーム・ストレートへの進入速度が遅くなって随分損してる。シフト・ミスは度々あるものの、ヒール・アンド・トーでのシフト・ダウンのショックはほとんどなくなっていて、おらのヒール・アンド・トーはかなり上達している事が分かった。バック・ミラーに写るヘルメットの揺れ具合でシフト・ダウンのショックの大きさが分かる。

監督と佐野さんにもおらのドライビング映像を観てもらった。監督は、「ウェットのときは縁石に乗ると滑るし、縁石近くは水が溜まっているから寄らない方がいい。レコード・ラインに関係なく、水のないコース真ん中を走ってタイヤを暖め、水溜りは避けるように」と。そしておらが黄旗で抜いているところを指摘された。おらは全然気が付いていなかったが、レース中ならペナルティーだ。そして佐野さんに、「グラベルに入った後は砂利が落ちるので、しばらくレコード・ラインを外した方がいい」と教えてもらった。おらは随分わがままな走り方をしていたようだ。そして監督は、「経験を積めば積むほど、突っ込み重視から立ち上がり重視になる」と。おらは二輪でも四輪でも突っ込みも立ち上がりも同じ様に重視しているが、確かに突っ込み重視は安定した走り方ではないのかもしれない。ケニー・ロバーツも「ブレーキングは重要ではない」と言っていた。早くおらもその心境に達したい。それにしても今回は危機一髪あり、ぶっちぎりありのいい映像が撮れた。

Joy耐3時間のときにMTでサーキットを初めて走った割にはいいタイムが出たので、会社で尾田に会ったときに「おらはF1ドライバーになれる?」と尋ねたら、「F1ドライバーは無理だけどGTドライバーを目指せばいい」と言われた。GTドライバー?おらはF1以外の四輪レースを知らなかった。尾田によれば、日本での四輪の最高峰レースはフォーミュラ・ニッポンだが、市販車ベースのGT選手権の方が人気があるようだ。そして数日後監督に、「おらは監督にGTドライバーにしてもらう」と言うと、「20年遅い。でもS耐なら可能性ある」と。S耐?よく「10年早い!」とか、白鳥麗子が「百万光年早くってよ!」(筆者注:光年は距離を示す単位だからこの使い方は間違ってるが面白い表現)」と言うが、「20年遅い」かー。「20年早い」のだったら20年後を待てばいいけど、20年前には戻れない。おらのモーター・レースをやってる気分は20代なんだがなー。それに二輪レースに必要な体力は別として、衰えてるのは視力だけだ。

佐野さんのビデオ・カメラで撮った映像を静止画にできないものかと思い、佐野さんに尋ねたら、「ビデオ・カメラに付いているメモリー・カードに静止画でコピーできるはず」と。やってみたらできた。しかもjpegファイルでコピーされるから、今回のおらのドライビング映像を本書に挿入することができた。こりゃ便利。こんな便利な使い方ができることを知ったので、おらはビデオ・カメラを買うことにした。テニスの試合やゴルフ・スイングを撮影したいと思って、昔買おうと思ったことのあるビデオ・カメラだが、フィルム・カメラで撮った写真の管理すら億劫なおらだったから、テープに撮った映像を管理するのが嫌だったし、その頃は\20万以上したからついぞ買った事がなかった。でも今なら家庭用の最高級機が\10万を切ってるし、おらはその必要に迫られてる。

 

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