
8月8日
(晴れ)
朝8時25分の列車でピサに向かった。到着は9時47分。斜塔の街として名高いピサは、ローマ時代に海港として栄え、中世には北のヴェネチア、ジェノバとともに海の共和国として地中海に君臨し勢力を伸ばした。ガリレオが医学を学んだピサ大学のある大学都市でもあり、現在も科学と数学の名門としての名誉を誇っている。
ピサの名物、斜塔までは駅から徒歩で20分ほどだ。今日もまた暑い。たった20分歩いただけで汗だくになった。中世の名残を残す小道を抜けると高さ55mの大理石の塔が見えてきた。
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| ピサの斜塔 |
1173年に着工されたが地盤沈下のため工事が中断。その後、塔の中心軸をずらすなどの工夫を凝らし、14世紀後半に完成した。16世紀にはガリレオが「落下の実験」を行うなど以前は頂上まで上れたらしいが、傾きのひどくなった最近は立ち入り禁止になっている。
上の写真のアングルでは傾きはたいしたことはないように思えるが、実際はかなり傾いていて立っているのが不思議なくらいだった。数年前に日本の建築会社が傾き防止の工事をしたらしい。
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| 近くで見るとすごい迫力!今にも倒れそう・・・ | くねっとしているでしょう? |
斜塔の隣りにあるのがドゥオモ。1063年のパレルモ沖海戦(ピサの艦隊がサラセン軍に勝利)を記念して造られた。ロマネスク様式にイスラム様式、ビザンチン様式などをミックスした壮大な建築だ。そのドゥオモと一緒にこんな写真を撮るのが流行っているらしい。
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| 俺が斜塔を支えとるんじゃ!という感じで(外人のおじさんが撮ってくれた。) |
それじゃ、斜塔、ドゥオモ周辺の風景をどうぞ!
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| これは礼拝堂。音響効果がすごいらしい。 | ドゥオモと斜塔 |
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| 城壁の上から | 同じく城壁の上 |
ピサを出て次はローマに向かった。到着したのは終着駅という名のテルミニ駅。ガラスと大理石を用いた明るく近代的な建物だ。1999年には2万平方mに及ぶ地下街も完成し、早朝や夜遅くの買い物にも便利になった。しかし、ガイドブックにはこう書かれている。
テルミニ駅周辺はスリ、置き引き、詐欺などが多発している。さらに夜は大変危険なので、できるだけ近寄らないように!
これ見たら引くよな〜
駅では常にまわりに気を付け、変な人にちょっと声かけられるだけで、「うおっ」とドキドキしていた。ここローマでもユースは満員で、観光案内所で安ホテルを紹介してもらった。駅から徒歩1分のところにあり、ロケーションとしては最高。しかし、
テルミニ駅周辺はスリ、置き引き、詐欺などが多発している。さらに夜は大変危険なので、できるだけ近寄らないように!
駅の近くじゃん!
ホテルは安いわりにきれいで、フロントのおじさんも親切だった。部屋に荷物を置き、観光に出かける時、フロントもおじさんに「このへん夜は危険ですか?」とちょっと聞いてみた。
「ノーノー、ここはロサンゼルスじゃないよ。」
確かにそうだ!安心して観光に出かけた。
観光はもちろんコロッセオから。テルミニ駅から地下鉄で10分ほど。コロッセオとは5万人を収容した古代ローマの巨大な円型闘技場。紀元前80年に完成した。つまり2000年前の建物。ローマ市民に娯楽を提供するために造られた闘技場で、人と猛獣の死闘が繰り広げられ、ローマ市民を熱狂させた。
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| コロッセオ | 同じく |
この歴史ある建物を夕日が照らす。美しい・・・しかし・・・入場料はかなり高かった。
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| コロッセオ内部 | 同じく |
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| 競技の行われた場所は今は露出している。 | 地下の倉庫跡 |
このコロッセオは4階建てになっており、1階は皇帝やヴェスタの巫女などの座る貴賓席、2階はローマ市民、その上は立見席だったという。1階はドーリア式、2階はイオニア式、3階はコリント式といった具合に、各階の外壁は異なった様式のアーチで飾られている。
競技が行われたスペースは今は露出しており、猛獣の檻などが置かれた地下の倉庫が良く見える。往時はこの上に血を吸い取るようにアレーナと呼ばれる砂がまかれて競技が行われた。この砂がアレーナ(競技場)の語源となったそうだ。
コロッセオの隣りにはコンスタンスティヌス帝の凱旋門がある。コンスタンティヌス帝とは313年に初めてキリスト教を公認した皇帝だ。その前年、政敵だったマクセンティヌス帝と戦い勝利を收めた。それを記念して315年に元老院や市民によって建てられたもので、数々の浮き彫り彫刻により飾られてる。
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| コンスタンスティヌスの凱旋門 | 同じくアップ |
そろそろ日が暮れてきたので、ホテルに帰ることにした。テルミニ駅の地下街で夕食を購入。トマト入りのチャーハンとワイン、そしてサラダ。ホテルには電子レンジがなかったので近くの中華料理屋に行き、チャーハンを温めてくれるように頼んだ。しかし私は小心の日本人、ただで頼むのは気が引けたので、ここでもチャーハンのお持ち帰りを頼み、そのついでにチャーハンを温めてもらう。なんかおかしい?
ホテルの部屋からはテルミニ駅がよく見えた。「夜は大変危険」と言われるテルミニ駅周辺、どんな犯罪が起きるのだろう?しばらく眺めるが悪そうな人の姿はない。代わって見られるのが韓国人の女の子たちの姿。彼女らはまったくおびえる様子もなく、夜の街に消えていく。韓国人の女の子たちがあんなどうどうとしているのに、日本男児がビビることはない!と決心した僕は、イタリアの夜を楽しみに出かけた。
まずは再びコロッセオ、絵葉書ではきれいにライトアップされているコロッセオがよく見られるが、なぜかこの日はライトアップはされていなかった。
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| コロッセオ |
コロッセオ周辺には古代遺跡が密集している、その遺跡群は美しくライトで照らされていた。夜も10時を過ぎているのに、この辺りには観光客が溢れている。約1kmにわたって右に左に古代ロマンを楽しみながら夜のイタリアを満喫した。
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| フォロ・ロマーノ | コロッセオ周辺 |
そしてヴェネツィア広場に面し、威風堂々と建つネオ・クラシック様式の建造物、ヴィットリオ・エマヌエ-レ2世記念堂に着いた。イタリア初代国王、ヴィットリオ・エマヌエ-レ2世の偉業を記念して1911年に建造されたこの建物は、夜の闇に美しく輝いていた。こんな時間でも直立不動の兵士が警備し、まさに近代イタリアの象徴だ。
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| ヴィットリオ・エマヌエ-レ2世記念堂 |
特に危ない目に遭う事もなく、無事にホテルに帰りついた。明日はいよいよヴァチカンに入国!