7月30日
(晴れ)



 快適な列車の旅のはずが・・・夜行って当然一泊するものですよね。しかし、いつも寝れるとは限らないものだ。ビールの酔いもまわってきてそろそろ寝ようと思っていたところ、前のシートに座る子供達がぐずり始めた。このお父さんはスパルタ教育で、子供がぐずるたびにひっぱたたいた。すると子供はますます泣き出す。寝れやしない。ほんと子育ては大変だ。ようやく子供も静かになり、うとうとしかけたところ、この狭いコンパートメントにまた1人乗客が乗ってきた。つまり、前の家族は4人なのに2人分のシートしか購入していなかったのだ。当然子供を膝の上に抱きかかえなければならない。また子供が泣き始める。こっちが泣きそうだった。さらに、この新しくきた乗客はでかいトランクをコンパートメント内に持ちこんだものだから足が伸ばせず、僕はずっと座禅状態だった。根性の一夜だった。

 午前8時、ついにドイツの首都ベルリンに到着した。ベルリンには大きな駅が2つある。Berlin Zoo駅とBerlin Ostbahnhof駅だ。いつもの習性で終点のBerlin Ostbahnhof駅で降りた。それが大きな間違いだった。この周辺は旧東ドイツ領域なので、周りに何もなく、街の中心は旧西ドイツのZoo駅のほうだったのだ。


 でも周りがさびしいというだけで駅自体は結構立派だった。駅内のマックで朝食をとり、ネットカフェでしばらく遊んでからZoo駅に戻った。Zoo駅周辺でユースを探し、なかなか親切なユースが見つかり早速荷物を置いて観光に出かけた。ベルリンに行くつもりなんかまったくなかったので、ガイドブックをペラペラめくりながら、「どこ行こうかな〜」とK村君と話し合っていると、実はベルリンってポツダムとかなり近いことが分かった。日本人でポツダムを知らない人はいないでしょう。あのポツダム宣言のポツダムです。そこにあるサンスーシ宮殿を見にいくことにした。

 ポツダムまでは電車で20分だ。僕もK村君も昨夜あまり眠れなかったので、電車の中ではついうとうとしてしまった。するとなんか肩を叩くおばーちゃんがいた。「なんだろう?もしやナンパか?」と身構えると、「私は日本人が大好きなの。これでコーヒーでも飲んで」と笑顔で20マルク紙幣を差し出した。(約1200円)これが日本だったら本音とは裏腹にとりあえず遠慮するところだが、ここはドイツ、遠慮なく頂きました。ほんと、いいおばーちゃんだった。こんなに親切な人がいるなんて、
 


さすが、元同盟国!


 この出来事だけではなく、ドイツ人はとても親切だ。昨年、伝説の男、道彦と南ドイツを旅した時も、地図を見ながらうろうろしているだけで、「どこ探しているの」と声をかけてくれるし、テレホンカードがなくて電話機の前で困っていたら「これ使って」とテレカを差し出してくれる。ドイツ人大好き。


 ポツダム駅で、あのおばーちゃんから頂いた20マルクでソーセージを購入。うまい・・・。ドイツに来てよかった。ドイツではソーセージを注文すると必ずパンが付いてくるので、パンに挟んでかぶりつく。くどいけれどうまい!しかも安い。


 駅を出て、サンスーシ宮殿へ向かう。途中橋の上に人が群がっていたので、野次馬根性丸出しで僕らも混ざる。川岸に自転車のジャンプ台があり、若者が曲芸を披露していた。勢いよく飛びあがり川に着水。痛そう〜。おいらにはマネできん芸だ。


 川を渡り、右手に大きな教会が見えてきた。これがニコライ教会。あまりよく知らないがとりあえず見学する。だって無料なんだもん。


ニコライ教会


 目指すサンスーシ宮殿は遠かった。ひたすら歩いてついに入り口が見えてきた。一直線の並木道、美しい。


サンスーシ宮殿への道


 この道を右に折れるとフリードリッヒ大王の夏の離宮、サンスーシ宮殿が見えてきた。一目見た瞬間「あっ、教科書と一緒じゃん!」まあ当たり前の事なんだけど妙に感動した。だって歴史の教科書には必ず写真が登場するでしょう?あの特徴的な階段状のブドウ園が記憶に深く残っていたので、本物を目にしてつい興奮してしまった。ちなみにこの宮殿も世界遺産です。


笑顔のピースサイン 豪快な噴水
壁にはブドウの木がいっぱい ロココ式のサンスーシ宮殿


 サンスーシとはフランス語で「憂いなし」の意味。プロイセンのフリードリッヒ2世がパリのヴェルサイユ宮殿を模して作らせた。18世紀流行した繊細優美なロココ式建築の代表作である。


ピンボケしてしまった。


 夕方、ベルリンのユースに戻った。K村君はドイツ人のメル友に会いに出かけたので、僕は近くのレストランで1人で夕食を食べた。そしてK村君が帰ってきてからもう一度そのレストランに行き、屋外のテーブルで人生と「愛」について語り合った。ドイツのビールは安くておいしい。日本を出発してから約半月、久しぶりに楽しい夜を過ごすことができた。



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