甑海峡横断レース



平成14年6月8日



 思い出多き里カップが中止になってからもう2年、しかし、甑島の皆さんのウインドに対する熱い思いが再び蘇った!甑海峡横断レース!ウインドの大会で再び甑島に降り立つことができるなんて夢みたいだ。今回は甑島里から串木野新港までの40qを3人のリレー形式で横断する。40qといえば、K田さんのいる対馬から韓国までとほぼ同じ距離らしい。鹿児島大学からは僕、U野、テツの3人で参加。前人未到のレースにいざ挑戦!


甑島と串木野


 
 午前7時、串木野新港に集合。応援団として一年生のS野さん、O間さん、そして使えない宴会部長F田も参加することになった。同じ鹿児島からの参加者である県庁チームと一緒に迎えに来た漁船に乗り込み、一路、スタート地点の甑島里港を目指す。



鹿児島大学チーム応援団 長崎行き高速船と二日酔いのF田



 雲ひとつない快晴。海も非常に穏やかだ。甑島行きの高速船シーホークよりも速いんじゃないか?と思うくらいのスピードで漁船は快走する。早朝の少しひんやりとした風が気持ちいい。



遠ざかる串木野をバックに 船首付近で




 あまりの気持ちよさに思わずお決まりのこのポーズを・・・



タイタニック!



 約1時間の快適クルージングを終え、甑島里港に到着。ここに降り立つのは僕が3年生の時の里カップ以来。(その時の様子はこちらをご覧ください。)楽しかった数々の思い出が頭を過ぎる。やはり里カップは最高の大会だった。

 現地に到着すると、地元のチームSTウィンダーズはすでにセッティングを済ませている。慌てて僕らもセッティング。初めて甑島に上陸した1年生の女の子たちは、普段は見られない透明な海を見て大喜びしている。その時ふと思ったのだが、





 おい、F田!お前は手伝え!






カニと遊んでいる場合じゃないだろ!




念入りにセッティング ボードはU野のCAT、セールはテツのカゼッコ




 ここで鹿児島大学I学部チームの選手紹介

現副主将:モデルU野 仁王テツ ☆わ・た・し☆



 スタートは9時30分の予定。各チーム、セッティングの最終チェックに余念がない。我が鹿児島大学チームもスタートを前にみな気合が入る。


気合だ〜



 この大会の最大のライバルはチーム県庁。経験豊富なベテランチームがどう戦いを挑んでくるのか?



チーム県庁の皆さんと



 ここでもう一度ルールの説明。里港を出発し、ゴールは串木野市羽島と沖ノ島を結ぶライン。3人でのリレー形式だが、3人が何回交代してもよい。僕らのチームは選手交代のときのタイムロスを考え、第1走者U野、第2走者テツ、アンカー僕と最低限の交代でゴールを目指すことにした。



スタート地点の里港 ゴールの羽島と沖ノ島



 いよいよスタートの時刻がやってきた。第1走者のU野が緊張の面持ちでボードを持つ。ホーンと同時に海に飛び込んだ。まずは港内の狭い海面での勝負。何度かタックを打ち、U野は一番で港内を抜け出した。2番手はやはりチーム県庁。エースM迫さんだ。



スタート直前 U野が一番で港内を抜ける



 ついに外洋に出た。ここはもう東シナ海。対岸の薩摩半島はまったく見えない。串木野はここから南東の方向にある。船頭さんからアドバイスをもらい、船の上からU野に指示を出す。スピードはよかったU野だが、東寄りのコースを取ってしまったためにチーム県庁に先頭を譲ってしまった。必死にパンピングするU野、しかしスタートから30分、疲れの色が見えてきた。



見えぬゴールに向かって 追いついてきたM迫さん



 さすがはベテランチーム。風と潮の流れをうまく使った作戦により、その距離がどんどんと離れていく。当初の予定では1人1時間半ほど走ったところで交代するつもりでいた僕たちだが、こちらも作戦変更せざるを得なくなった。そこで急遽、僕とU野が乗り代わった。



2番手の僕



 この風域での下りは僕の得意なところ。久々のウインドで腰が痛くなりながらも漕ぎ続けること30分、ようやくチーム県庁に追いついた。ポート1本下り30分ってかなりキツイ!ここで再びU野と交代。体力が回復したU野がさらに漕いで漕いで漕ぎまくる!



U野くんです



 このあたりからようやく対岸が見えてきた。先ほどと違い、チーム県庁が上方向(東寄り)、僕らが下方向(南寄り)のコースを取っている。どうやらチーム県庁は岸寄りの風を使う作戦のようだ。僕らは普段コースレースの練習をしているため、深く下る傾向にある。ちょうどゴールまでの角度が僕らにとってジャストの下り角度だったため、あえて上らせることはしなかった。潮の流れの関係で多少下りすぎることは予想されたが、その時はゴール付近で上らせればいい。なにせまだあと20qはある。一番気持ちのいい走りをしよう!

 続いて仁王テツの登場。今やキャプテンE夏から練習を任されるまでになった3年生。「ロングディスタンス初めてなんで、興味あります。」そう言って参加を決めた。ついにその仁王が恐ろしい形相で漕ぎ始めた。



テツと併走する甑島フェリー



 ここで応援団の様子を紹介しよう。1年生のO間さんとS野さんは船頭さんと一緒に、自由自在に船を操っていた。かなり楽しそう。ここだけの話、



ちょっとだけでいいから代わってほしかった・・・




S野さん 操縦席のO間さん(ジュース片手によく似合う)




そしてF田はというと・・・





船酔いで嘔吐。まったく使えん!





船室でダウン中のF田



 さて、F田のことなんか放っておいて、レースのほうに再び目を向けよう。仁王パンピングを見せたテツだったが、やはり3年生、体力不足には勝てなかった。約20分でダウン!


 次は僕の番。テツと乗り換わった瞬間、風がパタリと止み、風軸が西寄りにシフトした。ゴールまでは真下りになる。ここで八の字パンピング登場!



必殺八の字パンピング!



 この風の振れは僕らにとっては神風だった。この角度だと、下にいる僕らでさえも一度ジャイブを打たないとゴールが切れないだろう。チーム県庁はかなりスタボーで伸ばさないといけなくなった。たぶん数km僕らが徳したことになる。


 30分ほどでU野と乗り代わった。そのU野がしばらく乗って仁王テツが再び登場。もうゴールの沖ノ島がはっきりと見えてきた。しかし、このままゴールするとなるとまだ結構な距離がある。途中で交代しようかとも思ったが、テツにとっては初めてのロングディスタンス。彼にその醍醐味を味わってもらうために、ちょっときついが最後までがんばってもらうことにした。



いよいよゴール間近(テツ)



 このころから次第にサーマルが入ってきた。チーム県庁の読み通り、やはり岸寄りが入っている。そのブローに乗ってチーム県庁がすごい勢いで迫ってきた。しかし、テツもがんばった。1時間近く1人で漕いでおり疲労もピークに達しているだろう。そんな中で最後まで漕ぎ止めなかった。そして12時57分。ついにゴール!



1位でゴール!!!


 所要時間3時間30分、風向きがよかったため、予想よりかなり早いゴールだった。僕らのゴールから数分後、チーム県庁もゴール。この長距離のデットヒートを共に戦ったライバルチームにも拍手を送る。その他のチームの姿はここからは見えない。しかし、僕らの見えないところでまだ必死に漕いでいるのだろう。最後までがんばって!そして一緒にこの満足感を味わいましょう!
 

祝!優勝



 ゴールと同時にプレーニング風域まで風が上がったので、それぞれ思い思いに串木野の海を楽しんだ。


Fおプレーニング U野プレーニング




さあ、皆さん、これが噂の仁王プレーニングだ!



仁王プレーニング



 しばらく楽しんだ後、船にボードを引き上げて串木野新港に向かった。新港では多くの人におめでとうと言われ照れながらもうれしかった。参加して本当によかった。最近、卒業が近くなって思うことなのだが、もう今年を逃すと今後いくら望んでもできないことがいくつも出てくるだろう。だから残り少ない学生生活、いろんなことに積極的に参加しよう!そしたらこんな楽しい思い出ができるのさ!(注!勉強もしながらね)



参加者の皆さん



 こんなに楽しく、充実感のあるイベントに誘ってくださった甑島の皆さん、M迫さん、本当にありがとうございました。ウインドサーフィンってやっぱり最高ですね!