空に浮かぶ街!トイアグモンのおもちゃの国
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脚本:吉田玲子 演出:角銅博之 作画監督:出口としお |
新展開、7話です。拓也と輝二が本格的に激突!?
●全体印象
フロンティアでは初の吉田玲子さん脚本。かなり楽しめました。初めてキャラの内面へ切りこんだ科白も目立ち、そういう意味で吉田さんは適任かも。
空に浮かぶ島や、乗りあわせたバイキングシップから森が見えたりなど、細かい部分で正統派ファンタジーしています。
このままのノリなら、デジモン活劇として楽しめる出来になっていくんじゃないでしょうか? 維持してくれるといいなあ。
ただし、バトルは地味だったかも。まあ、戦いメインの話じゃありませんけどね。
キャラ的にはというと、今までより子供っぽいと言いますか、ほっとする演出が見られて好印象。
吉田さんってこういうのうまいからなあ。
作画は思ったほど悪くありませんでした。フロンティアの絵は出口さんの得意分野なのかな?
●各メンバー
・拓也
友樹のめんどうを率先して見たり、輝二と考え方で対立したり、あげくの果てに泣き出したり大変。いろんな表情を見せてくれました。
発言のはしばしから、責任感の強いヤツだということもわかります。
輝二とは最後までちぐはぐでしたが、クライマックスで見せたぴったりの呼吸に、名コンビの片鱗を見いだすことができる?
・輝二
拓也と並ぶ今回のメイン。ふたりでの行動やバトルなど、彼にとっては前回に続き試練のエピソードといえるでしょう。
表面的には拓也の言うとおりイヤなヤツでしかないんですが、ようやく少しだけ、自分を見せてくれた気がします。
ふたりでダブル浄解も披露してくれました。
・泉
今回は顔見せ。次回の活躍に期待しましょう。
・純平
同じく顔見せ。ボコモン&ネーモンも同じくです。次回メインっぽいので、要注目です。
・友樹
これまでより、子供らしさを前面に出した描写です。でも、拓也と輝二の間でいちばん気をもんでいましたね。
気の取られやすさに悪感情を持たないで済むのは、裏表のない性格の賜物かも。
ラストに流れていた歌は、ひと足早いキャラソング?
・トイアグモン
シリーズ初登場。今回のボスです。操られているときは黒で、解放されるとカラーに。わかりやすい方々(笑)
代表声優は大本眞基子さん。カービィやフィーネですね。こちらも、デジモンシリーズでは初登場。
倒しても地形はもとに戻らなかったので、単にウィルスデータのコードを仕込まれていただけのようです。
・パンダモン
予告のわりには活躍はありませんでした。でも、声が光子郎だったので仰天。
思ったより小柄でしたね。
・もんざえモン
メイン以外でなら登場率のたかいデジモンです。
トイアグモンにデータを書き換えられ、ワルもんざえモンになっちゃった時には思わず失笑してしまいました。わかり易っ!
●戦闘
今回はサブ要素です。さまざまな形に組み換わって戦うトイアグモンらに、レゴックスVSケビンマスクを思い出してみたり。
アグニモンとヴォルフモンの一瞬の連携が光ります。
●今回の名(迷)セリフ
『……おまえ、イヤなやつだな』(拓也)
前回とぜんぜん言ってることが違います(笑)
直後の輝二の反応から考えて、意外に言われ慣れていないのかな?
『俺は……ひとりだ』(輝二)
これこそ輝二の内面へ切り込む科白です。『ひとりっ子』ではなく『ひとり』というのがポイント。
なにか隠していそう。
『ボク、クマさんとお相撲したかったのに…』(友樹)
子供らしいわがままに満ちた科白です。ふくれる表情などもかわいらしい。
いじめられっ子とはいえ、屈折していないのがいいですね。
まあ、いじめっ子がいないからなんでしょうけど……。
●予告
八島さんが作監に登場。幼年期がいっぱいいるので、表情ゆたかなお話になることが期待されます。
さらに純平がメインである可能性も。彼のよさが生かされてくれるかどうか、目がはなせないところ。