トムラウシ山
とむらうしやま


2,141m

2万5千図: トムラウシ山、トムラウシ川オプタテシケ山

トムラウシ温泉コース
(トムラウシ山への最短コース)


0:00 短絡登山口 10:20
2:00 カムイ天上 8:40
6:00 頂上 6:00

沼の原よりトムラウシ山



この山は大雪と十勝山系を結ぶ中間に位置し、頂上部一帯はナキウサギの生息するロックガーデンとなっており、 北沼、南沼、ヒサゴ沼等の沼も点在している。 周囲には、トムラウシ庭園、日本庭園、黄金が原等のお花畑が拡がっている地上の楽園。

トムラウシとはアイヌ語で@トンラ・ウシ=水垢の多い(温泉鉱物のため水がぬらぬらしている)、 A川底にある水草の名前 、 B水苔・湯花のある川、 C水草トンラが生えている等の説がある また、花、葉の群生するところとの説もある。

新得町よりトムラウシ温泉へ至る。国民宿舎「東大雪荘」の脇の登山口から登りはじめる。 マイカーの場合は車道を更に登り、カムイ天上下部まで車で行くと、1時間30分程度短縮できる。 登山口から温泉裏手の尾根を登り、1008mの起伏を越えたところで車道よりの短絡コースと合流する。 前方にトムラウシ山や前トムラウシが見えるようになるとカムイ天上である。このあたりまで 雨後などは泥濘状態の場合が多い。
登山口脇にある噴泉塔 国民宿舎「東大雪荘」
カムイ天上から路は一旦、カムイサンケナイ川に下り、沢筋を辿ると(普段は涸沢であるが、雨後は 濁流となることがある)、二股となる。 ここで右手のコマドリ沢に入り源頭のガレ場を右寄りに登りきると、広大な砂礫地の尾根、前トムラ平に到着。 岩とお花で調和よく構成されたトムラウシ公園を過ぎ、トムラウシ公園を左下に見ながら、 山頂斜面を横切るように進むと、南沼(キャンプ指定地)に到着。ここで十勝方面からの縦走路と合流する。 ここから、累々と積み重なった大岩を乗り越えトムラウシ山頂上。
コマドリ沢を登る
コマドリ沢上部のガレ場を登りきった、広大な砂礫の尾根からの展望
オプタテシケが見えてくる トムラウシ山 沼ノ原の向こうに石狩連峰


南沼付近 頂上付近より北沼 頂上 頂上より忠別岳方面


また、この山にはクワウンナイ川を遡行して登る、素晴らしいコースがある。 クワウンナイ川の遡行は、日本一美しいといわれる「滝の瀬十三丁」(小泉秀雄氏の命名) を経て頂上に至る。このコースは慶大の大島亮吉によって 紹介された。大島は1920年(大正9年)、 松山温泉(現天人峡温泉)からクワウンナイ川を遡行してトムラウシ山に登頂。 この時の紀行文「石狩岳より石狩川に沿うて」はクワウンナイの様子を表した名文である。 その後、彼は前穂高岳で転落死した(1928年)。

トムラウシ山