爽やかな究極戦士 ジャスティモン見参!
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脚本:吉村元希 演出:今沢哲男 作画監督:清山滋崇 |
さて46話です。この子たちってなんでこうてんでんばらばらなんでしょう…。
■ADR06?
今回登場したのはVジャンプでも紹介されていない、新型のデ・リーパー。スナイモンを思い起こさせるカラーリングですが、雑魚っぽい外見に反して、なかなか強いやつです。戦闘能力では今のところ、ADRシリーズ中トップでしょう。
もっとも、ジャスティモンとの殴り合い→アックスアームの披露→巨大化→クリティカルアームで消滅、という段階からして、実は確信犯的にヒーロー物の怪人パターンを踏襲してる感じです。
つまり、ジャスティモンの能力を見せつけるために用意された噛ませ犬ということがいえますね。
一見互角にやりあってたように見えますが、ジャスティモンの方は大したダメージを受けていませんでした。
■タカト
『…あ、暑い…なんだか、頭がくらくらする……』
前回啖呵を切ってみせた威勢はどこへやら、ニセ加藤さんの回想シーン攻撃に錯乱したのか、またしても本物と取り違えるという愚挙におよんでいました。おいおい。
あげくの果てにはマリンエンジェモンに助けられるありさまで、今回はまるでいいところがありません。
なんとか47話で挽回してほしいものです。
■ジェン&セントガルゴモン
今回は脇役。そのうえ、小春のことを心配するあまり、彼女のもたらした情報を聞き流すという素晴らしいことをやってのけています。
クルモンはともかく、
ベルゼブモン捕まったまま放置かい!(笑)
■インプモンとクルモン
『クルモン、行け! 行くんだ!』
『クルモン、樹莉といっしょにいたいクル…』
すっかりクルモンの護衛役なベルゼ。しかし結界を割ったまではいいのですが、捕まっちゃいました。彼ほどの究極体とはいえ、さすがに単体でデ・リーパーの相手をするのはきついようです。
でも一番の問題は、あのまんま最低まる1日は放置されるであろうこと。誰か助けに行ってやってください。
どちらにせよ彼らふたりが、加藤さんを救うカギのひとつになることは間違いないでしょうね。
■鎮宇さん
この人、実を言うと回によってはジェンよりセリフが多いんです。
実を言うと?
■留姫&サクヤモン
『…わかってるわよ。あんな爽やか系、あいつしかいない…』
『ケンタ、なんであんたがいるのよ?』
留姫はジャスティモンのこと、すぐに見抜いていましたが、わざわざ名乗るまでもなく誰が見ても一目瞭然だった気はします。
でも彼女、ヒロカズが来たときはなんだか嬉しそうに見えたのに、ケンタにはえらく素っ気なかったです。単に演出のせいでしょうか。
サクヤモンは援護や防御など、小技での活躍が目立っていました。が、デュークモンと同じくゾーン内の圧力には弱いようです。
かたやセントガルゴモンはあの巨体ですから、何ら影響を受けていないようす。
…あれ? マリンエンジェモンはなんで平気なんだ? マリンエンジェモンだから?
■ニセ加藤さん
『全ては無に帰る…無というのは美しい…』
などと哲学めいたことを言っているんですが、その外見ではもはやギャグにしか見えません。
正体をあらわせばあらわすほど怖くなくなるとは何か狙いでもありますか?(^ ^;
しかもマリンエンジェモンにびびって逃走。この時点で、当初に見られた恐怖パワーは完全に消え去りました。 トドメを刺したのが海天使ちゃんというのは、ホラー物の主役としては最高にカッコ悪い幕引きだと思います。
まあ、加藤さんの姿のままじゃいろんな意味で都合が悪いんでしょうけど……あれはないですよ。あれは。
なにもあんな河童みたいな姿にならんでも……。
■笑い声
そんなニセ加藤さんですが、あの笑い声は印象的。本物のは普通に可愛らしい笑い声、という印象だけなのですが、ああいう場面で使われるとけっこう怖いかもしれません。あれは笑い声がとくに印象的な、浅田さんの演技の賜物でしょう。
■ケンタ&マリンエンジェモン
『クッピプー!』
このコンビ戦闘力皆無かと思われましたが、その不思議なパワーでデ・リーパーを脅かしました。予想を裏切る大活躍です。
しかもあの結界の中に素で入りこんできている。ダークホースですな。
もっとも、本人たちにはいまいち自覚がないみたいですけど……。
■ジャスティモン
『ジャスティモン! サイバードラモンの究極体! 必殺技はジャスティキック!』
『すまない! 助かった!(キラーン)』
颯爽と登場した彼らですが、あまりの活躍ぶりに別の意味で唖然としました。いえ、なんだかんだ言っても強いとは思うんですが…。
なんだか、今ならなぜヤツがペプシマンをメインモチーフにしたのか理解できちゃう気がします。といいますか、
あのいまイチ決まらないあたりがまさにペプシマンです。
例1:こいつは任せろと言っておきながら助けられまくりなところ。
例2:ジャスティキックをかっこよく決めておきながら、次の瞬間にはじかれて地面にめりこむところ。
例3:噛みついてきたADR06(仮名)に、思わず防御姿勢を取っちゃう腰の引け気味なところ。
例4:動作にいちいちキュピーンとかキラーンとか効果音がつくところ。
……彼はギャグ担当ですか?
■ガードロモンとヒロカズ
『…だな!(ニカッ)』
『すまないだって! 聞いたかよ、ガードロモン!』
『バッチリ聞いた〜!』
周囲の状況おかまいなしに舞い上がりまくり。まるで緊張感がありません。
このコンビとか見ていると、ホントにこの子たち、それぞれ勝手にやってるんだなあと思い知らされます。目的は同じなのに……。
彼ら脇テイマーの活躍(?)は、物語上のスパイスですね。
■キング・デヴァイス
渡ったのはよりによって小春。意外です。
でも究極体になれる4人はカードが使えないだろうし、そうなると彼ら以外で一番強いのはアンティラモンなんですよね。その意味で言うなら、リョウの判断は間違ってないと思います。小春がホントに一人前のテイマーかどうかはともかく。
でも、デヴァイスカードって本来は原則、究極体にしか使えないはずなんですけど…ツッコミは野暮ですね。
そのあたりの常識は通用しそうにないし。
■ギルモン
『心配してるのは、みんな同じだよ?』
上のセリフは最後のシーン。
なんと、タカトを諭すまでに成長するとは……すごいぞ! たった一年で!
■総括
個人的に、ジャスティモンの決まらなさっぷりだけでご飯三杯はいける話でした。かっこよすぎる…。
絵や演出に関してはいまいちでしたね。きっちり描かれてるし動いてはいるんですけど、つながりが悪かった。
でもよく周りを見てみると、テイマーズはちゃんと作られてる作品なんだと実感。
同じ日のサイボーグ009などは逆の意味ですごい出来でした。吃驚仰天。
■次回予告
いよいよGアーマーグラニが登場しますね。登場シークエンスにはかなり期待していたりします。
デュークモンとジャスティモンの連係攻撃も見られ、次回はいよいよ大詰めに入ってきそう。あのでかいのは順番から言ってADR-07?