2000.9.30〜10.1
北吾妻連峰縦走
1日目 滑川温泉11:00→滑川大滝展望台→鉱山跡→15:00弥兵衛平小屋(明月荘)
2日目 弥兵衛平小屋(明月荘)5:30→東大巓→昭元山→烏帽子山→ニセ烏帽子山
          →家形山→霧ノ平→12:10滑川温泉

1日目
 吾妻連峰は福島県と山形県にまたがるかなり広い山域。今回はその北に並ぶ山々の縦走が目的。
 夏休みの南八甲田以来、久しぶりの登山となった。無人とは言え小屋を利用するのも実に久しぶりだ。
 朝8時半頃仙台を出発。車で滑川温泉に向かう。滑川温泉へは東北道の福島・飯坂ICで下りて国道13号を米沢方面へ向かい、板谷で左に折れる。ここから先、道は舗装はされているが非常に狭くカーブが多いので意外と時間がかかる。
 10時半頃、滑川温泉に到着。滑川温泉手前の橋の近くに駐車スペースがあるとガイドブックにはあったが、工事用の資材が置いてあって使えず。橋よりもさらに手前(峠駅寄り)になるが道路脇に空き地があったのでそこに車を停めた。5台くらい駐車可能だと思う。
 さて、準備をして出発は11時。登山道は滑川温泉の駐車場を通りぬけて吊り橋を渡ったところから始まる。
 天気は曇りときどき晴れ。気温はたぶん20度前後だったと思う。今日の宿となる明月荘は標高1800mくらいのところにあり、滑川温泉とはちょうど1000mくらいの高度差となる。
 滑川温泉からは比較的ゆるやかな登りが続き、尾根上に出てしばらく登ると、30分ほどで大滝展望台に出る。滑川大滝は思っていたよりずっと大きく美しい滝。この辺りは名前の通り「滑床」の沢が多く、大滝も岩肌を滑るように水が流れ落ちている。展望台からは沢に下りる道があり、少し下っていくと展望台よりも滝の眺めのよいポイントがある。ここで写真を撮ろうとして、途中のコンビニでフィルムを買い忘れたことに気付いた(^_^;)。そんなわけで、今回の記録には写真はない(笑)。
 ここから道は大滝沢沿いに登る。急な登りはなく単調な道が続く。時折見える対岸の山の岩肌と緑のコントラストがきれいだ。50分ほど歩くと道の脇に湧き水がある。滑川鉱山跡を過ぎてさらにしばらく行くと薬師森下の沢に出る。時間は午後1時少し前だったので、沢の辺で昼食にした。
 沢を渡って少し歩くと姥湯温泉への分岐に出る。潜滝手前で大滝沢を渡ると、ここから道はやや急な登りとなる。1641mのピークを過ぎ、登り傾斜が緩くなると道は木道に変わる。少し登ると小さな湿原に出て、そこに最後の水場「金明水」がある。ここまで大滝沢渡渉点から1時間くらいか。
 金明水で水を補給し明月荘に向かう。ここから先はもうたいした登りはなく、20分ほどで弥兵衛平小屋(明月荘)に着く。到着は午後3時ちょうどだった。風が出てきて少し寒くなる。
 紅葉にはまだ早いだろうと期待していなかったが、案の定、1700m付近から上がちょっと色づいていた程度だった。
 まだ時間的に早いためか、小屋には誰もいない。荷物を解いてコーヒーを沸かし、とりあえず一息。上着を着て小屋周辺の湿原の散策に出かけた。
 吾妻連峰の山並みは、全体的に非常に穏やかで、緩やかな斜面が多い。明月荘周辺の湿原もそうしたゆるやかで広々とした尾根上に広がっている。この日私が登ったルート、滑川温泉や姥湯温泉がある地域は、このゆるやかな吾妻の山並みを大滝沢や前川が深く解析していて、抉り取ったような形になっている。今回縦走する山々は、この抉られたちょうど端に位置していて、南側はゆるやかな斜面、北側(滑川側)は急峻な斜面となっている。
 明月荘周辺の湿原は小屋から北西側に広がっていて、小屋からは木道が明星湖という大きな池塘の辺りまで続いている。湿原というと春から夏にかけては花が美しい季節だが、秋枯れの草原と池塘の組合せも、それはそれでなかなか良いもの。散歩するにはちょうどいいコースだ。木道の終点まで行って戻っても30〜40分というところ。
 小屋に戻って夕食の準備をしていると、他の登山者がちらほら到着。結局この日は8人程がこの小屋に泊まった。2F建てで70人から収容できる小屋だから、ゆったり広々使わせてもらった。
 夕食時、隣のご夫婦から豚肉の生姜焼きをご馳走になる(^^)。ずいぶんいろいろ作っている様子だったので驚いた。私の方はと言えば、レトルトご飯にレトルトマーボ豆腐でマーボ丼。反対を見ると珍しい単独行の女性が何やら野菜を切って炒めやきそばを作っている。いやはや、私はちょっと手を抜き過ぎかな?(^_^;)
 夜、かなり雨が降った。

2日目
 雨は上がっていたが、霧。視界が良くない。半袖の下着と長袖のシャツだけでは、ちょっと肌寒いくらいの気温。この日は一日カッパを着たままだった。
 朝4時半起床。5時半小屋を出発。
 山頂に立っても何も見えそうになかったが、とりあえず予定通りに東大巓に向かう。
 東大巓までは30分ほど。オオシラビソ(針葉樹)の中のゆるい登りだ。頂上へは縦走路を少しはずれる。登ってみるが晴れていても展望はなさそう。今回の最高峰1927.9m。とにかくこの日は霧が濃く、遠くは全く見えない状態。休憩もそこそこに先を急ぐ。
 7時昭元山、7時45分烏帽子山、8時10分ニセ烏帽子山、9時10分家形山分岐到着。どの山も1800mを少し越えるくらいの高さだが、この間、標高差にして100m前後のアップダウンの繰り返しで、ちょっときつかった。とにかくまわりの景色が全然見えないので、休憩しても水を飲むくらいでする事がない(^_^;)。前夜の雨のせいで道は鞍部で特にぐちゃぐちゃにぬかるんでいて、非常に歩きづらかった。
 もとより霧で視界が悪かったわけだが、この縦走路は樹林帯の中を歩くことが多く、晴れていても頂上付近以外はあまり展望がききそうにない。
 家形山の分岐で昼食をとる。休んでいると結構寒かったので、とりあえずお湯を沸かしてコーヒーを入れる。こういう時は温かいコーヒーが実に美味しい(^^)。
 たっぷり休憩して、9時50分分岐を出発。しばらく道は痩せた尾根の急な下りが続く。先ほどの縦走路より足元がしっかりしていてむしろ歩きやすい。また植生も多少異なり、クマザサが少ない分、樹林がすっきりしてきれいだった印象がある。あまり植物関係の知識はないので詳しくはわからないのだが…(^^ゞ 下る途中シャクナゲの群落をいくつか見かけた。花の季節にはきっときれいだろう。
 やがて尾根上に土が剥き出しになったところが出てくると、霧ノ平はもうすぐ。分岐から霧ノ平まで1時間10分ほどで到着。まっすぐ行くと五色温泉への道となるが、滑川温泉へは左に分岐する。
 ここからの下り、高倉沢までは道が悪い。急な下りで登山道は水の流れで深く抉られていて滑りやすい。慎重に下る。高倉沢を過ぎると道はゆるやかになり、やがて滑川−姥湯間の林道に出る。林道に出る頃には高度が下がったせいか霧は晴れ、薄日も射してくる。林道に出たところでカッパを脱ぎ、林道を下って滑川温泉に戻った。時刻はちょうど正午頃、家形山の分岐からは2時間ちょっとといったところ。
 この後は車に戻り、滑川温泉へ。温泉につかって山の汗と疲れを落とす。やっぱり登山の後は温泉がいい(^^)。露天風呂もあり。