京都に行ってきたこと(第3回)。

 2日目。ホテルの部屋は8階。窓の下はお寺で、お墓がずらっと並んでいる。京都だとなんだか当たり前の風景で、かえって落ち着く気がします。昨日からの続きでやっぱり微妙に風邪っぽい気がするんだけど、この時期の花粉症かも…?さっぱりしない。ホテルは朝食付きで、表通りを眺めながら朝食が食べられる。ヨーグルトをもしょもしょ食べながら、京都3回目で、今回もやめると、毎回予定していて行かなかった二条城に拒絶されている気がして、やな気分なので、無理しない程度で出かけましょう、と、行動開始。結局この日もけっこう歩いてしまうんだけども。

 ホテルから二条城はバスでわりとすぐ。二条城には9時半ごろ到着。すでに修学旅行生がたくさん。でもここは中が広いので、二の丸御殿の前あたり以外はそんなに混み合っている感じは、しなかった。

  この奥のほうは修学旅行生でけっこうすごいことになってたですよ。二の丸御殿の中も見てまわった。むだに広い。ふすまや欄間の彫り物など、装飾も立派で、お上のご威光をこういうところであらわしていたのでござろうの。と思った。鴬張りの廊下はひっそり歩けばなんとかなりそうな感じ。そんで、将軍の寝間あたりは畳の廊下になってて、それじゃあ鴬張りの意味ないんじゃね?とか思ったけど実際どうなんだろう。

 

庭園もみごとなもの。座ってじっくり見たいです。座る場所はありませんけど。

 

 良い天気だけどちょっとだけ陽射しが暑い。このあたりを歩いていた時に近くにいた修学旅行生は話題の内容から私の地元の学校じゃないかなと思いました。げんきに通り過ぎていきました。外国人の観光客がたくさん。すぐ前を歩いてた外人さんはしきりにカメラのシャッターを押しまくっていました。

 二条城を出ると門のところで年配のおじさんが顔をひどくすりむいて血を拭いていたのでおどろいた。まもなく救急車がやってきました。どうしたんだろう…。こけたって感じじゃなかったけど。

 そろそろ昼食です。とりあえず次の目的地は千本釈迦堂ってところ。バスに乗って(この日も一日乗車券買った。すんごい使いましたよ)、上七軒ってところで降りて、バス停に案内が書いてあった「湯だくさん茶くれん寺」 ってナニ?とのぞきに行き(ふつうの小さなお寺さんでした)、食べ物屋さんをさがしたけどみつからない。なんだか濃いものが食べたい。カレーとか。店を探して、ふらふら歩いているうちに北野天満宮の前まで来てしまった。見ると北野天満宮の向かいに「粟餅」 を商っている澤屋さんってお店が。遊雀さんファンなら立ち寄らねばなあ、と、昼食そっちのけで入ってみる。あんこのお餅がみっつと、黄な粉のお餅がふたつ菓子皿に出てきて、お茶をだしてくれました。あんこは漉し餡。あべかわもちみたいなすこし柔らかめの粘りのある餅でした。落ち着いた感じの店の中に、修学旅行生が4人ほどいて、わあわあ言いつつ食べて、あっという間に出て行きました。昼食はたまたますぐそばにあった「とようけ茶屋」ってところで豆腐料理。カレーの目標はっ?混み合っているのにひとりで座席を占領してしまって大変申し訳ないキブン。

 で、せっかく来たのですから北野天満宮にも寄ってみよう、と、鳥居をくぐりました。けっこう広いっす。立派な門があってうれしい。門好き。

 

 ぞう?

 

 北野天満宮といえば牛ですが、こわかったので牛の写真はないです。赤い目をしてよこたわっていた。少しは撫でて来ればよかったかも。

 厄除けのご利益もあるとのことだったのでお参りしてきました。

 

 

 絵馬がたくさんあってまた見てしまった。何かわけのある絵なんだろう。舟を呼んでいるのか追っ払っているのかよくわからない。左側の延享って時に奉納されたんだろうか?とすると250年くらい前のものらしいんだけど…。こんなに残っているものだろうか。そういえば、安井金比羅宮の人が、朱と黒は割と残るみたいなことをおっしゃってらした。ここも場所柄修学旅行生がいましたが、集団で来ているというより、自由行動で来てる生徒が多いようで、さほどうるさい感じではなかったです。バス運転手さんなんかが絵馬堂の下でおおぜい休んでいた。

 上七軒へ戻って、予定だった千本釈迦堂へ。

 

 ここはほんとにひっそりしていました。このあたりには私しかいなくて、ほんとに拝観できるのかと思った。この門をくぐると本堂なのです。この本堂が、かっこいい。たたずまいの美しさがなんともいえませんでした。

 

 拝観受付をして、とりあえずお堂のなかへ。私しかいませんです。堂内の柱には応仁の乱の時の刀傷やら槍傷が残っているとのこと。往時をしのんで槍傷に指突っ込んでみたりしたけどそういうことはしてはいけなかったと今反省しています。しかし内陣前の柱にばっかり傷がついているの。何かここで物語があったのかと感慨深い。あとから来た女性は観光客らしいんだけどながいこと何か熱心にお祈りしていました。

 お堂の左奥のところでおかめの置物をたくさん展示していました。かわいらしいのも多いけどブキミなのも多い。お堂を出て、霊宝館、っていう収蔵堂みたいところへ移動。かびくさい?入り口の戸が重くって、最後のところを力を入れないと閉まらない。で、力を入れると、バン!って大きな音がしてめちゃめちゃ気がひけます!
 先ほど本堂でお祈りしてた人とふたりしか拝観客がいない。こういう静かなところは今回初めてだの。ここには六観音の像があるのですけど、ものすごくきれいなほとけさま。仏像好きの間では有名らしいですが、私もながいこと近くで見たり、はなれて見たりしました。とりわけ手の表情にひかれるものを感じました。おやっさんの三人連れみたいなのがやかましゅう入ってきまして、入れ違いに外に出ました。また扉がバン!ってなった。あと、足利尊氏の乗った牛車だかの車輪ってのもあった。すんごく大きい。

 このあと、門を出て千本えんま堂ってところにも行ったのですけど、表にこわそうなおじさんがいたりして入りにくくて断念。バスで千本通をくだり、昼間通りがかった時に見たミックスジュースのある喫茶店へ。あとで見たら京都地図本にも載ってました。「静香」ってお店。レトロなふんいきでシブイ。椅子がビロード張りで昔の電車みたようでした。ここでやっと当日のホテルを予約。そのままそろそろホテルに移動かなと思ったのですけど、まだ早いので、修学旅行でも行ってなくて、これからも行くことはないんじゃないかと思っていた金閣寺に思い立って行ってみる事にしました。バスで近そうだし、ちょうどバスも来るところだった。

 

 たしかに、写真で見るよりずっと立派。観光客いっぱいです。カップルのひとに写真を頼まれたのでお返しに私も撮ってもらいました。初めてかもそういうの。

 順路どおりにぐるっと回る感じであまりみどころは多くない気が。茶室にあったへっつい?はかわいらしかったです。

 

 すぐに金閣寺を出てしまって、バス停ですこし待ち。こんなに待つならもうちょっとゆっくりしてればよかったなんて思って、来たバスにのりました。ホテルまではそこそこの距離。ホテルにチェックインして荷物を置いて、ちょっとだらーっとして、飲みに。バスに乗って、昨年も行った焼き鳥と串もののお店へ。今年は二晩とも串ものの店でした。この晩の店、昨年は煙がもうもうしていてすさまじかったけど今年はそうでもなかった。丁度生ビールがサービス期間で安くなっていて、ありがたくいただきました。私が入ってきた時から、だいぶいいアンバイになっていて、ちょっとたつとカウンターで寝てしまったおっさんがいた。大丈夫かいな…。かなり時間が経ってからぼんやりと出て行きました。時期的なものか、飲み屋さんは去年に比べて格段にすいていたようでした。一人旅の人は私だけだったかも。ソコソコ飲んで、ちょぴっとハシゴして帰って寝ました。ハシゴって。飲みすぎた。

 いつもの写真も。毎回橋の上から写真をとっています。今年はちょっといつもと違う撮り方してみた。

 

  翌日は朝起きると雨。旅行の朝はいつもぐずぐずしてしまいます。なぜかこの日は良く眠れなくて朝早く起きたのにぐずぐず。8時32分の新幹線に乗って一路東京へ。のぞみは速いなあ。雨が窓ガラスをびちゃあーっと、流れていきました。東京も雨で寒いのか蒸すのかよくわからない陽気だった。

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