ガードロモンとの友情!僕も戦うテイマーヒロカズ

 脚本:浦沢義雄 演出:吉沢孝男 作画監督:浅沼昭弘
31話です。ついにヒロカズがボンクラーズの汚名を返上!



■クルモン
チャツラモンに連れ去られ、見たこともない場所に幽閉されていました。
あの尖った岩山はいったい…?




■留姫と加藤さん

『…許してあげる。ジュリちゃん』

ちゃんづけは気にしてないのかと思ったら、やっぱり気にしてたんですね、留姫ちゃん(蹴)。
しかし、タカトに対しての物言いとはえらい違いです。あの場にタカトがいたら、どう思ったことでしょう(^ ^;

まあ、要はそれだけ彼女がツッパった部分を無意識のうち、捨ててきているんでしょうけどね。
そのツッパリがいいという向きはさておいても。

加藤さんといる時の留姫は、特にやわらかい表情が目立ちます。



■小世界古事記
…という場所らしいです、今回の舞台は。
なぜアンドロモンがいたのかは不明です。オロチモンと一緒に落ちてきたのかな?



■アンドロモン←→ガードロモン

『自分で言うのも恥ずかしいが…正義のアンドロモン!』
『戦おうぜ! オロチモンの言いなりになっているなんて、俺は嫌だな!』

すぐにわかりました。やっぱり梁田清之さんですね!
テリアモン、レオモンともにアド時代と同じ人が演じていたので、期待してましたがやはり!
しかも、ガードロモンに戻ると声質が少し高くなり、一粒で二度おいしい。
メインに少しでもからんだデジモンは、担当する人が決まっているのかもしれませんねえ。

さて今回の彼、アド時代の無口なアンドロモンとは違い、かなりの熱血漢にして正義漢。口調も少し人間味があります。
テリアモン、レオモンも微妙に性格が違うので、うまく別個体として表現されているのがわかりますね。



■オロチモン

『お前たちが倒した首はダミーだ!』

今回のボスデジモン。故事にあるヤマタノオロチよろしく、災厄にも似た強い存在として描かれました。しかも、本物の首は中央のもののみ、というのもちゃんと生かされてましたね。

性格については酒好きの女の子好きという、古来の怪物を地でゆくようなものですが、一度退いてから不意打ちで加藤さんをさらったり、酔いつぶそうという彼女の意図を読んだり、狡猾な面も持っていましたっけ。
ただ最後はその加藤さんの策であっさりやられてしまうので、彼女に目をつけたのが運の尽き?



■ヒロカズとガードロモン
けがをしたアンドロモンをいつになく気にかける彼。強大なオロチモンにたった一人で挑み続けたであろう姿に、心をうたれたのでしょうか。その甲斐あって、見事Dアークを手に入れることができました。欲を言えばその場で活躍して欲しかったところですが、アークを得るためには一度勝利し、絆をみつける必要があったのかもしれません。

おもしろいのはヒロカズ、ガードロモンに『パートナーになってくれ』とは一言も言っていません。加藤さんと正反対ですね。
彼の場合はそういうことなのかも。



■加藤さん

『わたしは大丈夫! 小料理屋の娘だから! 酔っぱらいのあつかいには、慣れてるから!』

今回もいい天然っぷりです。それにしてもさらわれてお酌を強要されるなんて、しずかちゃんみたい。
でもそれだけでなく、とうとう本当の意味でレオモンをフォローすることができました。見事!



■レオモン

『…そういう問題ではないと思うのだが』
『…私が囮になろう』

今回の殊勲賞。加藤さんにねらいをつけたオロチモンの前に立ちはだかったり、彼女がさらわれれば真っ先に追撃して湖に飛びこんだり、後悔がにじみ出ていたり(私がついていながら…とでも考えていたのでしょう)、囮を申し出たり。
口には出さずとも、加藤さんを大事に思っていること、よーく伝わりましたよ。

そして加藤さんの策が見事にはまって勝利。これで、また一歩成長ですね。
冷静にツッコミを入れる口調もいいツーカーっぷりでした。



■ゲコモンたち
下戸なのに酒を作っているとはこれいかに?

駄洒落はおいておいて…何かこういう役多いですね、ゲコモン。トノサマゲコモンの時もそうだったし、とにかくいっぱい出てくる傾向が。
なにげにシリーズ皆勤賞だったりもしますね。

民に動揺が出たと見るや、すばやく変わり身して協力を申し出た(ようにも見えた)長老には、村社会っぽさをちょっと感じたり。
アンドロモンへの態度が嫌悪感バリバリだっただけに、ちょっと気になりました。


それにしても、酒にも化膿止めにもなるダストパケット、すごい。



■留姫&レナモン
今回は脇役。それほど目立ってはいません。とんがった発言も少ない。加藤さんが一緒だからでしょうか?
レナモンは前回完全体にまでなったぶん、カードスラッシュすらありませんでしたが、それでも華麗な格闘戦でオロチモンの首一本を吹っ飛ばすくらいのことはやってのけました(ダミーだけど)。
作画と演出がいいので、じゅうぶんカバーできてます。目の保養目の保養(^_^)



■カードスラッシュ! レディデビモン!
これで何をするのかと思ったら、必殺技プワゾン。思わずひざを打ちましたね。

レディデビモンの必殺技・プワゾンは、相手の体内にあるデータを毒に変え、内部から破壊してしまうというもの。
これ、相手が強いほどききめがあるんですよね。アルコール全開でフルパワーのオロチモンには、おそろしい武器になったわけです。
瞬時にこんな作戦を思いつくなんて、なかなかやりますね、加藤さん。

説明はありませんでしたが、デジモンに夢中な子供たちなら、先刻承知の設定かも。
案外、『俺ならこうするのにな〜』などと考えていたりして。

ついでにいうと、このシチュエーションには二重の意味がありそうです。
飲み過ぎは体に毒だということ。そして、女性をなめると怖いということ。
なんてったってレディデビモンだものなあ…。

浦沢さんもはじめはどうなるかと思ったけど、むしろテイマーズの方向性には向いているのかも…。



■ギルモン

『ギルモンのテイマーは、タカトだけ〜』

不在のタカトにかわり、ケンタがそばについて応援してました。でも、やっぱりタカトがいなくて寂しいのか、精彩欠いてます。
↑なことも言えるようになったんですね。やっぱりこのコンビ、両方そろわないとさびしいですよ。



■タカトとジェン組
ひとりで飛ばされたのかと思いきや、さいわいジェン&テリアモンが一緒なんですね。とりあえずは安心だ。
でも、ギルモンと再会するのは大変そう…。



■総括
今回はなんといってもヒロカズと加藤さんでしょう。何か、ヒロカズのああいう顔をはじめて見た気がします。
加藤さんも初カードスラッシュ&初勝利で、いよいよテイマーとして積極的にレオモンをフォローするべく、第一歩を踏み出しました。
大きな前進があった話といえますね。

さらに今回は作画も演出もかなりのもので、たいへん楽しめました。欲をいえば、オロチモンにはガードロモンでトドメをさしてほしかったところですが、この出来なら贅沢な要求かもしれません。
このレベルの話が続くなら、寄り道が多くてもいいかなと思うこの頃でした。



■次回予告
寝過ごしたうえにビデオが最後だけ切れていて、見られませんでした(T_T)
無念。
ああう、気になる…。