道南の黒松内町にある山。この山から大平山にいたる山岳稜線を源としている一級河川「後志利別川」は、
全国の一級河川で毎年行っている水質調査で過去5回にわたって「日本一のきれいな川」となっている。
山名は、長万部川の源頭にあることに因り、長万部は
@オ・サマム・ベツ(河口が・横になっている・川=河口が海岸と平行している)
Aウバシ・シャマンベ(雪の・カレイ=写万部山のカレイ形の残雪で漁期を知った)
Bオ・シャマンベ(川尻のカレイ)等の説がある。
この山には1937年(昭和12年)から1943年まで、
日本鉱業長万部鉱業所があり、金の採掘をしていた。
また、二股温泉の放射性の湯の華(炭酸石灰成分)が沈殿した、長さ400m、幅200m、厚さ25mの巨大な石灰華ドームは、
石灰岩を湯の華が覆い、何万年もの年月でできたと考えられています。これはアメリカのイエローストーン国立公園の石灰華
とともに世界に二つしかなく、北海道の天然記念物に指定されている。
国道5号から二股温泉への道に入り、二股温泉への分岐で右に進み、閉鎖中の大峰温泉を過ぎ、
この先の分岐で左に入りしばらく進むとゲートがある。ゲートから「うすゆき荘」まで徒歩30分程度。
ここには長万部山岳会管理の「うすゆき荘」があり、
右へ入る古い車道跡が登山道である。
七曲がりの登りを過ぎると鉱山跡の台地に出る。このあたりから、ダケカンバやブナ林になって山道らしくなる。
848ピークと長万部岳とのコルに出て、さらに尾根筋から急斜面を登ると北のピーク。
一段と眺めが良くなる。三角点のある南ピークが山頂。 |