管理者です。
今月のVジャンプにて、気になる設定がまたまた出てきました。
アルフォースブイドラモンの名に冠される『アルフォース』という定義です。
これは『ドット(ゴッド)マトリックス』の対義ともいえる概念で、
ちょうど次から次へ生まれる泡のようにデータを再構成することによって
崩壊から身を守り、またデジモン自身の回復力をも飛躍的に向上させることができます。
発動には条件があり、自分自身のみならず他者をも守りたい、救いたいという
強い意志によってのみ、作用するようですね。
ゼロとタイチの間には早いうちから確固たる絆がありましたし、考えかたも
しだいに世界や命を守りたい、という具合に強まっていきましたから、
そうとう前から下地はあったようです。
それが完全な形で発現した姿こそ、アルフォースブイドラモンなのでしょう。
その能力たるや、一度分解されたにもかかわらず進化とともに瞬時で復活するほどで、
まさにアルカディモンの天敵とよべるでしょう。
アルフォースは言い換えれば想いのちからです。
ということは、『僕らのウォーゲーム』で瀕死の重傷を負っていたはずの
ウォーグレイモンとメタルガルルモンがオメガモンとなり、その後ぴんぴんしていたのも
あっさり説明がつきますね。太一とヤマト、それに世界中の子供たちが送った
想いが『アルフォース』という具体的な形に変換されて満たされ、あの無敵モード
オメガモンが誕生した(とも言える)のではないでしょうか。
…なるほど、アルフォース全開モードなら馬鹿みたいに強くてあたりまえですね。
さらに言えば、主人公たちのデジモンはこのアルフォースを発動させているために
通常のデジモンより強く進化するのかもしれません。
デジヴァイスとは増幅器であるとともにコンバーターでもあるというわけですか。
(想い→(デジヴァイス)→アルフォース。もっともアルフォースブイドラモン登場時には
とくにデジヴァイスの反応はありませんでしたが)
もう一つ付け加えるなら、ぬきんでて強い意志を持ったデジモンが自力で進化し、
他を圧する強さを手に入れるケースもVテイマーにはあります。
お話のなかでついに自力で究極体にまでなったレオがいい例で、おそらく彼も
なんらかの形でアルフォースを発現させているのでしょう。どの程度かはわかりませんが。
ネオの率いるデジモンたちが額面どおりの能力しか発揮していないので、よけい目立つところです。
たぶんネオは、そういう『不確実なもの』に頼らず『もっとも効率のいい』
デジモンを選んだのでしょうね。
ポテンシャルよりも基本能力ということなんでしょう。
■アルフォース〜オメガにしてアルファの力
本部長です。
コミック版もまたアニメとは設定が異なるので本来混同すべきではないのでしょうが、一方でその方がいろいろと考えを広げられるのも確か。
今回も思いつくままに書いてみましょう。
(そもそも番外編やら特別編やらで混同しまくりですけど。しかもどれもパラレルワールドという便利設定の下で(笑))
・アルフォース
「聖なるオーバーライド」を指すらしく、そのまま考えるなら『通常のオーバーライドと異なり、発現データ(デジモンの肉体に相当)の書き換えだけでなく同時に治癒を含む再構成を行う特殊なオーバーライド』という現象の名のようですね。
また大山様着目の「アルフォースブイドラモンへの進化にあたりデジヴァイスが無反応」という点から、古文書の記述『大いなる光』『聖なる光』はデジヴァイスが人間の子供の心を変換して生じる『光』とは異なるようです。
どうもアルフォースはデジモンによるデジモン側主体の現象と取れます。
これは当然ですよね。進化するのはデジモンなのですから。
しかし綴りが分かりませんが、「〜フォース(力)」という名称から、その特殊なオーバーライドを引き起こす光=エネルギー(力)の名でもあるようです。
勝手ながらここでは、現象とエネルギーを一まとめにして「アルフォース」と呼びます。おそらく両者は分けて考えられないものでしょうから。
・パートナーデジモンに見るアルフォース
デジヴァイスで人間の子供と結ばれたパートナーデジモンは、その他のデジモンに比べ高い能力を発揮します。これは「パートナーを守りたい」という思いがアルフォースの片鱗を引き出している、と言い換えられるのではないでしょうか。
アルフォースと思しき一例が『無印』51話。
ガルルモンとの接触は瞬時にウォーグレイモンを回復させ、引き換えにガルルモンはガブモンに退化します(バンクへのつなぎって言わないように!(笑))。
パートナーデジモンの進化にはアルフォースも関わっているのでしょうね。またこの場面からはアルフォースが作用(ウォーグレイモンの回復)に応じて減少(ガルルモンの退化)するエネルギーであることも分かります。また『友情の紋章』が反応・増幅する友情という感情がアルフォースと非常に相性が良いことは想像に難くありません。
『友情の紋章』の力がウォーグレイモンを直接回復させたのではなく、ガブモンをガルルモンに進化させていたアルフォースらしき力を活性化させ、ウォーグレイモンに流れ込んで回復させたのでしょう。
・
アルフォース=他者の存在の積極的肯定
アルフォースを生むのは「喜」「楽」そして「他者を守りたい気持ち」です。
「怒」「哀」、まして憎しみでは発動できません。それらは激しいオーバーライドを引き起こし、能力値以上のの強い力を与えるでしょうが所詮通常のオーバーライド、代償に身体を蝕むはずです。
つまりダイノガッツ同様、暗黒面の存在しない絶対善の力です。
アルフォースはあくまでもデジモンの能力であり、直接人間の子供は関与していません。
しかしそもそもそれを引き起こす非常に強い「守りたい気持ち」という感情は単独のデジモンでは到底知ることはできないはず。
他者との絆が「守りたい気持ち」を高め、それを極限にまで=それこそこの出会いを与えてくれた世界の全てを守りたいという願いにまで高められたときにアルフォースは発動するのでしょう。
他者との関わりの中で、個(主体)は相対的に自分の在り方・形を知ります。
自分がどうあるべきか、より良い自分のあり方を考えます。
「喜」「楽」をもたらす好ましい関係ならば、なおのこと。
連続する化学反応である人間と電気的なデータの書き換えであるデジモン。命の形はかくも違えど、根源はきっと同じはず。
他者を含む世界との、より良い関係を追及するために自己を変え続ける。
それこそ、デジモン進化の原動力。
電子的仮想存在であるデジモンは、人間に比べ非常に明確に自分の在り方を変えて見せる=進化するのです。
最後の希望=オメガの力・アルフォース。
しかしそれは、同時に最も原初かつ根源的=アルファの力なのかもしれません。
>たぶんネオは、そういう『不確実なもの』に頼らず『もっとも効率のいい』
>ポテンシャルよりも基本能力
GストーンよりもラウドGストーンということですね(笑)。
アルフォースはジェネシックオーラってことで(わはは)。
本部長でした。