敵か味方か !? 伝説のテイマー秋山リョウ

 脚本:吉村元希 演出:今村隆寛 作画監督:信実節子
28話です。ついにリョウが登場。



■旗
いろいろ小技的に演出してます。場面転換とか。



■ヒロカズとケンタ(ボンクラーズ1号2号)
今回もまたボンクラーズぶりを発揮してくれました。しかも足手まとい呼ばわりつき。むしろ、よく今までそう呼ばれなかったもの(^ ^;
どなる留姫の気持ちもちょっとだけわかります。

とはいえ、よりカリカリしているのはどっちかというと留姫のほうで、ヒロカズたちは案外けろっとしてます。
そのぶんだけ、まだマシなんじゃないでしょうか。

リョウとの出会いを素直に喜んだり、リョウにこび売って留姫に悪態ついたり(ヒロカズだけだけど)。
なんとも子供チック。



■留姫

『…なんなの。あのくどいくらいのさわやか光線は…。むかつく…!』

ボンクラーズには足をひっぱられるわ、メガドラモンにはやられっぱなしだわ、リョウにはいいところ全部もっていかれるわ、ヒロカズにまで大きい口たたかれるわ(笑)、今回はまるでいいところがありません。この28話はつまりそういう話なのでしょう。リョウというよりはむしろ留姫の話。担当も留姫メインの吉村さんですし。
そこからも、メインはあくまで彼女をふくめた3人であるという意図がうかがえます。

で、今回はひさびさに怒り爆発な顔を見せてくれたわけですが、ハッキリした物言いでむしろ微笑ましい。
怒り顔もとげとげしさがそれほど見られず、むしろ可愛らしいと思ったくらいです。

それだけに、後半の表情はちょっと痛そうなのですが。
ヒロカズとカードバトルしたこと、あったんでしょうか?

あ、あと、

『逆にこっちがロードしてやる』

このセリフは単に言葉の綾だと思うのですよ? 本気かどうかはさておき。



■メガドラモン・ハグルモン・クロックモン
メガドラモンとハグルモンはデジアド01以来の出演。クロックモンは初登場です。
クロックモンは成熟期でありながら、時間をあやつるというみずからの危険な能力ゆえに、中立を保っているという設定なのですが、今回はただのギャラリーでしかありませんでした。
タッグテイマーズではこいつのリセット技に苦労しましたっけ…(遠い目)。

さてメガドラモンは演出もあり、巨大感バッチリで楽しませてくれました。キュウビモンの狐炎龍を振り切り、逆にジェノサイドアタックで迎撃するあたり、完全体の面目躍如。
それにしても、やはりカードがなければタオモンになれないのでしょうか?



■サイバードラモン

『お前、オレの敵か!!』

いきなり現れるや、暴風のようにメガドラモンを撃破する機械竜! 鮮烈なアニメデビューです。
でも声が思ったより獰猛でちょっとがっくり……設定に即しているんでしょうけど。
動きは予告通りかっこよかったです。

アークから出る鞭といい調教に近いイメージで、それまでのコンビと少し違いますね。



■リョウ

『あぶなかったね』
『君さ、仮にも助けてもらったんだろ? 何か言うことあるんじゃない?』

金丸淳一さんの声が思ったよりはまっていて、まずはひと安心。よく見ると人間のメインキャラでは、ただ一人の男性声優です(笑)。
しかし…なんというか、絵に描いたようなヒーローキャラで、テイマーズでは浮いているなあ。わざとでせうか?

立場的にはVテイマー01版太一に近い(基本的にひとり旅)ですが、サイバードラモンとの関係をふくめ、だいぶ違った印象。ていうか、まるで違うシリーズからの出演みたいにも見え…ゲフンゲフン。
ええと。
リョウ視点でいえば、留姫は新展開第一週めで登場した新キャラみたいな感じなんだろうなあ。
そういう印象でした。まさに。

そういえば彼のアークは、クリアブルーなんですね。そこからも、彼が留姫がらみのサイドキャラであることがわかります。
うまく使われてくれるといいのですが。



■クルモン

『ギルモンに会いたいクル…』

というわけで、クルモンが会いたいのはギルモンだけのようです。そのテイマーや他のメンバーは無視?
今度は旗に気を取られていたりで、あいかわらず。



■タカト・ジェン・加藤さん

『留姫たちが心配だ…はやく見つけないと』

なぜか加藤さんについてはジュリと呼ぶ気になれません。なぜか。
おかげで大百科のジュリ連発に違和感も連発。

それはさておき、今回はさまよっているだけ。特に出番もバトルもなしです。が、ジェンの↑のセリフだけは印象に残りました。
なんでそんなに思いつめた表情で? 今村さんはいわゆるリー留姫推奨派なのでしょうか? 勘繰り。

あとは乗り物みたいという言葉に反応した箱と、加藤さんにはさからえないレオモンが注目ポイントかも。



■カードスラッシュ
このところ極端にへっています。そのせいでお話の密度が増すとは、なんとも皮肉。



■総括
のっけから今村演出が冴えわたる。絵もきれいだし、かなり理想的な形でまとまっていたんじゃないでしょうか。見応えのある回でした。
ただ予想通りと言いますか、リョウが浮きまくっている。文字通り違うマンガから抜け出てきたみたい。かっこうもなんかデジモンというよりは、デジタルデビルストーリー(デビチルに非ず)だし。禁句?
凶暴なサイバードラモンとのかかわりとか、そのへんで何かありそうな気はしますが、基本的に目立った成長は見られないキャラかも。究極体にもあっさりなっちゃいそうな気がするし…。
でも次週で新カードお披露目なのですか?



■次回予告
案外あっさりと2チームが合流。わりとひと息つくお話になりそうな気がしますが、マジラモンが出ているあたり油断できません。
さてさて、どうなることやら。

合流と言えば、夏映画の山室直儀さんが、30話で作監初参加します。キャラデザの中鶴さんとは並び称される実力者なので、期待大!