こんなコンサートに行った。

(2005年11月に寄席の感想を別にしました。そのため一部記述に噛みあわない点があります。)

 

下野 竜也  読売日本交響楽団 2004/12/25 東京芸術劇場

 以前からきいてみたいなーと思っていた下野竜也ですが、なかなか機会がありませんでした。第9を振る

ということで、まあいろいろ予定もあったのをけって、行ってみました。

 じぶんで席を予約したにもかかわらず、行くまでどこの席かぜんぜん忘れていました。2階のバルコニー

席で、オケとも近いところでした。

 で、演奏をきいた印象は、ひとことでいうと、楽しい。という印象。まぎれもないベートーヴェンではあるの

です。強弱のつけ方とか、(とくに弱音部分への気配りはなかなか光っていたと思います。)、非常にベート

ーヴェンの音楽らしいものでした。で、ベートーヴェンの第9っていうのは、第3楽章までわりあいと苦悩の

音楽って感じなんですけども、そういう感じではなく、非常に活き活きした、元気な第9でした。

 強弱のメリハリ、リズムの強調がとても鋭く、また、ふだんあまりきかれないリズムを強調して見せたり、

(これは楽譜の版のこともあったのかしらん)とても面白いききものでした。特にティンパニは強調される部

分があり、大健闘でした。きいていておもわずにこにこしてしまう。おそらく楽譜は新しいベーレンライター

版とかでしょう。詳しくはないのでわからないのですが、4楽章のホルンのリズムが違っていたのでそうかなと。

 合唱もとても迫力のある歌をきかせていて、とてもよろしかったです。独唱は、テノールが合唱に負けてしま

ったのが残念だけれど、全体によかったと思います。あとは、金管が非常によかった。

 下野竜也、わかりやすい指揮で、体全体をつかってリードしていきますね。音楽もとても色彩豊かでいきいき

している。またきいてみたいと思う指揮者でした。年下っていうのがびっくりだなー。

 

ウォルフガング サヴァリッシュ  NHK交響楽団 第1526回定期公演 2004/11/14 NHKホール

 サヴァリッシュはこれまでNHK交響楽団に何度も来ていますけど、今まできく機会に恵まれませんでした。

昨年はウイーンフィルハーモニーと来日する予定だったのがキャンセルになってしまったし。

 で、きいてきました。ホールに着くとなんだかしーんとしています。なんだ!何が起こったんだ!と思って

ホールの前に行くと何人か並んでいます。そう、開演時間を以前の2時だとカンチガイしていたのです。

3時からになったのですねえ。帰りの時間が遅くなるから2時からのほうがよかったなあ。

 ホールの中でぼーっとしてうとうとしたりしていて開演時間。最初はハイドンの35番の交響曲。やわらかい

音色にくらくらしそうでした。曲はシンプルなソナタ形式の曲なのですんなり聴けました。なんとも絶妙のうたい

まわしと暖かい音色。最近はハイドンというとピリオド楽器ですけど、ああいう演奏でこういう訴えかけかたは

できないだろうな。と思いました。

 次はブリテンのヴァイオリン協奏曲。ソリストはまだそんな年じゃないんですけどすでに名前の定着している

感のあるフランク・ペーター・ツィンマーマン。(もっとずっと歳だと思っていた)全身を使って美しい音色で演奏

していました。かなりロマンティックな協奏曲ですね。第3楽章がゆったりしたテンポの曲で、あまりの美しさ

に眠くなってしまった。(オイ

 休憩を挟んでベートーヴェンの交響曲第7番。割とまあ、ベートーヴェンの交響曲の中では気楽に聞ける交響

曲ですね。ゆったりとした序奏に始まり、主部はまあ、ふつうのテンポ。特に奇をてらったりせず、じっくりと聞かせ

ていきます。ベートーヴェンだなあ。

 第2楽章は速めのテンポ(楽譜どおりのアレグレットくらいか)で淡々とやっているわけですが、このあたりから

なんとも音楽がみにしみてきて、第3、第4楽章では何度も目をぬぐってしまいました。

 ベートーヴェンの音楽のだいじなところ。としていつも言っているのですが、フォルテとピアノの交替。が、とても

すばらしくて、また、楽器の間の受け渡しもとてもていねい。また、そのピアノのときのオーケストラの響きの美しい

ことといったら。

 第3楽章第4楽章、特別のことをしているわけではないのですが、とにかく瞬間瞬間に生まれてくる音楽に

心を打たれました。サヴァリッシュの指揮に応えて、いつも以上にN響のメンバーもがんばっている気がしました。

 演奏が終わった後の観客の反応もすごかった。団員が退場した後も拍手が鳴り止まず、改めてサヴァリッシュが

出てきて応える場面もありました。今年いちばんの、というか今まで行った演奏会の中で一番のききものだったかも

しれません。第7でこんな気持ちになるとは思わなかった。

 かえすがえすも昨年、ウイーンフィルでサヴァリッシュのシューベルト第9をききたかったなあ。と思ってしまう。

 もう80歳を超えるお歳ですけど、ぜひまた来日の機会があることを、深く願ってしまいます。

 

ジェームズ デプリースト 東京都交響楽団 プロムナードコンサート 2004/11/13 サントリーホール

 とりあえず興味深いコンサートが続いてふつかあったのでいくことにしました。1日目がこの公演。都響の

新しい常任指揮者となるジェームズ・デプリースト。ほんとうは来週の「田園」がききたかったのだけど、諸般

っていうか来週自分の演奏会の前日だし。ぜったいむり。

 曲目はまずグラズノフの演奏会用ワルツ第1番。都響のサウンドって柔らかいという印象があまりないので

すけど、かなり柔らかい音色で美しい演奏をしていました。曲もなじみやすいメロディがたくさんで楽しいもの。

 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は川久保賜紀さんっていう人がソリスト。かなりバリバリ弾く人だと

思いました。音もきれいで、なかなかの熱演でした。どうもこの曲最近苦手みたい。どうも第1楽章の長さに

辟易してしまう。ヴァイオリンがよく聞こえる席に座ったのでこれはよかった。

 メインはチャイコフスキーの交響曲第4番。なかなかこれもいい演奏でした。最初かなり速いテンポでファン

ファーレが始まったのでどうなることやらと思いましたがあとはわりと普通のテンポ。とにかく弱音の部分を

丁寧に聞かせる演奏に好感を持った。第3楽章ではほとんど指揮をせず、ときどき目で合図をしたり、首を

ちょっと振ったりみたいな感じで、指揮者の表情が見える席からだと面白かったですね。

 全体にクラリネット、フルートのできがとてもよかったような気がします。反面、金管楽器は最初のホルンが

飛び出したり、肝心のところで外したりして、あまり感心できなかった。

 全体の演奏のレベルはなかなかでした。都響の演奏会はシビレるほどの名演じゃなくても、楽しいひとときを

すごしました。っていう感じで帰れる演奏会があってうれしい。今回もそんな感じでした。

 弦楽器がよい深い響きをときどき聞かせていたので、来週の「田園」はいいだろうなあ。

 お客さんの入りが少なかったのが気になりました。なかなかいい演奏をしているのですけど。

 

ヤコフ クライツベルク  ウイーン交響楽団 2004/10/31 NHKホール

 これもまたNHK音楽祭の一環のウイーン交響楽団の演奏会にいってきました。今回はきあいが入っていて

高い席ですぞ。このチケットを買う前にフェドセーエフがウイーン響を振ったブルックナーのCDをきいてとても

いい音がするオケだなーっと思ったのでどうせナマで聴くならいい席で!っと思ってフンパツしたのです。ここ

しばらくでいちばん払ったコンサートかも。

 曲はモーツァルトの交響曲41番とシューベルトのハ長調大交響曲。

 モーツァルトの出だしをきいて、やっぱりとってもあたたかみのある音を出すオーケストラだなーっと思いました。

演奏は、テンポはそんなに速めではなさそうだけれど、アクセントとかをきちんとつけたきびきびした演奏。とに

かく音色がいい。

 シューベルトは冒頭のホルンがウイーン風のやつなのかな。独特の音ですね。こちらも速めのテンポできびきび

演奏していました。第2楽章のあの寂しげな旋律を聴いて思ったのですが、クラリネットやフルートもちょっと楽器が

違うのでしょうか。やや角のない、まあるい音がしていました。私的にはもうちょっと立った音のほうが好みなので

おや?と思いました。

 第3楽章は中間部がとてもきれいだった。本領発揮でした。

 コントラバスを舞台後方に一列に並べるというちょっと変わったセッティングのせいか、響きは明るく、ドイツ・オー

ストリア風の重心の低い響きは聞かれませんでしたが、第4楽章では力のある演奏でしめくくってもりあげていました。

かなり細かい色付けをした熱い演奏だったと思います。

 アンコールはシュトラウスの「春の声」 春?と思ったけれど。こういうお国ものを弾きなれているというほど弾くこと

は実はないんじゃないかなあ?と思うのですが、明るい響きが曲に実に合っていて、ぜいたくなききものでした。

 でも、もうグレートでおなかいっぱいだったのですが。

 

ロリン・マゼール   ニューヨークフィルハーモニック 2004/10/22 NHKホール

 NHK音楽祭の一環の、ニューヨークフィルの演奏会に行ってきました。ほぼ1年ぶりのメジャーオーケストラ

の演奏会?夜のNHKホールも久しぶりです。ロビーがばかに明るく感じました。昼の公演に行くとどうもうすっ

暗い感じがするのは気のせいかどうか、また近々行くので確かめてこようっと。

 曲目はベートーヴェンのエグモント序曲、リストのピアノ協奏曲、そしてドヴォルザークの「新世界より」でした。

ベートーヴェンが鳴ってまず感じたのは、ものすごくそろっているなあ。ということでした。マゼールがさぞかし

ぎゅうぎゅうしぼっているのでしょうなあ。音は昔のソニーのレコードできいた音にやっぱり似ている気がした。

ドイツ風な重厚さとかは感じませんでした。

 リストは、ソコソコ知っている曲なのですが、なんだか眠くなってしまいました。いきなりからへんなことはして

いたのですが。スケルツォのあとにまた第1楽章の主題が戻ってきたりして、ああ循環形式ってこういうの?

とかテキトウに考えていたら終わってしまった。なかなかりっぱな演奏だったと思います。

 アンコールでピアニストがショパンの木枯らしのエチュードをやったけど左手のあの黒い旋律がはっきりとき

こえてこないのがもどかしい思いだった。激しく下降する音を聴きつつ、そろそろ木枯らしの季節なのねわたし

はひとり。ってな感慨にひたるところだったずぇあぶないあぶない。

 新世界より、は、もうそりゃあ新世界にはウルサイ私もたのしく聞けるそれはそれはヘンタイな演奏でした。

第1楽章第2主題の提示のしかたのイヤラシさをきいて、ひょっとすると私がはじめてきいた「新世界より」

は、マゼールの演奏だったかもしれないと思った。すごく昔にききおぼえが。

 第2楽章はかなりさっぱりとしあげていましたが、弦はきれいにうたっていた。

 第4楽章では金管楽器の音がものすごくて、旋律をかき消してリズムだけが強調されるなど、ユニークなきき

どころがたくさんありました。最後の和音をものすごーく長くひっぱっていた。

 ホルンは第4楽章では外したりしていましたが、第2楽章ではもう考えられないような弱音をきかせてそりゃあ

もうすごいすごい!

 

ユベール・スダーン  東京交響楽団第518回定期演奏会 2004/9/25 サントリーホール

 東京交響楽団の音楽監督になったユベール・スダーン氏と東京交響楽団の第9。をきいてきました。

 最近売れっ子のテナー、福井敬さんも楽しみにしていたのですが、直前に事故を起こしてしまい、急遽代役

がたてられて残念。

 最初は武満徹の「ア・ウェイ・ア・ローン」。よくわかんない曲ですが、眠くもならず、ちゃんとききました。でも

よくわからなかった。

 休憩を挟んで第9です。最初のホルンと刻みの小さいところから第1主題が出てくるところ・・・・・・から、だん

だんきいて、何かくいたりない気がずっとずっとするのです。なんだろう。どこかベートーヴェンじゃない気がする。

と、考えて、思ったのは、ピアニシモとかが十分抑えられていないってことでした。

 声を潜めるような弱音と、強烈な強奏の交代はベートーヴェンの音楽の特徴のひとつだと思うのですが、小さい

音が抑制されていないために強音も生かされず、全体に音楽が平板なものになっていたように思います。

 また、弦楽器の響きが十分でないと感じた場面もありました。いまひとつ自分のところまで音が来ない。もどかし

い感じがしました。全体にやや早めのテンポでやっていましたが、こういう感じのため、やや雑然とした印象を受け

ました。また、合唱に弦や管が埋もれる場面もありました。もともとそういう曲ではあるのでしょうけれど、合唱と

オケのバランス的にどうなんでしょう。と思いました。

 終演後はけっこう後ろのほうの座席からブラボーが飛んでいました。あのひとたちはあんなに感動したのに

私はなんのかんの不満たらたらとは、なんと悲しい音楽のききかただろうか。とちょっとへこんでしまいました。

 

ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー   読売日本交響楽団 2004/9/20 東京芸術劇場

 迎撃に、じゃない(おんなじパターン)芸劇に読売日本交響楽団をききにいって来ました。プロ野球のストに

揺れる読売グループ・・・とはいえ、たぶん関係ないと思われ。

 曲はストラヴィンスキーの「ノアと大洪水」それから、ハルサイです。

 「ノアと大洪水」は、ストラヴィンスキー晩年の、12音技法にかぶれていた(このひとはかぶれっぱなしだった

わけだけれど)時代の作品で、日本初演だそうです。聞いた感想は、わけわからん。12音だし、とくに盛り上が

るところもないし。新古典時代の冷たさのまま12音に行っちゃったって感じで、今まで日本で演奏されなかった

のももっともだなあ。と思ってしまいました。最後のほうで客席で具合が悪くなった人がいました。けっこう目立つ

席だったので気になった。だいじょうぶだったかな。音楽が単調なのでよけいにそちらに気をとられました。救急

車がきたらしいけれど、たいしたことなければいいけど。

 で、ハルサイですが、ハルサイで眠くなるとは思わなかった・・・・・・。

 テンポがかなり遅めに演奏されていました。読売日響は実力的にはかなりあると思いました。特に目立つ傷も

なく流れてはいました。きちんと金管も鳴り、打楽器も決まっていたのです。ただ、音楽の流れとしてどうも前に

前に流れていかない気がしました。また、個々の楽器がからみあったり、独立して鳴ったり、不協和音で響いたり、

いろんな仕掛けがあるわけですが、そういうのがテンポを遅くしているのに聞こえてこない気がしました。互いに

ぶつかりあって消しあってしまっているというか。どうもハラハラしない演奏だったなあと思いました。ロジェストヴェ

ンスキーはやっぱり苦手なのかしらん?とちょっと思ってしまった。

 

高関 健  神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第209回定期演奏会 2004/9/19 みなとみらいホール

 高瀬危険、じゃない。高関健さんの演奏は、テレビやラジオでなんどかきいていて、とっても色彩豊かな音楽

をする人だなあと思っていたのです。いちどきいてみたいと思っていました。

 で、ネット上で高関健さんがスメタナの「わが祖国」を振るし、チケット安くしとくでよ。という情報があったので、

さっそく飛びついて、行ってきました。はるばる。けっこう遠いっすね。みなとみらい線にも乗ってみたけど、ふつう

の電車じゃないか。でもビルの中を当たり前に電車が走っているのはすごい光景だ。

 演奏は、とてもよございました。高関さんは、あちらこちらにビシビシと指示を飛ばし、活き活きとした音楽を

作っておられた。チケットを安く買ったために席指定ができず、1階1列目の一番右のほう、2番バイオリンの

背中しか見えないってところだったので、あくまでそこで聞いた感想ですが、管楽器もかなり安定していたし、

弦楽器もいきいきとした表情でした。ときどき金管の語り口がアイマイになったりしたのと、1番ヴァイオリンが

弱く感じたのは席のせいかもしれません。ただ、弦はもうちょっと全体にきこえてほしかったかな。

 いずれにせよ大変な熱演でした。高関健はやはりあなどれない。っていうか、聞いて楽しい見て楽しい。(見た

目がお笑い系だとかそういうイミではない)という指揮者ですね。またぜひぜひぜひ聞きたい!と思いました。

 アンコールに「売られた花嫁」の中の曲をやって、たいへんもりあがり、満足な演奏会でした。高関さんは、オケ

にひじょうに細かく合図を出したり表情を指示したりしていたのですが、スコアを開いていないようだったなあ。そ

れにしては指揮台は置いてあったようだし、スコア置いてて、見なかったのかなあと思って、指揮台をのぞいて

見ると、なんだかペーパーバック大の茶色けたような本が閉じておいてあった。なんだあれ。

 

 それにしてもあの席がS席ってのはちょっとないんじゃないの?と思った。

 

ミッコ・フランク  ベルギー国立管弦楽団 2004/6/27 東京オペラシティコンサートホール

 ミッコ・フランクがまた来ているし、オペラシティのコンサートホールにもいってみたいし、ついでのおかいもの

もあったので当日券目当てで行ってみました。オペラシティは初台の駅をおりるとエスカレーターでずーっとの

ぼっていけてとてもよい。ホールも少し小さめな印象ですが、木の印象が強いいい感じのホールでした。ずっと

建物の中を歩いていったのでなんだかけったいなところにあるホールだねと思いましたが、外から行くとそうで

もないみたい。

 曲目は、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲と、ムソルグスキーの展覧会の絵の2曲。なんだか1曲少ない

気が。おまけに直前に問い合わせてもこの、展覧会の絵をやるのか、シベリウスの2番をやるのか未定とか言

っていて、じつにアヤシイ。チャイコのソロをとるヴァイオリニストのジャニーネ・ヤンセンとかいう人を前面に押

し出しているような感じで、なんだかさっぱりしない感じの企画ですなあ。当日も、どういうわけだかうしろの方の

席はがら空きで、2階3階席の人をぜんぶ1階席におろしてもまだ余りそうなほど寂しい客の入りでした。日曜の

午後、外来オケにもかかわらず日本のオケ並みの料金でこの客の入りで、だいじょうぶなのか?

 まず、いきなりそのヤンセンのソロによるチャイコのコンチェルト。なかなか美しい音を出していて、良く鳴って

いるなあとは思うのですが、全体にのっぺりした音楽のつくりって感じで、好みに合いませんでした。なんだか訴

えてくるものにかける気がするんですよねえ。ヒサビサにこの曲をナマできいたけれど、第1楽章長い。オーケス

トラもイマイチ響きがモコモコした感じでしたね。もりあがるところだけやけにがんばっていましたが。

 そういえば、第1楽章のあとで拍手がおこったのでめんくらってしまいました。招待客がソコソコいたようなので、

そのせいかな?

 休憩後は編成を大きくして展覧会の絵。基本的にはゆっくりめのテンポですが、「ビドロ」をものすごく速くやった

り、なかなかユニークな解釈でした。「古城」はサクソフォンのソロをイングリッシュホルンかなにかでやっていた。

ビドロのソロのユーフォニウム(?)はとても美しい音色でききほれてしまいました。全体に、金管群は派手で安定

した響きがしていて、とてもよかった。「キエフの門」ではミッコ・フランクの大仰なイメージさえ感じる指揮ぶりととも

に、大太鼓が炸裂して面白かった。大迫力でした。昨年から比べて、安定感があるなあと思いました。この「展覧

会の絵」はききごたえがあった。

 アンコールはプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」からと、なんだかよくわからない民謡。

 それにしてもミッコ・フランクはもうすこし仕事選んだほうがよいのでは?(余計なお世話)

 

 岩城宏之  東京フィルハーモニー交響楽団第690回定期演奏会 2004/6/13 オーチャードホール

 「楽譜にあるとおりのことをする」という人がとんでもないことをやらかすということはわりとよくあるケースだと

思うのですが、今回はまさにそういった経験にでっくわしたケースでした。

 今日6月13日は、サントリーホールで小林研一郎日フィルで定番「チャイ5」の演奏があり、それにいこうか、

こちらにしようかかなり迷ったのです。オーチャードホールは道に迷うし。あんのじょう道に迷いました。なんとか

たどりついて席に着くと3列目。チケットには8列と書いてあるのですけど席番号は5列目からはじまっていたの

であった。またよく聞こえないかなと思ったのですが今回はホールの構造のせいなのかな、きこえました。

 さきに良くないほうを書くと、アンサンブルがかなり荒いように感じました。1曲目は知らない曲だったのでわか

りませんが、2曲目、3曲目は、金管、木管、弦の間の受け渡しとかがあやしいように思いました。

 1曲目はマルティヌーの「フランチェスカのフレスコ画」という曲。はじめてききます。なんとなく親しみやすそう

でしたが、眠くなってしまいました(またかよ)。このオケ、はじめてききましたが、弦の音はかなりきれいですね。

うしろのほうのプルトの人に弓をせつやくしている人がいて残念。

 2曲目はヤナーチェクの「シンフォニエッタ」金管隊はオケのうしろにならんでいました。演奏はゆったりめの

テンポで運ぶ演奏。かなり力演でしたが、やや色彩感に欠ける感じで、まあまあといった印象。

 ここで休憩。コーラをのみながら、今日は感想書くのやめとこうかなと思っていたのですが、休憩後のドヴォル

ザークの「新世界より」がすごかったの。正直、新世界よりきくのかったるいなあ。とか思っていた気持ちがぶっ

とびました。第1楽章は速めの序奏に、ティンパニがびしっと入る。なにか始まりそうなヨカンです。提示部のくり

かえしもなく、最後のところのテンポをぐいっとあげて、金管を吼えさせる力演。コンマスさんのノリかたがとても

ステキ。

 第2楽章もかなり速めでした。この楽章をゆるゆるやられるとカッタルイことこの上ないので、このテンポはうれ

しいぞっと思っていると、有名なメロディが終わって、ここの旋律は私の「ツボ」なんですが、ここを弱音主体でひっ

じょうに丁寧にひいていました。ちょっといままでナマできいた「新世界より」の中でダントツにきれいだった。チェ

コフィルとかなにやってたのって感じ。私はうるうるしてしまいました。ここをきいただけでももう来たかいがあった

と思いました。つぼはいりまくり。

 第3楽章は一転して力の入った演奏でした。やっぱりかなりはやめのテンポ。中間部あたりの木管のソロなど

あやしかったなあ。

 第4楽章がいちばんふつうとちがってた。いきなり「えっ?」と思うようなテンポで弾き始めたかと思うと、そのまま

ぐいぐいと弾いていく。みんなついていくのに必死って感じの速さです。金管楽器はばっちり鳴っているし、この楽章

のこった仕掛けもかなりきちんときこえてきていました。途中の通常おそくなるところをぜんぶそのままのテンポで

ガシガシとひききって終わり。すんごいパワフルで、エキサイティングな演奏でした。こういう演奏なので、アンサンブ

ルとかもう気にしない!って感じでめったにないほど楽しんだ。マイク入ってたようだけど、ラジオとかでやるのかな。

きいてみたい。

 

ジャン・フルネ  東京都交響楽団プロムナードコンサート No.308 2004/4/25 サントリーホール

 とりあえず「オルガンつき」という作品をなまできいてみたいし、ジャン・フルネとかできくとめちゃいいであろうと

思ってサントリーホールまで出かけました。

 今回は失敗しました。席が前過ぎたのです。バイオリンの前くらいの前から4列目だったので、バイオリンの音

はとてもよくきこえるんだけれど、木管楽器とかかき消されがちだし、金管楽器はアタマの上を通り抜けていくわ

だし、あの席はもう二度ととらないぞーっと思ったのでした。

 曲はまず、ボワルデューの「白衣の貴婦人」序曲。これははじめて聴く曲です。それほどきくのに難しい曲では

ないと思うんだけれど、なにかちょっと油断してほかのことを考えているうちに終わってしまった。

 予習していったビゼーの交響曲。3楽章まではいくらかゆったりしたテンポをとっていました。といっても巨匠風

とかそういった感じではないけれど。ここまでが前半ですが、前半はなんだか、棒が見づらいとかでしょうか?い

くらかアンサンブルが怪しかったり、リズムに甘さが感じられました。全体的にはあまりフランス風とかそういう感

じではなく、きっちりした音楽作りをしていたように感じました。

 後半のサンサーンスは、キアイの入り方がちょっと一段上がった感じ。冒頭の入りから、美しいサウンドで引き

込んでいきました。第1部前半は木管楽器の活躍が特にきわだっていたように思います。第1部後半は、オルガ

ンに弦がからんでいく導入から、過度にロマンティックになることなく演奏されていました。しっかしここ、いつきい

ても美しい音楽ですなあ。

 第2部からはけっこうにぎやかになるのです。ここのところも迫力満点でした。金管楽器や低音弦をはじめ、各

パートがひじょうに丁寧にあわさって、まるでひとつの楽器でひいているようにきこえてくるあたりはすばらしいも

のがありました。全体に非常にできのよい演奏だったと思うし、各楽器が主題を引き継いでいくような曲の性格

も含めて、席の選択を誤ったのが残念です。

 何回か都響をきいて感じたのですが、弦の音がわりと乾燥してきこえることがある気がします。このテの曲を聴

くとき、もうすこし甘さがほしくなることがありますね。これが都響のサウンドなのかもしれませんが。

 ベルティーニは音楽監督を退くことになったようですね。かわりにバーンスタインの弟子のひとでしょうか、ジェー

ムス・デプリーストって人がなるようです。ベルティーニは前回ブラームスをきいて、かっちりした音楽づくりに好感

を持ったので、もうすこしきいてみたかったかも。桂冠指揮者とかで、また振ることは振るらしいですが。

 

シャルル・デュトワ  NHK交響楽団第1505回定期 2004/1/10 NHKホール

ワタシのお気に入り曲で、とりあげられる機会の少ないラフマニノフの「交響的舞曲」を、ワタシが現

在非常に高く評価しているシャルル・デュトワが振るというので聴いてきました。曲目はストラヴィンス

キーの「妖精のくちづけ」〜ディヴェルティメント、サンサーンスのヴァイオリン協奏曲第3番、それか

らラフマニノフという、知名度がイマイチな曲が並んでいましたが、客席はかなりの入りでした。

最初の、「妖精のくちづけ」は、わりと管楽器のアンサンブル的な動きが多く、響きも薄めの作品です。

それぞれの管楽器の音や、独奏弦楽器の音がとても美しく、すみずみまで気の配られたいい演奏だったと

思います。クラリネットの横川さんがもー。とてもきれーな音を出していてききほれちまったぜい。

サンサーンスの協奏曲は、聴くのが2度目で、まあいい曲だなとは思うんだけれど、なんだかこう、深

みとかコクがない曲ですなあ。第1楽章はイマイチ理解できないうちに終わっちゃったんだけど...。

でも、この曲をソリストのルノー・カプソンはとっても美しい音でカンペキに弾きこなし、バックのN響

もひたすら美しい音でせめまくり、すばらしい演奏でした。あまりの心地よさに居眠りしてた人も多そう

だったけれど...。この曲の第2楽章の最後、ヴァイオリンのソロと、クラリネットのソロがいっしょ

に消えて行くところはなんだかしゃれていて面白いですねぇ。うっとり。

お目当てのシンフォニックダンスは、第1楽章わりとゆっくりめにやっていました。中間部の弦もとて

も美しかった。第2楽章も、あの旋律のうねり軋みするようすがとても良く出ていました。交響的舞曲の

中ではこの楽章のできがいちばんよかったかも。第3楽章はハデハデになるかと思ったらもう金管がくた

びれてしまったでしょうか。最後の方の「怒りの日」のファンファーレはちょっと肩透かしって感じだっ

たかもしれません。コンサート全体ではむしろ最初の2曲の方が素晴らしい出来だったと思います。しか

しいまんとこデュトワのコンサートははずれがない。

次にいつ来るかわかんないなあと思ったので生まれてこのかた2度目になりますが、サインをもらいに

いきました。あすこのホールは楽屋入口が変なところにあって、はいっていくのにドキドキでした。エン

リケ・バティス大明神さま(オイ)にサインをいただいて以来なのです。バティスのときはわりとじっく

りって感じでしたが、デュトワは慣れているのでしょうね。まわりの人とフランス語でしきりに話しをし

ながら手だけ動かしてサインしてるって感じでした。なんかパワフルそうな人だ。ワタシが帰ろうとした

時にはもうグラサン姿でベンツに乗ってさっそうと帰っていくところでした。やることが早いね。

 

吉田 悟  都留文科大学管弦楽団第28回定期演奏会 2003/11/24 うぐいすホール

...いいのかなぁ。いいよね?(誰に言ってるんだ)

ウチの近くの大学オケの演奏会です。最初行く予定はなかったのですが、気になっていて、出かける用

事もあったので行ってみました。すこしはやく着いてしまい、近くのグランドの駐車場で「不肖宮嶋史上

最低の作戦」なぞを読みつつ車の中で時間を潰しました。乙だ。

久々にここの大ホールに行ったのですが、何度見ても感動します。トイレに。住めます。はっきりいって。

私が知る中で最もステキなトイレです。(スイマセンこんな前振りで。)

まずはじめに、大学の音楽棟の管理人の方が亡くなられたとのことで、ペール・ギュントの「オーゼの

死」を演奏しました。どんな音がするかしらん?と思いましたがなかなかきれいな音がしていました。しん

みりと聴きました。いつものクセであとに「朝」が続く気がしてしまうのであった。

続いては本来のプログラムでシベリウス「フィンランディア」。トランペットがもうちょいがんばって

くれればなあ...とか思ったり。あと、例の賛歌のところを案外さらっと。全体にはしかし、けっこう

熱いよい演奏でなかなか健闘していたかと。

次はスメタナの「わが祖国」から「ボヘミアの牧場と森から」。最初のトゥッテイは、非常にらしくて、

思わず「おーっ!」と思っちゃった。途中のフーガっぽい(?)ところあたり難所なのかしらん?けっこ

うキツそうな感じだったし、もうちょっと聴かせてくれい!って感じだったけれど、まあそこまで望むの

は酷ってものですよねい。なかなかこれもでも楽しんだ。

メインのドヴォルザークの7番は良く知らない曲なのであんまり言えないですなあ。でもスケルツォと

かとてもよかったです。感じがでていたなぁ。あと、ところどころでハッとするような音が出たり、侮れ

ない。

アンコールの1曲目はよく知らない曲。なんだろ。2曲目はスラブ舞曲第8番(だっけ?)。すんごい

テンポでガシガシ弾きまくってもりあげましたので思わず早めに拍手しちゃったで。いいよね。

アマオケの演奏会は「新交響楽団」とかを除くともうすーーーーーーーーーーごく久しぶりなのですが、

いやあなかなか侮れませんな。またいこー。しかし、このへんのこういう音楽イベントってあんまり人の

入りがよくないんだよねえ。需要がないのかしらん。寂しいことですねぇ。

 

クリスティアン・ティーレマン  ウイーンフィルハーモニー管弦楽団 2003/11/14 サントリーホール

今年秋シーズン唯一予定していたコンサート。当初サヴァリッシュが指揮をする予定だったのだけれど

体調不良とかで代役は残りの公演を振る予定のティーレマンに。プログラムのメインもシューベルトの「

グレート」からブラームスの交響曲第一番に。うーん。ティーレマンの生が聴けるのはいいんだけれど、

ブラームスの第一よりはグレートのほうが聴きたかったなあ。

11月10日の朝、のどがおかしいぞ?と思っていたら高熱が出て2日間寝こむかぜをひいてしまいま

した。これを書いている11月17日現在も調子ははイマイチ。特に咳が出るとかそういう感じではない

ので出かけたのですが、体調が万全というには程遠く、はたして音楽を満喫できる状態にあったかどうか?

ホールに着いたのは開場の10分ほど前。いつもとちょっと客層が違うぞ?ちょっと年齢層高めなのは

なぜだろう?それにホール前で記念撮影している人がたくさん...。

プログラムくらい買うかぁ。と思ったが売ってないんですなあ。いただいたプログラムはしかしシブイ

感じで高級感漂う。いい紙使ってる感じぞ。

演奏の方はまずR・シュトラウスの歌曲を4曲。トマス・ハンプソンって人が歌を歌っていて、とても

安定感のある演奏でしたが、ワタシにはよくわからない音楽でした。

ブラームスのほうでティーレマンの音楽がきけると期待したのですが、じつはこれもよくわからなかっ

たのです。なんだかCDで聴いた時と同じ感想を持ちました。なかなかこったことをやっていて、表現も

ひと昔前の巨匠風なんだけれども、ひと昔前の巨匠の演奏とは決定的になにかが違う。それはイロケのよ

うな、触れれば切れるような緊張感のような?なにかこう、ゾゾっとするものに欠ける気がするのです。

といってもその日のワタクシは風邪でぼうっとしていたし、席もS席とはいえあまり良い場所ではなかっ

た(あそこがS席とはひどいな!)こともあり、「緊張感を欠いていたのはお前だっ!」とつっこまれて

も仕方ない状態で、はたしてこれが感想として的を射ているかどうかは自信がないです。

オーケストラはとても熱演だったし、さっすがウイーンフィル!という美しい響きを聴かせていました。

ブラームスの第2楽章などとても美しい聞き物だったし、第4楽章のホルン、ここもティーレマンは落ち

ついた表情で吹かせていましたが、美しかった!

チケットがもんのすごく高いのでそうそう行けるものではありませんが、いずれからだの調子の良い時に

また聴けるチャンスがあるといいなあ。

 

広上淳一 東京都交響楽団プロムナードコンサート 2003/07/06 サントリーホール

おなじときにチケットを買った都響のプロムナードコンサートに行ってまいりました。

指揮者は当初大野和士さんの予定だったのが頚椎捻挫とかで代打広上淳一さん。神様仏様広上様と行く

かどうか?

配っていたプログラムがベルティーニのときと同じなので、あらかじめ曲目についての解説は読んでい

たのですが、不安だったのは1曲目のレーガーのヴァイオリン協奏曲。日本初演できいたこともなく、演

奏に1時間もかかるうえに、「初演の際の評判は芳しくなかった」とか。うへぇえ。だいじょうぶかなぁ。

寝てしまわないように昨日は11時ごろ床につきました。(結局寝たのは1時すぎだったけど)

曲はやはりよくわかんなかった。主題がどういうものなかつかみにくかったりで構造が見えにくくて、

また聴いてみたい。という気持ちにはなれなかった。庄司沙矢香さんのヴァイオリンは、これは席のおか

げか?(LBブロック前列)、オーケストラときっちり拮抗してみごとなものでした。オーケストラがも

う少し弱音で(特に管楽器)サポートしてくれたらよいかなー?という気も少ししないではなかったけれ

ども。それでも1時間近い曲をきっちりきかせた庄司紗矢香さんの力量はさすがだのう。(この前のよう

な状態だったら確実に寝た曲だったかもしれないけど...。)明るい音、暗い音をよく弾き分けていた

ように思いました。カデンツァとか、かなり聞き入ってしまった。もうちょっと知ってる曲でもういちど

きいてみたいかも。

休憩の後のストラヴィンスキーの「春の祭典」を楽しみに行きました。実はハルサイをナマで聴くのは

初体験で...。感動した。スゴイ音楽を書いたものですなぁ。

これはとても楽しめました。広上さんの指揮も初めてナマで見たけれどスゴイっすね。号令かけたりの

けぞったり。金管楽器とか、ところどころヤバイところもあったけれど、そんなのは些細な傷にすぎない

ので、内臓にじかに響いてくるようなじつにアツイ演奏をしていました。(いくぶんロマンティックな面

もあったかいな?)打楽器もずどんずどんとキマっていて、大太鼓マニアのワタクシも大満足。

広上さん、代打でばっちり仕事をしてくれたといって良いと思います。星野監督大満足(違う。)

楽員同士でも拍手しあったりしていましたねぇ。終わった後のお酒は美味しかったでしょーか?

(広上氏、終わった後の拍手で何回か呼び出されて「もうイッパイやりにいくので」ってジェスチャー。)

 

ガリー・ベルティーニ 東京都交響楽団 2003/06/22 サントリーホール

ブラームスシリーズの一環で、交響曲第3番、第1番のくみあわせでした。サントリーホールで初めて

P席というところにすわってみた。ホルンのまうしろあたりです。開場直後くらいについて、オーケス

トラが近いのにびっくり。だけれど、すわってしまうとティンパニが見えないのでした。残念。

感想としては席のせいなのかどうか、ホルンはとってもよくきこえるんだけれど、ヴァイオリンの弱い

ピツィカートなんかがとってもきこえにくい。あと、ティンパニも場所のせいかキメのところがはっきり

聞こえて来る程度でした。いくらかバランス的にはよくないかなっと。

演奏のほうですが、ベルティーニ氏、元気ですね。出てきて指揮台の上でしばらく何か精神集中?のよ

うなことをしてから振り出すのが印象的でした。音楽は、速めのテンポながらアクセントをきっちり決め

て、それでまたちゃんと歌わせるという、もりだくさんな内容。ただ古典的な解釈、というのではなく、

古典的な中にあって非常に洗練された、というか、ひきしまった演奏だったように思います。というとあ

っさりしているようですが、全体にはかなりガシガシ弾く、エキサイティングな演奏だったのです。第3

の終楽章や第1番のキアイの入るところなど、大変な熱気でした。

あと、席のせいか、はじめ弦の音がいまひとつかさついてきこえたのですが、第1番の第2楽章など、

ひっじょーに美しく感じたのはなぜだろう。

とかなんとか書いているのですが実は昨日(コンサートの前日)なぜか朝方まで眠れなくて、コンサー

トの間中(特に第1番のとき)眠くてしかたなかったのでした。ちゃんときいてはいたけれど、的確な感

想が書けたかどうか?

まあハッキリしててもちゃんとした感想は書けてないから安心だ(オイっ!)。

第3番のあとの最初の拍手した人はフライングだ。やめてほしい。

 

自由演奏会 2003/05/10 かながわアートホール

えーと、今回は、ききにいったほうではなく、演奏しに行ったほうです。

自由演奏会、ってのがあります。趣旨についてはHPを見てみてくださいな。

これまで、2回、打楽器で参加したのですが、今回は「アヤシイいきもの」であるところの、クラ

リネットで参加いたしました。

前日遅くまで飲んでいたうえに、なぜかすこし早く起きてしまったので、いくぶんふらふらしながら

星川駅につきました。駅を出て、バス停をさがすと、駅前のバス停は9時過ぎまでバスが無い。どーし

よう!と思っているところに同じ自由演奏会に行く人が声をかけてくれ、さらに会場を知っているとい

う人もあらわれたので、会場まで歩いていくことになりました。

が!。

会場は山の上だったのでした。こんなところでハイキングする羽目になろうとは...。会場に着く

頃にはすっかり汗をかいてしまい、ひとっぷろ浴びたような状況。(おかげでアルコールは抜けたかも

?)でも、会場まで案内してくださった方、ありがとうございました。

今回は百数十名が(細かい数は忘れた。)参加しての演奏。10時に楽譜が配られ、すこしおさらい

をして、合わせるんだっけ...と思ったらイキナリ合奏練習。3人の指揮者がこうたいごうたいに7

曲...だっけ、指揮をして練習をしたのですが、それぞれ個性があらわれて面白い。なかでも、プロ

の指揮者である堺さんは、参加者を爆笑させつつ、きっちり音楽を組み立てていくパワーに圧倒されま

した。また今回はいつも以上にとばしまくっていたし...。

(余談ですが、このコンサート、希望する人にはリハーサルも見せちゃったほうがいいような気が。

はっきりいって本番より盛り上りますな。)たえず笑いの絶えない中での練習でした。

本番は、わりとお客さんもはいりましたが、聴いた方の感想はわかりませんね。相当みんながんばっ

てデカイ音を出していたので、さぞかし大迫力だったであろうとは思いますが。

ワタシはクラリネットに関してはまったく初心者で、練習の時には危ないところをすこしだけ(もち

ろんキッチリさらう時間は無いんですけども。)さらったり、音階練習をしてみたりしたのですが、結

局本番ではすっかりオッコチてしまいました。ひとりでリードミスしまくってた気もするし。

しかし、そーゆーところはちゃんと吹ける人がいてフォローしてくれるし、こまかいことは気にせず、

楽しく演奏することができました。あんまり気持ちよく吹けるのでがんばって吹きまくっていたら、最後

くちびる切れて血ぃ出てきちゃった。プチ命がけ。

今回も中学生から60歳台の人まで、はばひろく参加して、もりあがりました。ウン十年のブランク

があったって人も参加しているようです。全国展開する予定らしいので、興味のあるかたは、ぜひ

いちど参加してみることをおすすめします。

 

シャルル・デュトワ NHK交響楽団 第1485回定期 2003/04/18 NHKホール

さすがに2週間続けてN響の定期を聴きには行けんわなぁ。(ウチからNHKホールまでは2時間半

くらいかかる。夜の公演は日帰り不能。)と思ったのですが、先週の「幻想」があまりに良かったのと、

デュトワの聴きたいプログラムが当分無いので、無理して行ってしまいました。

プログラムはR・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」、J・マクミランの新作の交響曲第3番「

沈黙」、後半がムソルグスキーの「展覧会の絵」というものでした。

「ドン・ファン」ではやはり弦の響きのよさが目に付きました。デュトワらしいさっそうとした演奏だ

ったと思います。ホルンのところがもうすこし響けば...?と思ったのですが、席のせいだったのかな。

マクミランの交響曲はなかなか評判がよかったようですが、ワタシにはイマイチよくわからないもの

でした。いろいろな響きがして面白かったのですが、曲としてのまとまりみたいなものが理解できなかっ

た。少し長かったなぁって印象が...。たぶんワタシの嗜好と合わなかったんだろうと。打楽器がた

くさん出てきたので注目してしまいました。

「展覧会の絵」拍手が鳴り止むとほとんど間をおかずにプロムナードのトランペットが鳴り始めました。

楽しんでるなって印象。続く金管楽器のアンサンブルや、弦楽器、非常に安定した音楽で、奇をてらった

事はしないけれど、ききごたえのある音楽になっていました。後半、いくらか木管のタテの線が怪しかっ

たり、フォルテが力づくになったりもしましたが、そんなのは些細なことって感じで、とても安定した音

楽をききました。「古城」あたりはものすごく美しくてタンノウした。

デュトワはやはりもうこの曲もこなしてるなって感じで、楽しんで演奏してるって感じでした。ただ、

先週の「幻想」の印象が強すぎたからですかねぇ。それとも曲調の違いか、デキは先週のがよかったよう

に思いました。もちろん今週のが不満足ってワケではなく、またぜひ聴きたい!と思ったのですが。

ひとりで聴きに行った上にお泊りなのですこしさみしいなーっと思って学生時代の友人をムリヤリ呼び

出したら朝までカラオケに付き合わされた。上に結局始発で家まで帰ってきて...。

疲労困憊。むちゃくちゃ。

 

シャルル・デュトワ NHK交響楽団 第1484回定期 2003/04/12 NHKホール

デュトワという指揮者は現在の指揮者の中で最もすぐれたひとりにちがいないとしばらく前から

思っていたのですが、N響の音楽監督になってからも、不精をしていてききにいきませんでした。

そろそろ任期が切れるってことであせって今回行ってみることにしました。わりに早くチケット

をとたのですが、早くも残席はわずかで、結局C席の最後方になってしまいました。

曲目は武満徹の「セレモニアル」、ショパンのピアノ協奏曲第2番(独奏ネルソン・フレイレ)

ベルリオーズの幻想交響曲というものでした。

「セレモニアル」は、笙の独奏からはじまるものでしたが、この独奏部は非常に美しく、笙とい

う楽器がこんな音を出すんだなあとおどろきました。雅楽の複雑で美しいハーモニーの推移に、武

満のメロディメーカーぶりを感じました。オケの部分よりこのソロのところが印象深かった。

ショパンは苦手な作曲家らしい。甘ったるい上にオケが伴奏に徹していたのでちょっときつかっ

た。第1楽章はうとうとしそうになってしまいました。第2楽章はちゃんときいていましたが、

ピアノの長いトリルなんかは、ワタシには甘すぎる。演奏自体はよかったのかもしれないけれど。

この日の圧巻はやはり幻想交響曲。↓の、ミッコ・フランクのが記憶に新しいのですが、すっか

りぶっとんでしまうような演奏でした。第1楽章最初のでだしの音からして違うなっと思いまし

た。モントリオールとのCDでもそういう感じはあるのですが、非常に各パートの細部に至るま

で目の届いた演奏になっていました。第1楽章ではそういう動きがテンポの速さとあいまって、

ハンパでない高揚感をうみだしていました。すごいものを聴いているって思いました。

第2楽章も美しい響きでありながら、緊張感をうしなわず、とてもよかった。意外にルバートを

かけたりしてもいましたが、それもよくはまっていた。

第3楽章は、舞台裏のおへんじがすこし小さかったのですが、たぶんあれも計算の上だったのか

な。かえって注意してきくことになったり。

第4楽章は十分な迫力でありながら、やはり細かいところまで気が届いている。デュトワ氏、途

中でパンチを繰り出していました。笑っちゃった。

第5楽章も同様。ホルンのゲシュトップによる効果はCD以上だったと思います。強・弱の対比

をきわだたせて、コントラストをくっきりつけていましたね。テンポは少しおそめだったけれど、

金管もへこたれずによくがんばっていました。

とにかく音楽監督として気心が知れた状態で、しかも何度かやったということで、楽員もよくわ

かっていてできた演奏だと思います。はっきりいってぶちのめされました。もっとはやくから

デュトワの演奏を積極的に聴きに行くべきだったなぁと後悔してしまいましたよ。

これと、あとこの次のプログラムの「展覧会の絵」を引っさげてヨーロッパに行ってくるとのこ

となので、あちらの聴衆もぜひまとめてノックアウトしてきてほしいものです。...それにして

もこれからデュトワはどこに行くんだろう?

ほんでまたあの第1楽章の冒頭、どんな音がするかなーっというところでゴソゴソやっている

オバハン!あんたナニを聴きにきたはりますねや!?

 

ミッコ・フランク ベルギー国立管弦楽団 2003/02/4 サントリーホール 

気になっていたミッコ・フランクが来日したので、平日に休みを取ってでかけてきました。この

ベルギーのオケは今まできいたことがない気がするのでレベル的にだいじょうぶかしらん?と思い

ましたがなかなかよかったです。特に管楽器の音色の柔らかさがめだちました。

曲は、ドビュッシーの牧神の午後への前奏曲、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲、ベルリオ

ーズの幻想交響曲、アンコールにシベリウスの「悲しきワルツ」と、ブラームスのハンガリー舞曲

第5番でした。

ドビュッシーでは、細部をぼやかしたりしない演奏が、この曲の幻想的なフンイキにいくぶん合

わないかなーという気もしましたが、ドビュッシーの美しい音楽を楽しむことができました。

プロコフィエフでは、ヴァイオリンのリーラ・ジョセフォヴィッツの独奏が際立っていたように

思います。しましまのスカートをはいて出てきて、小学生のようにひきだしたので、一瞬不安を感

じたのですが、タチマチベテラン女優の迫力満点のひとり語りをきくようなアンバイになってひき

こまれました。ニガテな曲だったのでねむくなったらやだなーと思ったのですが、そんな心配はま

ったくなかった。ヴァイオリンがしゃべること...。これでオケがもうちょっと邪悪な音を出し

て盛り立ててくれたらなあ。

幻想では、第1楽章など、いくぶんリズムの推進力に問題があるような気もしましたが、コーダ

あたりから俄然音楽に生気が出てきて、もりあがりました。第4楽章、第5楽章なども美しい響き

と激しい音楽とをうまく使い分けたよい音楽だったと思います。

全体にオケはちょっと荒い印象があり、細部が合わなかったり、フォルテで響きが汚くなったり

することがあったり(5楽章ではフライングも。)しましたが、熱い音楽を奏でており、納得のい

くものでした。ミッコ・フランクは細かく音楽をつくりあげていくより、楽員の気持ちにうまく火

をつけるタイプの指揮者かなっと思いました。若手で(背がちっちゃい...)、これからどうな

っていくのかなと思いますが、23歳だっけ?ダイエットした方がよさそうでした...。

 

東京ニューシティ管弦楽団第27回定期 2002/09/13 東京芸術劇場 

まず気になったのは芸術劇場のイスの下にある黒くて丸い金属製のものです。(なんだろう)

↑関係ないね。

以前から注目のメキシコの指揮者、エンリケ・バティスが初来日、ってことで、かなり早くから

チケットをとり、でかけてまいりました。

まず演奏が始まる前にロビーでちょっとした演奏がありました。ドヴォルザークの弦楽四重奏曲

「アメリカ」の第1楽章。そんなによくは知らない曲なのでぼーっときいてしまいました。響きが

かなりデッドな感じの場所だったのは気になった。

最初の曲はドヴォルザークの「謝肉祭」。はたしてどんなヒトが出てくるか?と期待していたと

ころにエンリケ・バティス氏が登場。

「こわい!」

思っていたよりはるかにガタイがよく、また、出てきてもニコリともしない。客席をやや上向き

加減に見ながらうなずくさまは、

「ようこそいらっしゃいました。」

という表情ではなく

「かかってこれるやつはいつでも来い!!」

という感じに見えました。うぅ〜...。

謝肉祭の出だし、ハデなので期待していたのですが思ったよりはるかにあっさりした出だし。

とんかつ食いにいったらいきなりお刺身が出てきたような感じでした。しかし最後はきっちり

バティス節全開のあおりまくる音楽でした。

バティスのCDをこれまで聴いてきて、どういう指揮をするヒトなんだろう?と思っていたので

す。バティスの指揮は、これまでちょっと見たことのない指揮で、たとえば斉藤メソッドみたいな

ものとははるかに遠くかけはなれていて、はたしてあの指揮でわかるのだろうか?と思いましたが

どうなんでしょう。オケの人たちはちらちらと見てはいたようですが。

しかし、頻繁にアクセントやらヴィブラートを要求し続けるあの指揮のスタイルは、確かにああ

いう音楽を生み出すようになるんだろうな、という点はナットクのいくものでした。

2曲目はチャイコフスキーのバイオリン協奏曲。ソリストについてはあまりわからないので書け

ませんが、わりと全体にはオーソドックスな解釈だったと思います。意外なほどオーケストラを美

しく鳴らして、伴奏に徹していましたが、オケだけの部分になると俄然音楽がバティスのものにな

るのが面白かった。

3曲目はドヴォルザークの新世界より。これに一番期待して行きました。これは期待通りバティ

ス節全開のエキサイティングな演奏でした。第1楽章から速めのテンポでとばしていきましたが、

ところどころテンポを微妙にゆらしたりしていました。これはCDでもやっていたかしらん?

第2楽章も速いテンポであっさり。冒頭のコラールからしてもうヘンなフレーズ感でアヤシイ。

(楽譜いじってあったかな?ひょっとして。)じっくり歌う演奏は他の指揮者に任せるとして。

第3楽章がもうものすごい。とんでもないテンポでとばしまくり、バティス節全開。オーケスト

ラもコワれそうになりながらついていっていました。そのままのテンションで第4楽章へ。金管の

強奏もなかなかがんばっていたし、弦楽器もキツいアクセントをがんばってつけながらバティスの

音楽についていこうとしていました。

アンコールはスラヴ舞曲第8番。曲名を言おうとして、忘れちゃった。というジェスチャーのま

ま曲に入る。これも速いテンポでノリノリの演奏でした。金管はすでにへばっていたのかな?あま

り聞こえてきませんでしたが...。

あまりききなれない名前のオーケストラでしたが、全体的にはなかなかがんばっていたと思いま

す。ちょっとバティスにはお上品過ぎるかな?って気もしたけど。あと欲をいうとティンパニはも

っと鳴ってよかったんじゃないかと。いままで聴いたバティスの演奏と比べてあまりに寡黙なティ

ンパニだったような気がします。

終演後はドキドキしながらも楽屋口でサインなどいただいてしまいました。レア盤を持ってサイ

ンしてもらってるファンがいてうらやましかったっす。

バティス氏は受付のブースに座っておだやかにサインをしていましたが、

「今までこんなにサインしたことないよ。」といっていました。

楽屋口であったオジサン(ネットはしてないって言ってた。)はここではとても書けないような

過激な発言をバンバンしていましたが、革のコート(?)を着て楽屋口に現れたバティスを見て、

「マフィアのドンみたいだ」と言ったのは、全く同感。

 

伊福部昭米寿記念演奏会 2002/5/19紀尾井ホール

1階のかなり前のほうで聴きました。ちょっとヘンなホールというか。

居心地はすごくいいんですけど。イスとか。

たいへん面白い演奏会だったと思います。

演奏面も含めて面白かったのは、まず、

『伊福部先生の米寿を祝う「四つの舞」。』

石井真木、真鍋理一郎、三木稔、今井重幸の各氏による連作。このあ

たりの作品をいきなり聴いていろいろ言うには勉強不足ですが、それ

ぞれ特徴のある力作だったと思います。三木氏以外は自作自演だった

のですが指揮ぶりもそれぞれ面白い。今井氏が一番舞っていた気が(^.^)

それから休憩後の「シンフォニア・タプカーラ」。

石井真木氏の指揮で速いテンポでパワフルにひきまくった感じ。やっぱ

スゲエ曲ですね。そんなに数聴いてないんですが、このオケってこうい

う曲をやるとすごく合う気がします。アマチュアであるがゆえに同じ曲

を長い間練習することによって共感が強くなるとか、あるのでしょうか

ねぇ。技術的な面はともかく、プロのオケとはまた違ったなにかがある

気がします。

ところで「ギリヤーク族の古き吟誦歌」ではすこしねむくなってしまっ

た。けれどイビキをかいていたのはワタシの後ろのおっさんだったんだ

ってば!

最後は伊福部氏がステージに上がって暖かい拍手を受けていました。

ワタシもそんなに熱心な聴き手ではありませんが、もっとたくさん演奏

の機会が欲しい作曲家だな。っと改めて思いました。

 

スクロヴァチェフスキ指揮NHK交響楽団定期(2002/4/20 NHKホール)

4月20日の午後の演奏会に行ってきました。3階Rブロック。

最初のブルックナーはまあ、面白いものでしたが、いかんせん音響の悪さ

が...

シマノフスキからは金管楽器(Trp.Trb.Tuba)の配置のせいだ

と思われますが、バランス的にそれらの楽器の音が抜けてしまい、Hrnも?

って感じだっただけに、ちょっと寂しい演奏になってしまいました。

シマノフスキは初めてで、初演を聞くような気分に途中なりながら聴いたの

ですが、面白い曲でした。(どちらかというとデュトワで聴きたいような曲

ですね)が、やはり金管群がきこえてくればこの曲のもう少しグロい部分も

きこえてきたのかな。と。

「悲愴」も、最初のファゴットからしてちょっと違う演奏だったとは思うし、

よくまとまっていたと思うのですが、「わりとよくあるタイプの悲愴」って

いうか、「面白い」演奏につながらなかった感がちょっとあります。おひるね

タイムと重なったせいか、あの「行進曲」の間ですら周辺のウトウト率が高か

ったような気もするし。

ただこれも金管楽器の「朝顔」が向いていた方の人たちはどうだったのでしょ

うねぇ。そっちではけっこう名演だったりして?

 

日フィル名曲・帰国演奏会(2002/3/31サントリーホール)

指揮は小林研一郎。

この日のいちばんは芥川氏の弦楽のための三楽章だったと思います。

特に第2楽章の美しさが印象に残りました。

チャイコフスキーは確かに第1楽章など特に安全運転の感がありましたね。

(それで時々信号無視したりするあたりが...)

第4楽章はさすがの盛りあがり。ただのバカサワギではなく、ラストに向

かって良く計算されていたと思いました。

曲の間にごあいさつが入ったりしてちょっとヒサビサに日フィルを聴いた

者としては盛りあがっていいんだか引いちゃっていいんだかって感じでし

たが、こういうコンサートには珍しい楽しい雰囲気に満ちた面白いコンサ

ートだったと思います。

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