その4.今年、ワシ厄年です

ワシ今年7月で41歳になります。41歳ってのは厄年らしい。(本厄とか前とか後とかあるらしいが41歳がどれにあたるのかは知りません)ワシはあまりこういう非科学的なことは信じない方です。
ただ人間41年も生きてくれば身体も色々具合の悪いところが出て、家庭や会社でもそれなりに苦労があるから気をつけなさいよ、注意しなさいよ、という意味で厄払いするというのは、それなりに科学的といえなくも無いのかな。
病は気からという通りストレスで病気になるのだから、厄払いした結果多少なりとも安心感を得ただとか、今年は厄年だと認識することによっていろいろ注意をはかり事故等未然に防いだ、なんてことも有り得る。

ところで、
昨年夏母屋との間にデッキを作成し行き来が楽になった。
構想・材料購入で1日、作成で1日、塗装で1日の計3日間で作ったのだが、作成〜塗装はしゃがんだままの姿勢で行ったためなんとギックリ腰になってしまった。痛くて歩くのもやっとという感じが7日〜10日間続き、元通り生活に支障なくまた運動もできるようになるまで1月半程度かかった。
そして年末には大掃除をしているとなにやら腰に鈍痛がおき始め、見る見る動けなくなってしまった。その上くしゃみをしたところ顔が青くなるほどの痛みが走り声も出せない。年末年始はずっと自宅で寝たまま過ごし、年明けに病院へ行き、検査&注射と飲み薬で痛みをおさえ最近やっと普通にすごせるような状態になってきたところだ。
その間PCのファイルは壊れる、NETには繋がらないでHP更新を1年もサボッてしまった。
他にもツイてないこと沢山あるんだけど・・・・・なんで?今年は全然ダメかもしんない。

厄払いに行ったほうが良いのだろうか? 嫁は行けと言ってるが・・・う〜む。

 

 

その3.家の病気(ホームシックでは無い)

家の病気、又の名をシックハウスとか言ったりする。人に感染したりする。最近は多くの人が自宅を造る時に気にするようになったのでご存知の方も多いですね。ワシは10年近く前にテレビでシックハウス問題を取り上げているのを偶然見てから知るようになりましたが、いざ自宅を造る時になると、やはり一応はおさえておかなければならない問題でした。幸いにも家族にはこの病を発症している者がいないので、有害物質発生量の少ない建材を使用する程度の考えで済ませてしまったのですが、ほんの少量の科学物質にもアレルギー反応を起こしてしまう人にとっては最重要問題です。主な有害物質としてはホルムアルデヒド、VOC、可塑剤、防腐防蟻剤などがあります。

まず防腐防蟻剤について、
ワシの場合着工前に「土壌処理が必要かどうか、必要の場合薬剤は何を使うか、また構造材への薬剤処理も必要かどうか、必要の場合薬剤は何を使うか」について確認しておきました。
メーカからの回答は「土壌処理及び構造材への防腐防蟻処理は必ず必要、薬剤は人体にそれほど有害とは言われていない○○及び○○を使用」という回答でした。ワシ的には土壌処理も構造材への塗布もできれば避けたいため「公庫仕様書ではベタ基礎の場合土壌処理と同等以上の効力と記載されている。また○井ホームさんでは地盤面から1.6m以上まで薬剤を塗布するらしいがこちらも公庫仕様書通り1m以内の塗布にできないか」と再要望したのですがあえなく全て撃沈でした。なぜならメーカーの20年保証が受けられなくなってしまうからです。(この保証についてはまた次回に詳しく書きたい)
悔しいので薬剤を調べ上げ極力人体に影響の少ないといわれている薬剤を探し出し、「これにしてチョーダイ」と頼むも、当社では使っていないの一言で却下されました。(よってメーカーからの躯体保証ができないそうで・・・)しょうがないので薬剤の成分表と毒性表等を出して貰い、その辺で勘弁してやりました。 (^^;;
あ、構造材に集成材を使用しているメーカーはその構造材にも注意が必要なのはいうまでもありませんね。

次に仕上げ材関連について
こちらの方は皆さんもよくご存知ですね。旧厚生省でもホルムアルデヒドの「室内濃度指針値」が出されたりしています。しかし専門家からは採取の方法や測定方法、計算式などが明示されておらず(平成12年4月現在)片手落ちという指摘もあるらしい。まあ数字で示されただけ良しとして参考程度に見ておくのが良いのでしょう。諸外国との数値比較でもほぼ同程度の数値となっています。(日本は0.08ppmで、これを超えると匂いを感じ始めるらしい)
室内にあるほとんどの物から微量の有害物質が放散されていると考えて良いですから、すべてのものについて発生量を把握するのは不可能に近いでしょう。本来は生活する上で室内にある全ての物について考えねばならないのですが、(カーペットやカーテンからも放散しますし雑誌などはかなりの量だと聞いたことがあります。)ここでは建築資材としてのクロスやクロス接着剤、床、についてだけ考えようと思います。
○井ホームさんではクロス及び接着剤、床材等すべてF1、E0の材料を使用しているということです。これも口頭での回答だけでなくメーカーから書類として入手しておく方が良いでしょう。しかしこの「少ない」ってのが曲者で、その建材単体の発生量だということを頭に入れておかねばなりません。さまざまな物から放散した物資が、その部屋の広さや換気量によって人体への影響度がまったく違って来ますので、材料単体の放散量がごく少量だとしても余りあてにはならないと考えた方が良いのですが、住宅メーカーは話が上手なので、F1,E0建材を使えばシックハウス対策は大丈夫と錯覚してしまいます。
たとえば室内の壁・天井・床、全てF1建材で仕上げた自宅を真夏の朝8時に出かけ、午後3時に帰宅したとします。F1建材といってもその規格は20度Cで平均値0.5mg/l以下、最大値では0.7mg/l以下ですし、温度が高いと放散量も多くなると言われています。その上高気密住宅だったとしたら7時間も窓は閉めたままの室内温度は30度以上で換気量はほとんど無し。
なんか健康な人でも反応を起こしてしまいそうな状況だと思いませんか。
使用した建材量と部屋の大きさ、日差しや窓の位置等を総合的に考慮して「放散量は○○」というような方法で数値で表示しない限り安心かどうかまったくわからないということです。その上数値が出ても発症してしまうかどうかは個人差があるのですから・・・・

お勧めの建材としては天井・壁・床とも天然塗料で仕上げた板貼りにするのが良いのではないでしょうか。健康建材といわれている珪藻土にも、固めるための固化剤が添加されたりしているものもありますので注意が必要です。なお新建材を使わずに家を建てるのはあまり現実的ではないので、ワシ的には結露防止にも効果のある24時間換気システムを導入することをお勧めします。
わかっていながらも我が家では、予算の関係で着工寸前に断念してしまいした。情けなか〜

 

その2.小泉内閣の構造改革

小泉内閣は構造改革を公約している。先ごろワシが融資してもらった住宅金融公庫も「廃止の方針」ということが
新聞等のメディアで発表された。(うわさは前からありましたけど)

公庫の業務に融資があるのは誰でも知っている。しかし住宅建築の融資を受けるために、公庫の仕様書というものも同時に発行している。ワシも「平成10年度版木造枠組み壁工法工事仕様書」を第一勧業銀行本店で注文して手に入れました。

その昔、シロウトは家の造り方などわかるはずもなく、大工さんまかせで口など出さないということが多かっただろう。
のんな中、「構造材はこんなものを使いなさい。こういう部品を使ってこういう造り方をしなさい。そうしたら融資をしてあげましょう」という建築指針を公的機関が出したのだから、我々のようなシロウトにも少しは口を出せるようになり、公庫のその功績は大きいと思う。現在でも「公庫仕様なら大丈夫」みたいなところがあって、多くの建築業者が公庫仕様に準拠し建築しているほどである。この功績は大きいです。でもその反面この仕様書に記載されていないことは守らなくて良い、どうでも良い、というように解釈してしまうこともあるので、気をつけねばいけません。
また仕様書なので記載されている内容はもちろん「工事仕様」です。これがまたやっかいで・・・

たとえばこの家はどのくらい耐震性があるかと聞いたとする。
その答えはほとんど「柱は五寸の太いものを使っている」とか「基礎はベタ基礎のコンクリート厚15cmだ」とか答えるだろう。もちろんそれは耐震の根拠としては間違ってはいない。しかし現場で確実に施工されていてこそその能力が発揮出きるのである。よって「仕様」である限り工事監理が非常に重要でワシが苦労したのもそこにある。
最近になってようやく「性能表示」する家もぼちぼち出始めているのは非常に良いことだと思う。この性能表示なら耐震強度○○、断熱性能○○と数値で表示されるからだ。
その数値さえ保証してくれるなら工事中どんな施工をされても問題ないことになるからだ。解りますか?
柱が曲がっていようが断熱材が入っていなかろうがその数値を満足していれば良いのである。

どんな家が欲しい?
1.地震に強い家
2.夏涼しく冬暖かい家
3.火災に強い家
4.かっこいい家
5.過ごしやすい家
きっとワシも含めて多くの人はこんな希望を出すだろう。これらの中で4と5以外は数値で出せるはずだ。早く家の表示も性能表示になって欲しいものだ。
たとえば車を例に出すと、燃費も最高出力も制動距離もすべて数値で出ている。だったらもっと高いお金を払う家だって同じように性能表示してもらいたい。これは至極もっともな要求だとワシは思う。小泉首相、この辺も改革お願いしますよ。(しかしワシはもう家を造ったあとじゃん.....)

あ、それと
住宅建材について「低ホルム材」などというものが出回っているが、これもよく考えねばいけませんな。
壁紙やクロス用接着剤、フローリング、ドア等々全て「低ホルム材」を使っても、結局は室内空気中に発散されているのは間違いないのです。材料それぞれについて、別個に発散量を表示してもあまり意味ないと思うのだが...

F1やE0という建材を使ってどれくらいの大きさの部屋を造ったのか。壁も床も天井もそれぞれ発散量の違う材料で作られているだろうから、それら全ての合計面積について「室内温度30度で3時間経過後の空気環境値」が表示されてこそ意味ある数値といえるのではないの?
構造材も仕上げ材もそれらの使用量もまったく同じで、同じ大きさ・同じ間取りの家を2棟並べて造ったとする。1棟は本職の大工さんが高気密住宅をめざし丁寧に時間をかけて造り、もう1棟はワシがサラリーマン仕事の合間に適当に作った家だったとする。
どちらの家の空気環境がより悪いかといえば、きっと大工さんが造った高機密住宅の方だよね、たぶん。なんせ高気密住宅なんだから空気の出入りが少ない訳でしょ。
工場生産ならどの製品もまったく同じといって良いほどのレベルで完成するけど、家は現場作成の商品なのでそれぞれ微妙に仕上がり具合が違ってしまう。であるなら完成状態での発散量を表示しなけりゃ我々には意味無い数値になってしまうはず。

でもこのままでよい訳ありません。性能表示しない商品を客に勧めるのは住宅だけでしょ。この業界甘すぎ。普通じゃ考えられんね。


間取りを考えたり設備機器や壁紙やカーテンのことについて考えるのと同じようにこれらのことを考慮するのも重要なことだとワシは思います。

 

その1.家庭内LANの「配線」について

最近自宅を新築される際、家にLAN配線を敷設するということを良く耳にしますが、そういう私も
今回家庭内LANを構築した一人です。
しかしLAN機器類に関する情報はNET上にあふれていて詳しくご存知の方が多いのですが、配線に
ついてはあまり詳しく説明しているHPが見当りませんのであえて書いてみました。

現在のLANはethrnetが主流で10BASE-Tや100BASE-TXが使われています。
そのLAN規格を満足させるための配線規格としてCAT3(10M)やCAT5(100M)があります。

CAT3については「一昔前の規格」みたいな感じがありますが、最近ではCAT3対応の配線物品は
あまり見当りません。主流はCAT5という規格に替わっているようです。これらの規格はアメリカの
ANSI/EIA/TIA568の規格ですが、ISOの11801/TSB67にてクラスDという名前の規格とほぼ同等と
考えて宜しいと思います。こういったLAN関係の規格はEIA/TIAで検討制定され、それをISOが取り入れて
規格化していますので一般的にはCAT「○」という名前で知られています。
(そのISO規格を取り入れてJISでは5150Xだったかな?そんな名前になっています。)

このCAT5という規格には配線工事後の試験としてリンク仕様にて対向試験、距離、動作減衰量、近端
漏話減衰量を測定して各規格値を満足する必要があります。これによってはじめてCAT5性能が
確保されているかどうかが解ります。使用する線材やコネクタ・RJ45ジャック等の物品にCAT5
規格品を使用しても100M通信を確保できるとは限らず、殆どの家庭内LANでは良くても10M程度の
通信しかできないと私は思っています。
本来こういった規格はシステム全体としてCAT5(100M通信)を保証しなければなりませんので完成した
配線インフラ全体が規格値を満足しなければならず、100M準拠部品を使うだけで100M通信ができると
思うのは全くもって甘い考えです。しかし家庭での使用は10M程度で十分だとも言えますが。

一昨年CAT5E規格(ANSI/EIA/TIA569)というものが制定されたのですが、この規格はCAT5の試験
項目に加えて反射減衰量、遠端漏話、伝搬遅延時間、遅延時間差、減衰対漏話減衰比を測定し
それぞれの規格値をクリアしなければなりません。CAT5Eでは100MZで1GBの伝送を確保しようと
していますので相当な施工精度が要求されます。また現在では純粋ギガ伝送への市場要望が強いことを
考え、ドラフトではありますがCAT6(250MZで1GB伝送)といものが規格制定に向け検討中です。
秋葉原あたりで売っているCAT6という物品はまだ規格が制定されていませんので、メーカー独自の判断
で作っているものです。
また現在はCAT5規格とCAT5E規格が統一され、新CAT5として制定されたということです。

このCAT6というものはCAT5Eよりもなお高い施工精度が要求され、キャリアを積んだ施工業者さんでも
なかなかCAT6性能を確保するのは難しいと思われます。多くの方が自宅のLAN配線用にCD管を使って
いるようですが、配線の曲がりや施工時の引っ張りがあるので、この配管にCAT6配線を通すことは不可能
に近いでしょう。

今後部材の性能が向上しこれらの厳しい環境や作業者の施工精度の低さをカバーできれば良いのですが、
私にはちょっと難しいという気がしています。またほとんどの住宅系電気施工業者には配線規格に関する
スキルや施工レベルを確保できないと思うし、ましてやケーブル試験機(ここでいう試験機とはスニファーなど
の試験機ではありません。純粋にケーブルテスターのことです。)など所有していない業者がほとんどだと
思います。(なんとCAT5EやCAT6はCAT5が測定できる試験機より高性能な試験機でないと測定できません。
ものすごく高価らしいです)

ご自宅のLAN配線にCAT5性能がどうしても必要だというのでしたら、上記のような試験を実施し確実に
性能が確保されていることを確認しなければなりません。そして施工業者さんがケーブルテスターを保有し
試験できのであれば、テスターの校正証明書も同時に提出してもらうことも重要です。
試験機が校正されていなければ測定された数値には大きな誤差が出てくるのは言うまでもありません。

以上のようなことから一口にLAN配線といっても結構難しいんですね。でもそんなにシビアに考えなくても
いいことだとも思いますけどね...