bag02a.gif加瀬谷の旅日記〜トルコ〜

7月12日

 憧れのトルコ、出発当日。昼過ぎのフライトなのでかなり楽ちん。

関空で今回の連れである相方と合流してチェックイン、今回は現地ガイドさんなので目的地に着くまで同行者がどの人か分からないんだよね。ともかく、イスタンブール行きの飛行機に乗り込み12時間、トルコはイスタンブール、アタチュルク空港に到着!この着陸がまた私の飛行機離着陸経験の中でもかーなーりスバラシイものでした。衝撃がほとんどなくて、「ふわっ」って感じで…思わず相方と顔を見合わせてトルコ航空のパイロットさんに拍手しちゃったね!んー、幸先いい感じ。
 イスタンブールで入国手続きをし、国内線乗り継ぎの前にガイドさんを探して出口で何度かウロウロしたけれど無事に合流、ふたを開けてみるとツアー参加者は相方と私、それに年配のご夫婦一組だけ。スペイン以上にこまわりがききそうですな。
  さて、このトルコ共和国はかなりの親日国と聞いていた。でも、そんなにたいそうには考えてなかったのですよ、実は。しかし、噂は初日からウソではないことを実感させられました…。国内線搭乗口へ向かう途中、通りすがりのおじさんに「お元気ですか」と揚々と声をかけられた(←しかし、突然のことだったので日本語だと思ってなかった…/苦笑)のは序の口。国内線の待合で相方と二人座っていたら英語で話しかけてくる兄ちゃん出現、内容は「日本人?」「トルコは初めて?」等々結構簡単な事なんだけど、我々の英会話能力が低いことに加え、母国語でないためにクセがあるのか聞き取りにくくてなかなか理解できない。しかし、こっちが理解していないことを察すると噛んで含めるように一語ずつ繰り返し、何とかコミュニケーションをはかろうとする相手。そう、彼はあきらめないのである。結局時間いっぱいでガイドさんが目の前に立つまで「名前は?」「仕事は?」「兄弟は?」その他もろもろ質問を繰り返し、自分のプロフィールをメモって相方に写真を送るよう頼んでた。…なんて根気強い人だろう(笑)。当然歳も訊かれたんだけど、正直に答えたら驚かれた。ちなみに彼23歳、はるか年下、でも私等、彼の目には相当若く映ってたようですな…。

 初っ端からそんな経験をし、イスタンブールから国内線で1時間、イズミールに到着。ここでツアーのバスに乗り込み、今日の宿泊地である海岸沿いのリゾート地、クシャダシに向かう。バスで40分くらい、ホテルに着いたのは現地時間で日付が変わるちょっと前だから窓から見えるはずの海も真っ暗でした。翌日は早い出発なので部屋の写真と海岸沿いの夜景を撮っておやすみなさい。でも、1日目はやっぱり眠りが浅い私でした。

 

7月13日(快晴)

 あまりよく眠れないうちに空が白んできてますます眠れないのでモーニングコールのはるか前に起床(家では絶対無いぞこんなこと…)。部屋で何かするとなると相方を起こしてしまうので考えた挙句、ベランダに出て爪を手入れすることに。出発前に唯一できなかった準備だったのですよ…。かくて早朝からエーゲ海の風に吹かれながら爪を削る私、うーん、優雅なのかどうなのか(^▽^;)

 えー、爪を短くし終えた頃に本来の起床時間となり(←やすりなので結構時間がかかる)、出発の準備をして朝食をとるべくレストランへ行ってみるとなかなかスゴイです。何がってすずめが…。プールサイドなので窓が大きくて開放的なのはいいんだけど、屋内でも当然のように飛び交うすずめたち。でも気にしてる人はいなさそうだった(笑)

 朝食の後はビーチの方までお散歩。ホテルの庭をぬけると目の前にエーゲ海が広がっております〜!青い海!雲ひとつない空!そしてさらっさらの砂浜!!絵に描いたようなリゾート地でございますよ!!!とはいえ、ここは宿泊だけですぐ移動してしまうので、せめて足だけでもエーゲ海水浴(笑)。

  そうこうしているうちに出発の集合時間にちょっと遅れてしまったのだけど、ここで重大ミスが発覚。私、部屋にパスポート忘れてきてた!!あぶねーあぶねー…。出発前にレセプションに届いていたので事なきを得たんだけど、気をつけないと…凹みながら反省。

 気を取り直してバスに乗り込み、最初の観光スポットであるエフェスに移動。ここには今もコンサートが行われる音響効果抜群の円形劇場とか、図書館跡とかまあ、気の遠くなるような量の大理石で埋め尽くされた街の跡がたくさんあるわけですよ。公衆トイレまで大理石…座ってみたけどなんだか心もとない感じ(笑)。しかしこの大理石が結構曲者、照り返しで暑くて超眩しい…。しかもかなり広い遺跡なので朝からハードなり。でもねえ、廃墟となってもローマ帝国時代の黄金期を夢見ることができる広大で美しい遺跡でありました。

 エフェスを後にしてすぐそばのアルテミス神殿跡(本物のコウノトリが遺跡の柱の上に巣を作ってた)で写真撮影、そのあとお昼ごはんの為にオープンテラスのレストランへ。私等一番乗りみたいでビュッフェものんびり選び放題でした。で、出発の前にお手洗いに行ったらチップ不要のイメージを裏切ってこぎれいでかわいい感じ。しかし、この第一印象も裏切って個室から出ようとしたらドアが動かない。・・・ちょっとだけ自力でがんばったけど一緒に入って来た相方が出て行かないうちに助けを請う。まあ、様子を察したそのトイレを管理しているらしきおばさんも手伝ってくれたんだけどね、びっくりしたわー…。

 このあとの道中で皮製品のお店に案内された。このお店、面白いのは一番最初にお客さん向けに立派なファッションショーをやってくれる!男性、女性2名ずつのモデルさんもステージも音楽も結構本格的なり。私とOさんの旦那さん(多分男女1名ずつ選ぶことになってるんじゃないかな?)も誘われたので途中からモデルで参加。男前のお兄さんにエスコートしてもらった〜!!そして浮かれる私(笑)。機嫌よく皮のジャケットとコート買っちゃったよ…。

 それからバスで揺られて次なる目的はパムッカレ。石灰棚の手前でネクロポリス(死者の町の名のとおり墓地の跡)とヒエラポリス(都市の遺跡)を軽く見学した後に今回の私の第2目的である石灰棚に到着。素足で歩ける場所があるのでとりあえずそこへ行ってみると結構な人手ですよ。ある程度下って引き返し、バスから見えたところへ行ってみたら一番上の段からは綺麗な部分が見えにくいことが発覚したので横に回ってみるとこっちの遊歩道は絶好の撮影場所であるにもかかわらず誰もいない…!立ち入り禁止区域を眺めるだけはつまらないということか?まあいい、空いているにこしたことはないのである。集合場所へ行く前にちょっと遠回りして展望台から写真を撮って石灰棚の見学は終わり。その後、ホテルへ。夕食まで2時間ばかり時間があったけどプールに入ろうにも水着を持参していなかった!(T_T)。一応売店で売ってた水着をみてみたけど柄といい、形といい・・・いくら旅の恥はかきすてと言えど、私にはそれを着る勇気はありませなんだ。しょうがないので部屋に帰ってお風呂に入り、余った時間は眠気に負けてしまった私。

 夕食はプールサイドでビュッフェですが、8時だというのにまだ明るい。食事の間に暮れていく様がかなりステキでした。

 

7月14日(快晴)

 今日も晴れ!というか、もともと夏場は雨が少ないらしい。湿気がないので見渡す限りの空には雲がひとつもない。そりゃ雨なんかふるはずありませんわな。

 本日は内陸部への移動日。早朝パムッカレを後にしてミニバスはひた走る。あんまり乗り物酔いとかしなくなったのですっかり油断してたんだけど、路が悪いうえに山に入ると蛇行するのでかなりピンチ…!でもまあ、本格的に気分が悪くなる前に休憩があったり、湖のほとりで撮影タイムがあったりでそのつど回復できたので助かった。あーそうそう、山を登っていく最中、路の真ん中でカメがのしのし歩いてた…何故にカメ!?そのさきの休憩所には溝にウサギがいたり(笑)でも写真は撮れませんでした〜(T▽T)

 そんなこんなでコンヤに到着、市内観光の前にお昼ゴハンのためレストランへ。もともとシルクロードの隊商宿を改装したもので石造りの大きな建物は薄暗くてなかなか雰囲気のあるものでした。トルコ料理のコースだったんだけど、給仕のお兄ちゃんに気に入られたらしく(?)、私だけおちょくられた。まあ、そのあとでペーパーナプキンで作ったバラのプレゼントでフォローしてくれたけど〜(^▽^;)
 食後はメヴラーナ教団の総本山だったメヴラーナ博物館と現在は陶器の博物館になっている神学校跡を見学。メヴラーナ博物館には教団の名僧の霊廟があって、礼拝用の絨毯とかが展示さてれいるんだけど、一緒に本文もカラーで装丁が抜群に美しい本が何点もあった。聞けば全部手書きだって…スゴーイ…!!で、そういうものに感心してたら国内からの観光客らしき親子に写真を求められた。「シャッター押して欲しい」じゃなくて、「私たちと一緒に写真をとりたい」の方の「求める」…ハイ?理由は私たちが日本人だからだそうで、いくら親日国と聞いていてもそれは予想していなかった…。断る理由もないのでもちろん応じたんだけどウソくさい笑顔になっていないか心配だなぁ。

 コンヤを出ると大地にまっすぐ伸びるシルクロード(地図でもほぼ直線)に入る。蜃気楼も見えたデスよ蜃気楼!
 途中、遺跡として保存されている隊商宿(キャラバンサライ)を見学して集合場所である向かいの売店で休憩。ここのレジにいたかわいいお姉さんに流暢な日本語でいきなり年齢を訊かれた…!まあ、歳が歳なのでちょっと躊躇したんだけど、次にきたのは「18歳?」という言葉…!!さすがにそれは笑い飛ばせず(笑)、もっと上、って必死で言ってみてもなかなか近づかないので正直に話したんだけど、彼女は「ウソォ〜」を繰り返す…。よほど想像の範囲を超えていたらしい、パスポート見せようかと思ったわ。

 びっくりしたけど多少気を良くして(笑)まだまだ走るシルクロード。そのうち変わった岩があちこちに見え始めたのでカッパドキア地方にはいったことが分かる。テレビで観た憧れの景色の片鱗をホテルまで楽しんだのでした。

 今日は約716km走りぬいたドライバーさんに拍手!!

 

7月15日(快晴)

今日は一日カッパドキア観光デース。嬉しい〜vv
まず、ホテルから結構近いギョレメ野外博物館。ここにはかつてキリスト教徒が住んでいたので教会とか修道院が岩をくりぬいた中に作られてるんですねー。内陸部で日中の温度がかなり上がるんだけど、住居スペースはかなりひんやりして気持ちいい…。うーん、生活の知恵。壁をくりぬいた棚とか、彫り残した椅子&テーブルもうまいことできてるなぁって感じ。そういや、ここでも写真取らせてって言われた。モテっぷりが変な感じだぞう…。

 野外博物館を後にして、次々案内される撮影スポットで写真をとりまくったあと、昼食を摂りに一旦ホテルへ戻る。と、その前に案内されたトルコの名産のひとつである絨毯のお店に案内された。説明といっしょに次々に広げられる絨毯の数々…、こんなんね、絶対買わないはずが買ってもーた…!ああ、トルコマジック再び…!!

 午後からまず案内されたのがやっぱり名産のトルコ石屋さん。革製品も絨毯も買ったのでもう買わないと思っていたのにツアー客が4人じゃ店の人もべったりなのよねー。それでもいつもなら断れるんだけど、7月はどうにも物欲が激しくて半ば開き直りで購入、来月のカードの引き落としが恐ろしいわ〜。

 さて、お買い物の後はカイマクルの地下都市を見学。キリスト教徒が隠れ住んだここは、地下8階あるうち、4階までが公開されているとのこと。ワイナリーとかキッチン、食糧倉庫とか集団生活の場であったことが伺えマス。通路は狭くて体の大きい人には結構つらいスポットかも知れないけど、ちょっと探検したくなる場所でした。そういや、見学の最中、いきなり電気が消えて真っ暗になったりしてね、それについてガイドさんは子供の悪戯だと思います、って言ってたけど、そもそもそんな簡単に子供が触れる場所にスイッチがあるってどういうことよ…?

 それでも無事、地上に帰還し再びホテルへ戻って休憩。日中、かなり暑かったので夕食に出かける前にシャワーを済ませて時間をつぶす。で、ホテルから直接レストランに向かうものだと思っていたんだけど、街中を流れるトルコ一長い川、赤い川を越えて連れて行かれた先は陶器の工房。これも名産だったのね…。いろいろ説明しながら案内してもらって、相方など「ろくろ」に挑戦してました。説明のオチに使われた挙句、意地悪されてたけど〜(笑)。まあ、名産といえばそのあとはもちろんお買い物タイムですな。ここではお土産用に花瓶とお皿を買うことにしたんだけど、それを見たガイドさんに「買い物好きですねー」って言われた…。そうよね、やっぱりそう見えるよね、私もびっくりさぁ(^▽^;)

 日も暮れて今度こそ、夕食のための洞窟レストランに到着。さっきの陶器の工房も涼しかったけどここはさらに寒い感じ。観覧席がテーブルになっていて食事しながらフォークダンスとベリーダンスが見られるのです。しかしこのフォークダンス、キャンプファイヤーのときに踊るような生易しいものではなかった…!足が目にも止まらぬ速さで動き、目が回る…。2度ほど客が全員フロアーに呼ばれて踊りまくる時間があって、参加はしたんだけど、席に戻ったら食べてた料理が下げられてるし〜。こういう形式のは踊るほかに手拍子とかもあるからあんまりゆっくりは食事できませんな…。しかし、ベリーダンスのお姉さんはさすがの迫力バディ!!これには目ぇ釘付けですわ(笑)小刻みによく動く彼女のお腹には別の生き物が住んでいるに違いない…。

 

7月16日(どこまでも快晴)

朝も早くから同行のOさんご夫妻の勧めでホテルの横にある岩山に上ってみた。360度遠くまで見渡せていい眺め〜。登頂記念の写真をとってカッパドキアにサヨウナラ。

 ホテルを出て、来る時に走ったシルクロードを戻り、途中から北上して首都アンカラへ向かう。途中、トゥズ湖(トゥズ=塩)、で休憩。その名の通り塩湖なんだけど、これが広い!見渡す限り塩の白と空の青しかない不思議な光景にびっくり。足跡のない場所まで塩の上をずんずん歩き、塩の採取。触ってみたらまだ湿ってるうえに結構硬くて指では掘れないが、かばんを探るとスーツケースのカギがあったのだ。ふふふ、人は道具を使うことを知ってるんだぜ、と意味もなく勝った気になったり(笑)

 アンカラに入るとさすが首都、格段に道路の状態が良くなった。ここの競馬場の中にあるオープンテラスのレストランで昼食を摂り、そのあと街のほぼ中心にある高台に作られたアタチュルク廟を見学。さすがにトルコを独立、近代化させて現在も国民に崇拝されているだけはある。広場は大理石を敷き詰めてあって眩しいのなんのって…。お墓というにはあまりにも広大で美しいもの、国民の気持ちが凝縮された感じかな。

 そのあとアナトリア文明博物館へ。なんでもここは展示物にレプリカがないそうで、旧石器からビザンチンのものまでたくさん展示してあるのだ。中には「日本へ貸し出し中」ってのもあったけど、だんだん技術が進んでいく様が面白い博物館でした。

 夕刻、空港へ。ここで5日間がんばってくださったドライバーさんとお別れし、イスタンブールまでひとっ飛び〜。しかし、雲がないのでね、高いところを飛んでる気がしなかった…。で、1時間でイスタンブールに到着、ホテルは旧市街、世界遺産に指定された歴史地区のど真ん中にありました。勾配のきつい石畳の中にあるこじんまりしたホテルで都会だからか水の出がやたらと良かった…。夕食はトルコの内海であるマルマラ海が望めるこのホテルのレストランで。テラスにセッティングされた席は風が気持ちいいですなぁ。帰り際にウエイターのお兄さんが二人話しかけてきたのでちょっとだけお話してみた。コミュニケーションの手段は英語のようなジェスチャーのような…要するにテキトー(笑)

 

7月17日(晴れ)

 イスタンブールの市内観光は徒歩で始まる。ホテルが旧市街なのでブルーモスクまで歩いて行ける距離なんだわ。車のほうがかえって動きにくい感じ。

 まず、オベリスクがそびえるローマ時代の競馬場跡を抜けてブルーモスクに入るとそれはまあ、壁やドームに使われたタイルが噂に違わず見事なこと。思わずうっとり。中は結構明るいと感じたんだけど、フラッシュ禁止なので写真にするとあんまり綺麗に撮れなかった…。もうちょっと見ていたい気持ちもあったけど限られた時間でさくっと回るには1時間も2時間もボーっとしているワケにはいかないので次へ。

 ブルーモスクの反対に抜けると公園を挟んだ向こう側にアヤソフィアが見えます。もともとキリスト教の聖堂にはじまって時代の移り変わりと共にイスラムのモスクになったもの、現在は博物館として公開されているので宗教的な役割はなく、イスラム教のアラビア語とともにキリストの壁画が見られるちょっと変わった建物。ブルーモスクと印象は違うけどこちらの内装もさすが。

 更に歩いてトプカプ宮殿に到着、庭の木々から漏れる陽射しがなんとも言えず綺麗。まず東洋の食器とヨーロッパの銀製品の展示室を見学、さらに内部にある展示室を観てまわった。しかし、ここにあると思っていた噂のダイヤは影も形もなく、首をかしげながら移動。どうも宝物館はまた別にあって昼食の後で行くらしい。よかった〜。宮殿内のレストランで食事をしていよいよ宝物館です。ここの入場料は別料金だったんだけど、折角来たんだもん、見ないわけないでしょ。さて、噂に聞く宝物はというと、庶民の想像力の貧しさを思い知らされる品ばかり。装飾品、インテリア、武具、食器、ものはさまざまだけど、どれをとっても土台がまず金銀、水晶でしょ、それに細工が施されていてそのうえにとても小さいとは言えない無数の宝石、これが基本。ため息もそのうち「ええかげんにせえよ!!」のツッコミに変わるスケールと品数でございました。目玉のひとつである86カラットのダイヤも、そこにあれば全然浮いた存在でないと思ったのは私だけではないはずだ。

 とりあえず、宮殿はこれで終わり、帰りに翌日のオプションの参加、不参加を決めるためにオプションのツアーになかった宮殿のことをガイドさんに訊いてみたら、今日の日程とオプションの内容を少し組み替えて連れて行ってくれると言う!同行のOさん夫妻の了承も得られたので思いがけず希望が叶ったのでした。いやぁ、言ってみるもんだなvv

 と、いうわけでそのあと急遽オプションの内容だった地下宮殿を見学。地下宮殿と呼ばれているけれども実は6世紀に造られたこの街の貯水槽で、各地の遺跡から運ばれてきたいろいろな様式の柱が並ぶ不思議な空間でした。

 さて、スケジュールを元に戻してグランドバザールへ。店がずらりとならぶアーケードを適当に歩くと客引きの声がまたスゴイ。うかつに近づくと何か買わないといけないような気がしてなかなか品物が見られないし…(^▽^;)。でもまあ、値段のついていないここは値切れるという話だったので日本の5分の一の値段だというパシュミナをさらに値切る…。ニセモノをつかまされることもあるらしいんだけど交渉してみたかったからそれは2の次ってことで。結局大判ストールを3枚40ドルにてGET、かなり満足。

 グランドバザールから徒歩で一旦ホテルまで戻り、少し休憩したあと車で新市街のレストランにお出かけ。トルコ最後の夕食は中華。そういや、スペインでも一日中華だったけど、何故?まあ、そういう疑問は誰も解決してくれないのでおいとこう。久々に箸を使ったんだけど、不思議と落ち着くね。

 こうしてイスタンブール市内観光は一日無事に終了、でも時間がスッゴイ早かったのでちょっとだけ飲みながら話をするつもりで相方と二人、夕べ食事をしたホテルのレストランに行ってみた。案の定、夕べ帰り際に話したウエイターさんが迎えてくれたんだけど、昨日よりも明らかに忙しい合間を縫って話をしに来る様子がなかなか面白い。指差し会話集も少しは活用(?)できたしね。そうそう、彼がお酒のお代わりを聞きに来たので私だけ頼んだんだけど、相方にもプレゼントだといってもう一杯持ってきた!あんまり調子よくないから〜と控えた相方の思いも空しく、今度は氷もなくて一杯目よりきついらしい(笑)。それでももらったもんは、と言いながら半分ほど舐める相方。さあ、そろそろ帰ろうかとお勘定を頼んだら、私にも一杯くれるという…。結構まわってたので断ったんだけど、ちょっとだけ入れてくるからってことで有難くもらうことにした。でも持ってこられたのはグラスになみなみ…やっぱりな(^▽^;)。もうひとつ、やっと支払いできたと思ったら今度はおつりが多かった!そ、それもプレゼントですって…。いや、ホント、ありがとう。こんなふうにおごられ慣れてないから驚いたわ…。

 よーくお礼を言って部屋へ帰るとかなり激しく眠気が襲ってくる。あんまり動かないアタマで今回の戦利品を記念撮影し、スーツケースを整理してから就寝。

 

7月18日(晴れ)〜19日

 朝一番で私たちが希望したドルマバフチェ宮殿を見学。トプカプ宮殿が手狭で時代遅れ(←この感覚が分からん…)ということで19世紀に建てられた宮殿という。お風呂を例外にして外観も内装もヨーロッパ風のこれでもかというほど豪華な建物デス。寄せ木でできた床とか硝子の欄干のついた階段とか、敷き詰められた絨毯ももちろんタダものではない。とくにシャンデリア、いたるところにあるんだけれども、一番大きなのは4.5tのバカラ製という話。2番目、3番目に大きいシャンデリアでも2tクラスだというからどんな規模やねんと思っていたら、目の前に現れたのは「何ソレ!?」というスケールのものでした…。でかいとしか言い様のないシャンデリアだけど、何より4.5tのものが天井からぶら下がっているという事実にビックリだ(^▽^;)

 シャンデリアのある「帝位の間」が見学の最終ポイントだったので、庭を歩いてバスまで戻り、次はフェリー乗り場へ。ボスフォラス大橋を眺めながらほどなくアジアサイドに到着。水辺には魚市場が並んでいていろいろな魚があるけれども魚によっては時期的に禁漁のものもあるらしい。でも市場に並ぶのはそこここで見かける釣り人たちの釣果なんだそうな。数が豊富なのでちょっと信じられん…。アジアサイドはフェリー乗り場から魚市場までの往復だけでもう一度船に乗り、バスの待つヨーロッパサイドに戻る。驚いたのはボスフォラス海峡の水が都会の真ん中に位置するわりにとても澄んでいたこと。工場排水もあるにはあるが、浄化した上で流されることと、潮の流れがあるので澱まないからなんだって。すぐそこで捕れた魚が食べられるっていいですな〜。

 その後、新市街のタクシム広場で一度解散、ここにはトルコっ子が集まる一番の繁華街があってブティックとかカフェが並ぶ地域なんだけれど、今朝から調子のよろしくなかった私は無念にも休憩希望。結局あまり歩かずに集合場所まで戻り、近所でお茶を飲んだだけに終わる。

 再びバスに乗り込んで橋を渡り、旧市街側へ。昼食としてガイドさんが用意してくれたのは岸につけた船で調理される「サバサンド」。サバをソテー(もしくはフライ)したものをトマトといっしょにパンにはさんだものなんだけど、これがまあ、けっこうなボリュームで…。食欲もなかったのでちょっと齧る程度しか食べられなかった…(涙)。途中、水分補給の必要性を感じて売店でボトルを買いに行ったらおつりをもらわず帰ってきてしまい、店の男の子がわざわざ届けにきてくれた!うう、相当ボーッとしてたみたい。悪いことしたなぁ…。

お昼を食べてからすぐそばのスパイスマーケットで最後の自由時間。まんま、香辛料のにおいがスゴイです。地元の人々の市場のはずが、やっぱり日本語をしゃべる人は多い。チャイグラスを探してたまたま入った店でもお兄さんたちは流暢な日本語を話すので買い物には全く不自由しなかった。時間があまりなかったから慌ただしく帰ってきちゃったけど、もっとゆっくりしていたかったなぁ。

 これで観光の予定はすべて終了。スパイスマーケットからアタチュルク空港へ。絨毯の免税の手続きをしてから荷物をチェックインし、出国手続きのゲート前で今回ずーっとお世話してくれたガイドさんとお別れ。心底名残惜しかった…!!。

 フライトまでは時間があるので免税店で最後のお土産を物色し、残ったお金で心残りだったアイスを買ってみたがここのは伸びない…。結局伸びるアイス、ドンドルマは食べ損ねたようだ(泣)

 そろそろゲートへ…と思ったら場所を勘違いしていて一度中央まで戻って再び搭乗口に向かうハメに。今度こそゲート…と思ったら何だか様子がヘン。どうも。登場口が変更になっていたのを聞き逃していたようで、またUターン。しかも行きは動く歩道があるけど、帰りはないんだもん(←あたりまえ!!)遠いよ〜。毎度の事ながら私等の旅ってタダでは終わらんなぁ…。戻ってみたら出国カウンターの正面でした。ショック〜(T▽T)

 それでもやっと関空行きの便に乗り込み、ヤレヤレと思っていたら私等の旅の最後の最後にケチつけてくれたオッサンがいた!!どうも、彼の隣に移動してきたトルコ人(らしき)の親子、お母さんと小さい男の子二人が気に入らないという席のトラブル。子供が騒ぐから席を替えてくれと乗務員に頼んでいたけど離陸前のバタバタしているときだったので後回しにされたのだろうと思う。さっきも怒鳴っていたけどしばらくしてまたわめきだした。カタカナ発音だけど英語をしゃべれるということが自慢らしく、文句も英語で怒鳴り散らす日本人のおっさん。確かに子供は騒がしかったし、私等のすぐ後ろで背もたれを蹴るから酔うかと思った。苦情を言うなとは言わないが、客席中に響き渡る声で「彼等がむちゃくちゃうるさい」と言い放ったのだ。母親の方だって申し訳なく思っているのは明らかなのに…。聞いてた周りの乗客のうち不愉快な思いをしたのは私だけではないはず、こういう場合は親子に聞こえないところで乗務員に頼むくらいの配慮をしてほしい。同じ日本人として恥ずかしい。いいかげん頭にきていたけど「お前がうるさいわ!!」と言えなかった自分も恥じるべきだろうと思う。

 それから先は疲れがきたのか眠たくて眠たくて、帰りの10時間は食事もほとんど摂らずに寝てた。どうにも目が開かなかったので機中でまとめようと思っていたメモもそのまま、相方にも悪いことをした。しかし、旅行中こんなに不調だったのは初めてだ…体力、なくなってんなぁ…確実に。こんなことではイカーン!!

 日本に近づいた頃に気流が荒れてなかなかコワイ思いもしたけど、無事関空に到着。Oさん夫妻とお別れをして、相方とお疲れ写真をとってそれぞれ家路につきました。

 

●まとめ●

 スペインのときもこれ以上の旅はないと思ったけど、ガイドさん、ドライバーさん、Oさん夫妻、天気、見学先の人の少なさ、今回も相当恵まれた旅になったと思う。

 イスラム教国だからちょっと固い感じを想像してたんだけど、実際に行ってみて受けた印象はとても自由で自立した国であるということ。

 あと、親日国である背景は歴史的な出来事にもいろいろあるけれども、やはり尊敬する初代大統領が手本にした国というところが一番大きなことなのだろう。コンヤで女の子が日本人である私たちと写真をとったとき、とても嬉しそうにしていたのを見て、正直今の日本が尊敬に値するだろうかと複雑な気持ちになった。特にトルコは今まで旅した中でも治安の良い国であり、凶悪な事件はあまり聞かないというから尚更。コンヤのあの子を含め、日本人と認めては気さくに挨拶をしてくれた子供たちが大きくなって、いつか日本へ来たときに憧れたとおりの日本であればいいのにと思う。そういう意味でも世界の中の日本をずいぶん考えさせられる旅をしたね。

 とりあえずは誰彼かまわず海外に行くならトルコを推薦したい、そんな気になる8日間でした。

 

●おまけ●

壊れ物を梱包するをきのクッション材、トルコのみやげ物屋では「プチプチ」で通ってる…。誰だ!?そんな日本語を持ち込んだのは…(^▽^;)

 

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