シャウトモン、キングの証!

 脚本:三条陸 演出:角銅博之 作画監督:大西陽一
★あらすじ

 崩壊するディスクゾーンを脱出し、住人を連れてひとまずシノビゾーンへ逃れた一同。
 シャウトモンはタイキの言葉をあらためて胸に刻んでおり、バリスタモンに頼んでひそかに特訓を始めました。

 その夜、突然ブラストモンが現れます。ルナモンの体にくっついていた破片が分身として成長したのでした。
 迎え撃つX4ですが、シャウトモンは不調のまま。久々に現れたベルゼブモンのおかげで難は逃れたものの、
 分身を通してクロスハートの所在が露見した可能性は大。事態は予断を許さぬものです。

 デジクロスを維持できないなら、自分が強くなるしかない。シャウトモンはひたすら特訓を続けます。
 タイキに安心して指示を出してもらうために。タイキのめざす世界を見るために。
 しかも、故郷を失ったルナモンに自分の分のデジノワを与えていたのでした。タイキは改めて彼の器を知り、
 あえて介入せずに成果を待つことにします。しかしながら、特訓は難航をきわめる様相。

 そこへ突然謎の忍者デジモンが現れ、シャウトモンたちの動きを封じて攻撃してきました。
 バリスタモンとベルゼブモンを守るため、シャウトモンは重圧の中で敵弾をすべて撃ち落とします。
 これで特訓は完成。期待していたかのような言葉を残し、忍者デジモンは三人を開放して去ってゆきました。

 やがて、ついにブラストモン本人が出現。
 戦いの渦中、宝物──貰ったデジノワの箱──を潰されて涙するルナモンを目の当たりにし、
 シャウトモンは今一度キングに、最強のキングになることを誓います。X4Bの凄まじい攻勢が炸裂。
 さらにネネとスパロウモンも救援に駆けつけ、シャウトモンX5Bが完成します。
 連続攻撃の前についにブラストモンは倒れ、クロスハートは一気に29ものコードクラウンを手に入れるのでした。

 これにてひとまず一件落着。
 皆が一息ついたところで、タイキの頭にメロディーが響きます。誰かが、どこかで死にかけている!




★全体印象

 26話です。2クール目の最後を飾るだけあり、エピソードとしては節目のひとつといえるでしょう。
 脚本は前回に引き続いて三条氏。作監の大西氏とはフォレストゾーンでも組んでいます。演出は角銅氏……ですが、
 正直言って本作ではハズレ演出で確定しつつありますね。特に戦闘がガクッと落ちる。
 唯一X5Bの戦闘だけはデキがいいんですけど、このへんはバンクでしょうし……

 これが影響したのかどうなのか、重要な回にもかかわらず何だかあっさり過ぎな雰囲気になっています。
 シャウトモンの描写がコテコテのベタベタなのに、それでもあっさり味。たこ焼きを醤油で食べているみたいです。
 ひょっとするとそれはそれでバランスが取れてるのかもしれませんが……バトルのアレっぷりはなぁ。

 そんな中にあっても、ルナモンの可愛らしさは格別でした。あの描写だと仲間にはならないでしょうけど。
 他、ブラストモンが(死んでないけど)倒れたり、ダメモンがツワーモンの正体を視聴者に明かしたりなど
 今後への要素も撒かれています。次回といい、今後はまた展開が変わってきそうですね。




★各キャラ&みどころ


・タイキ

 さすがによくシャウトモンの性格を見抜いてますが、行動そのものはどうやら予想を超えていたようですね。
 X2へのデジクロスは彼の認識の変化がキッカケになったようなものでしたが、今回はその強化版みたいな形です。
 シャウトモンとタイキ、互いが互いの大きさをあらためて知り、こいつの道に手を貸してやりたい、ともに歩きたいと
 強く思うことが新たな力となっていきました。

 心を繋げるデジクロスを謳うだけあり、心理的なテンションがひとつの大きな力になると同時に、シナリオの方でも
 そのように導いているわけですね。これは過去の進化エピソードにも相通じる要素でしょう。
 実際、X4Kあたりは最高近くのテンションで出たので出鱈目に強く見えたし、あそこではそれが正しかったのです。
 気力的な意味でも、脚本的な意味でも。


・アカリ&ゼンジロウ

 今回のいわゆる「ディスクゾーン篇」ではお休みのような状態。特に今回はこれといって何もしてません。
 両者ともシノビゾーンで目立ったばかりだし、アカリについては何やら次回でも出番がありそうな雰囲気なので、
 まあシャウトモンの話ということで諦めましょう。彼だって、ここまで前面に出るのはけっこう久々なのです。
 なにしろキャラが多いアニメなので。


・ネネ

 絶妙のタイミングで救援に参上。わかってたことですが、もうすっかり仲間という感じですね。
 おそらくモニタモンズを通して三元士が現れる率が高いことを知り、X5が必要だろうと一度戻ってきたのでしょう。
 描写はされてませんでしたが、それと想像できる材料はきちんと配置されています。
 もしかすると、定時連絡程度のことはしているのかもしれません。

 彼女の判断がズバリ的中し、クロスハートは一気に4倍ものコードクラウンを保有することになります。
 しかし数が増えれば増えるほどシナリオ的に分捕られるリスクも増えるので、痛し痒しといったところ。


・シャウトモン

 …何かと思ってたら、単に負担が大きくて故障を起こしてただけでしたか。深読みしすぎたようです。
 この段階でX5Bが出たことを考えてもまだ新たなデジクロス形態はありそうなので、その伏線かとばかり。
 それでも心理的に一度壁を越えておけば、「次」へ繋ぐときは仕上げのみになるからいいんですけどね。

 秘密特訓という、一昔前の主人公でもなかなかやらないようなことをやってたりもします。
 しかもわざわざ重い岩を背負って。あんたは星飛雄馬か。なんか相方が木陰から見てるし。
 これも彼がデジモンだからできる利点ですね。人外であることがいろんな緩和に寄与しているといえます。

 ってか、考えてみたら主人公デジモンが明確にトレーニングするのってこれが初めてなような…
 唯一挙げられそうなのは02の22話ですけど、あれは内容も動機も微妙ですし、それ以前にギャグでしたから。

 やっぱり、精神的な試練じゃないと盛り上げづらいからですかね? 肉体的鍛錬はぶっちゃけ地道な作業ですし。
 実際、X5Bへの仕込みには肉体的克服だけではなく新たな誓い、という精神面のプラスαがありましたから。
 アレがなかったら、やっぱりちょっと弱かったと思います。


・クロスハートの仲間たち

 今回もあんまり喋りませんが、バリスタモンの立ち位置がいい感じです。
 要するにタイキに言えないことでさえ、またはタイキだから言えないことでも彼には相談できるという。
 ドルルモンにベルゼブモンと、直接デジクロスした他の経験者もなんとなく感づいてはいたようですね。
 実はキュートモンも経験ありなんですがまあ一回だけのネタだから許してやれ。

 そうそう、ベルゼブモンがようやく再登場しましたね。
 どこいって何やってんのかと思ったら、どうも単に出てなかっただけみたいです。そんな気はしてたんだ……
 今後に実はあれこれ調べてましたとか描写が入ったら、そのときに改めて「おお」と思うことにしましょう。
 無かったら迷子になってたと思うことにします。

 上に書いたとおりドルルモンやキュートモン、チビカメモンと他にも細かい出番と描写がなされており、
 ベルゼブ+リボルモンのデジクロスも登場と、さらりとした演出に流されそうになりますが充実してます。
 さすがに三条氏と言いたいところですが、チビカメモンはシャウトモンに憧れてたような……
 倉庫の近くにいたのを実際に見た口なので、ちょっと幻滅しちゃってたのでしょうか。

 ワイズモンも分析系として早くも実力を発揮しています。クロスローダーから出てもいないのにあの存在感。
 こういう人はホントに使いでがあるからなぁ。


・シャウトモンX5B

 X4Bを基本に、スパロウモンがそのままデジクロスした姿です。

 実はX4Bの状態でも空は飛べた気がするんですが、X5からはスパロウモンがいるので機動力そのものが違うはず。
 そのぶんX5がやや苦手としていそうな地上戦にも対応しているので、穴がなくなったことになります。
 スパロボで言えばBだった地上適応がSになったと言えば、その安心感がわかるというものかもしれません。
 武器もスターソードにインパクトレーザー、そしてカオスフレアと増えているので敵が多くても問題はなさそう。

 これに次回のアイツが参加すれば理論上、スターソードと交換でX5SBまたはBSが成立することになります。
 このパターンだとゼンジロウが武器を持てるので、総合対応力でアップすることになるんですが……
 DSオリジナル合体だって言ってるのに、やったりするかなぁ。別にやっても驚きはしませんけど。

 何はともあれ、これでついに三元士をも打ち倒せる力を手に入れたことになりました。
 毎回出せるわけじゃなさそうなのがネックですが、安売りしないためにもネネの別行動は重要でしょう。
 少なくともこれを超える何かが出ないうちは。


・デス・ザ・キャノン・スパイラル

 ベルゼブモン+リボルモンで即興ぎみに出た技。分身とはいえ、ブラストモンを倒したほどの威力です。
 もともと銃の体を持つリボルモンですから、ベルゼブモンとの相性は抜群でしょう。同じサンドゾーン組ですし。
 この形態ひとつ取ってみても、ベルゼブモンの単体としての強さがわかりますね。応用力はシャウトモン以上かも。
 前にもグランクワガーモン軍団をスターモンとの合体技で全滅させてるし、撃墜数ではトップクラスです。


・ルナモンとディスクゾーンの皆さん

 シノビゾーンに疎開する形になった人々。
 シーホモンその他は豪快に省略され、ルナモン一人に焦点が当たったています。パンパチモンも完全にモブ状態。
 まあ、尽力してくれたタイキたちへ恨み言を述べるものはいますまいし、言われる筋合いもないでしょうけど。

 ルナモンは「道のりの途中でちょっといい仲になった現地の少女または子供」な扱い。
 ねこ娘の今野氏が演じてるから何かあるだろうと思ったら、やっぱり出番がありました。ひたすら可愛く描かれています。
 それでいて何故か一人称がボクなのもポイント。性別というか性格はまあ、フツーに♀寄りでしたけど。

 せっかくの初登場だし、もう少し期待したいところですがたぶん仲間にはならないんだろうな。
 明らかにそういうキャラではないですし。


・シノビゾーンの皆さん

 今後なにかと拠点になりそうなエリアですね。
 長老が協力的だし、戦災を逃れてきたルナモンたちのような者もいる。駆け込み寺になっていくかもしれません。
 モニタモンズはブラストモンの破片を処理する場面できちんと出番を作ってもらっており、細かい配慮が窺えます。


・ブラストモン

 ブルーフレアとの戦いで側近以外を失ったため、単独での出戦。それが命取りでした。

 本人の言動から、シノビゾーンに行ったことさえなかったことが判明しています。
 やっぱりムシャモンに丸投げしていたのか……彼ならばありそうな話です。前線へ赴くことが多い反面、
 気分が向いたとき以外は全部手下任せにしていそうな雰囲気ですし。
 部下も彼が強いから従っているだけで、あんまり人望もなさそう。哀悼コメントは貰ってましたけど。

 …って、まだ一応死んでないんでしたね。
 首だけになった姿に何かを思い出すと思ったら、ああ、フレイザードだ。こっちほど愛嬌はないですが。
 つまり今後の選択肢はふたつ。状況の変化でなし崩しに見逃されるか、別の誰かに利用されて今度こそ消えるか。
 後者の率も高いんですが、これだけ面白いヤツだと前者でもあまり文句は出なさそうです。
 というか「気づいたらこっち側にいた」になっても驚くには値しないでしょう。

 それにしても気になるのは、前はエネルギーだったダイアモンドマシンガンが実弾になっていたこと。
 おまけに出すたび体が削れてゆきます。これは今までになかった状態というか、なにやら矛盾が生じてるような。
 もちろん、視覚的に「ああ、こいつやられるな」とわからせるための措置なのかもしれませんけど。

 しかしまともに出たのが一番遅かったのに、一時かもしれないとはいえ退場が一番早いとは……
 ディスクゾーン崩壊の件もキリハと分け合って緩和してるので、あんまり悪人イメージがないなぁ、やっぱり。
 分身を使って敵の居場所を特定するなど、意外と器用な小技を使う側面もあるんですが悪辣さとは違うし。


・タクティモン

 ブラストモンにトドメを刺すんじゃないかとハラハラしましたが、特に何もしませんでした。
 同僚として一応の敬意がないとはいえませんが、放っておけば元に戻るので「まだ戦える」と判断したのかな。
 部下の貸し出しを申し出たりもしているので、戦力としては高く評価しているということなのかもしれません。

 バグラ軍の中にあっては普通に非情で普通に戦士の側面を持つ、実に正統派な悪役ですね。
 それだけに、なんだかんだで美味しいところを持っていきそうな予感もします。
 ダークナイトモンとすらデジクロスの可能性がある以上、実は彼もゼロじゃないんだよなぁ……背中がメカっぽいし。
 その場合、どう落とし前をつけるのかは気になるところですけど。

 ちなみに、リリスモンの出番は前回と合わせても僅かなものです。
 ブラストモンやタクティモンを差し置いて目立ち過ぎなぐらいだったので、自重してもらうぐらいがちょうどいいかな。


・トワイライトの皆さん

 ダメモンが潜入スパイとしての正体を現し、ダークナイトモンの部下・ツワーモンとして現れました。
 どっちが本来の姿なのかは不明ですが、なにげにモードチェンジにあたる高等技を披露しています。強者だ。
 ツワーモンの姿になると声がかなりイケメンになりますが、喋りがひどく倉田を思い出させます。厳密には違いますけど。

 気になるのは利用するためとはいえ、わざわざ姿を見せてシャウトモンの訓練を手助けするような真似をしたこと。
 訓練を完成させたいだけなら、姿を見せる必要はないんですが……ああ、これも味方と思わせるための作戦ですかね。
 バグラ軍にやったようなことをクロスハートにも為す気だったりするのかもしれません。
 ダークナイトモンの本来の意図がどこにあるのか、それ次第で立ち位置も変わってきそうな人物です。

 そのダークナイトモンは最後にちょっと出ただけ。
 ジェネラル不在でも、この軍の不気味な存在感は維持されていますね。いや、あるいはもう後釜が……?


・右上テロップ

 …恒例なのか。
 所謂チャンネルザッピングに対応したつもりなのかもしれませんが、こうなると単なる嫌がらせです。
 微妙にネタバレされてる気にもなっていささか萎えますし。ウーム。




★名(迷)セリフ


「…とにかく、いっぱいだ!」(ブラストモン分身)

 コードクラウンの計算を放棄して。たぶん10以上の数と計算には弱いタイプです。その点は他人とは思えません。
 22ものコードクラウンを失ったのは大失態ですが、同時に処刑するまでもない状態になったわけですね。
 生かしたってことはまだキャラとして使う場面を残してるのでしょうけれど。やはりフレイザード落ち…?

 そんな彼ですが、戦士としても戦術家としても一流のタクティモンを強く意識している側面も見せています。
 彼が刀の封印を解いた今だからこそ、頼りたくはなかったのかもしれません。


「真実はいつもひとつ! 今日こそつきとめるキュ!」(キュートモン)

 それはタイキのセリフじゃあないのかい、うさぎちゃん。いや、タイキが言ったら逆にヤバいのか。内容的にも。
 声優ネタはわかりづらいですしね。このへんはまだわかりやすいほうですけど。


「これ知っちゃったら、タイキが安心してクロスの指示が出せなくなるじゃねぇか。
 特訓相手が必要だから、親友のバリスタモンにだけは打ち明けたけどさ……
 それに、オレは未来のデジモンキングだ! キングってのはな、影でこっそり苦労するもんなんだよ」(シャウトモン)


 ベルゼブモンとのやり取りで。聞いたタイキが明子ねえちゃん状態になってました。
 オレは大丈夫だと常に胸を張り、陰では血のにじむような努力。これ、一見カッコつけているように見えますが
 目指すものがキングというだけで意味合いが変わってきます。

 キング、すなわち頂点に立つものは文字通り王でなければならない。少なくとも皆の前では泰然としてないといけない。
 これは現実にもあてはまる話です。フラフラしてたり自信の無い王など、だれが信じるものですか。
 シャウトモンのような王は、われわれ現実に生きるものにも必要なのだと思わされてなりません。

 そして陰ながらとは己を高めるのみにとどまらず、たとえ報われなくても様々な手を尽くすことをも意味します。
 知らないところで常に誰かが支えているからこそ平和が保たれる。ガイキングでも示された言葉です。
 私たちは、そんな黙々と尽くす人々へもっと感謝をした方がいいのかもしれません。


「フ…おまえのようなやつを、真の戦士というのだろうな……」(ベルゼブモン)

 上のセリフを聞いたあと、小声で。なにかと戦士にこだわりますが、それも当然でしょう。
 タイキに惚れる形でクロスハート入りした彼ですが、これでシャウトモンへの気持ちも補強されましたね。
 しかし久々に出てきたと思ったら、あいかわらず美味しい人だ。


「何度あいつとクロスしたと思ってるんだ。薄々な。
 あいつはよ、バカだが大したヤツだ。なんだかんだ言って、親分の器さ」(ドルルモン)


 こちらはドルルモンの見解。彼らしい言い回しです。
 あちこちでシャウトモンが爆揚げされてますが、本人に聞こえてなかったりいない所でというのがポイント。
 面と向かってはちょっと言いづらいし本人も求めないけど、みんなが認めている。
 それが主役であり、ヒーローであり、キングというものなのでしょう。


「ふははは! LAUGH STOP! すなわち笑止!」(ツワーモン)

 いや、それなんか間違ってないかとツッこむのはたぶん思う壷なんでしょう。ああ、でもツッこみたい。


「ああ、オレは…いつだってお前を信じているぞ! シャウトモン!」(タイキ)

 駆けつけたシャウトモンに。特訓の姿を思い出し、やはり敢えて何も聞かずに全てを託します。
 三条氏はわりと「仲間のために意図を隠す」展開を好んで描きますね。水臭い、という言葉もありますが、
 仲間のことを思えばこそ時には一人でやらねばならないこともある、という考えなのかもしれません。

 ただ今回の場合はタイキが最初から本質的にシャウトモンを信じており、疑ったのは他の者というのがポイント。
 クロス回数の多いメンバーはなんとなく察していたり、キャラ同士の関係を総ざらいしてる印象です。


「決まってらぁ…絶対守る! 聞きてぇか、今のオレの気持ち!
 オレは強くなりたい…! バグラ軍にもブルーフレアの連中にも負けたくねぇ!
 どんな小さな涙も見逃さない! タイキの理想の世界を…この目で見てぇんだ!
 もう一度…ここでみんなに誓うぜ! オレはデジモンのキングになる!!
 誰一人泣かさない、最強のキングにな!!」
 (シャウトモン)


 もう一度と言いますが、ここまでハッキリと誓ったのは確かこれが初めてです。
 何より、切実さがグンと増している。久々の「WE ARE クロスハート!」がさらに盛り上げてくれます。

 誰より強い者。それは同時に、誰よりも優しい者。
 握った拳は、誰かの幸せ守るため。倒れたら立ち上がり、前よりも強くなる。強さは愛だ。
 子供の頃はよくわからなかった歌の歌詞が身にしみる年頃ですが、きっとそういうことなのだと思います。

 彼らクロスハートが歩いている道は、まさに王道というものなのでしょう。
 王道がなぜ王道と呼ばれるのかは、その広さと安全さが常に証明しているものなのです。



★次回予告

 スパーダモン登場。クロスウォーズのためにデザインされた一体のため、初登場とは思えないほど馴染んでます。
 果たしてゲストで終わるのか、仲間になるのか。邂逅のキッカケはシャウトモンやナイトモンと同等なんですけどねえ。
 さらに漫画にも出たスイーツゾーンとマタドゥルモンが登場。ウーム、平田氏がここで出るとは……