羊蹄山
ようていさん
1,898m
2万5千図: 羊蹄山、倶知安
比羅夫コース |
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羊蹄山(尻別岳より) |
正式名称は後方羊蹄山(しりべしやま)、別名「蝦夷富士」と呼ばれる、支笏洞爺国立公園の西端にある成層火山。
「この山を単に羊蹄山と略して呼ぶことに私は強く反対する。古く『日本書記』斉明5年 (656年)にすでに後方羊蹄山(しりべしやま)と記された歴史的名前である」。 山名の由来はシリヘ(後方)シ(羊蹄)=シはギシギシ(羊歯の種)の古語と深田久弥は著書「日本百名山」で唱えて いるが、これは深田が植物学者、牧野富太郎博士の説に深く共鳴したもので、「..シノ場合ニ羊蹄ノ二字ヲ使用シタ 訳が能ク分カッテ居ラヌ様ニ思ワレルガ、是ハぎしぎしト云フ即チ羊蹄(漢名)ノ草古名ヲし即チ之(倭名類聚抄)ト云フモンダカラ 、ソレデ羊蹄ノ二字ヲしノ場合ニ用イタモノデ...」と博士は随筆で述べている。 また他の説は、シリヘシの名をこの地に冠したのは、現実に似た地名があったからで、尻別川、尻別岳がそれであるという。 シリ・ベツは山の川の意味。また、単に羊蹄山と呼ぶことが最もこの山には相応しいとする説は天明年間(1781)の松前志には 既に羊蹄山の記述があり、一般的に「ようていさん」と親しまれているとする説がある。 1791年有珠山に登った菅江真澄の記録によると 「...はるか彼方を見るとシリベツの山が多くの山を隔てながら、空高く聳えている。 富士山を三河や遠江の高い山から眺めたのと同じようである。 これを後方羊蹄山(シリベツ)とも言っている。シリベツのシリとは島を意味しベツとは川を言う蝦夷語である。 どこでも川のあたりの島を言うならば、ところどころに島川(シリベツ)があるのだろう。 しかしこの山の麓出身のアイヌの人は、この山をマカルベツノ・ノボリ(後方羊蹄山)と云い、 シリベツはその近くの隣の山(尻別岳)だという。そして向かい合って見えている富士のような山をマカルベツというのが、 本当の名前だと言っていた。...」 アイヌ名はマッカリヌプリ(後方に対をなして一方にある山)またはマチネシリ(女山)と呼ばれ、 近くのピンネシリ(男山)= 現在の尻別岳と共に夫婦山を形成している。 |
国道5号線の倶知安町とニセコ町の間ニセコ町寄りに「羊蹄山登山口」の案内標識より山に向かって直進すると登山口のある駐車場で トイレと水場がある。 ゆるやかな登りで針葉樹林の中を行き1合目を過ぎると急傾斜をジグザグに登り2合目で尾根筋に出て暫くは緩やかになる、 5合目を過ぎるとダケカンバからだんだんハイマツが多くなり、やがて大石、砂礫の9合目に着く。 ここで避難小屋方面(右)と頂上方面(左)に分かれる。 | |
9合目分岐 |
左手に分かれて登るとまた途中で路は分かれて右折は火口縁に登る路で、そのまま直進するとまもなく北山と呼ばれる火口縁のコブ をへて京極からの路と合流しまもなく頂上である。頂上部の地形は以外と複雑で、 火口は三つに分かれており、それぞれ父釜、母釜、子釜と呼ばれている。 | |
北山のピーク |