はみパロ3『兵吾くんはダメ夫?!』

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前2作とはぜんぜん関係ないお話です。

 

とあるマンション。引っ越し作業が行われている。
引っ越し業者に混じって、夫婦らしき男女が荷物を運びこんでいる。
隣室の主婦ヒロコが顔を出すと、その男の方と目があった。
前髪をおろし、メガネをかけ、Tシャツの上にチェックのシャツを着た40ぐらいの男。
その男はにっこりと笑い、ヒロコに挨拶をした。

兵吾 「あ、お隣りの方ですよね。どうもはじめまして。今日引っ越してきた高見といいます。」
ヒロコ「ヤマダです。こちらこそはじめまして(^^)。何かお手伝いすることあります?」
兵吾 「ありがとうございます。あらかた業者の人がやってくれるんで大丈夫です。
    あ、すみません。朝からうるさかったですよね(^_^;)」
ヒロコ「いえいえ、お気になさらずに。本当に遠慮なさらずに何かあれば言って下さいね。
    どうせうちの亭主なんか土曜日で家でゴロゴロしてるだけですから、手伝わせますよ(^^)」
兵吾 「ははは(笑)。あ、おい、さくら!」

荷物を持って上がってきたさくらは兵吾に呼ばれて早足で近づいてきた。

兵吾 「あ、女房のさくらです。さくら、こちらお隣のヤマダさん。」
さくら 「どうもはじめまして。どうぞよろしくお願いします(^-^)」
ヒロコ「あら、若い奥さんね。あ、いえ、失礼(^_^;)。」
兵吾 「いえ…(^_^;)」
さくら 「それじゃあ、後ほどご挨拶に伺いますので…」

 

兵吾とさくらは夫婦を装ってこのマンションに引っ越してきた。
もちろん、ある事件関係者を張り込むという、仕事の為にである。

兵吾とさくら、引っ越してきた部屋の中。

さくら 「うわぁ〜、なんか緊張しますねぇ(^_^;)」
兵吾 「俺だってドキドキだよ!」
さくら 「何言ってるんですか!元はといえば高見さんが言い出したことなんですよ(ーー;)!」

(回想:広域の部屋)
兵吾 「…運よく隣が空いてるってのがラッキーなんだからさ、隣の部屋で張り込むしかないって!」
玲子 「仕方ないわね。…それで行きましょうか。」
工藤 「じゃあ、誰が行くんです?俺と西崎さんは相手に面がわれてますよ」
兵吾 「俺が行くよ。俺が言い出しっぺなんだしな。」
杉さん「…高見ひとりじゃ、ちょっと怪しまれませんか?この時期に男一人の引越しっていうのも…」
玲子 「そうねぇ・・・」
秋本 「じゃあ俺が一緒に。」
工藤 「高見さんと秋本さんの2人で行ったら、ものすっごーく怪しいですよ(^_^;)」
秋本 「何だとぉー。どういう意味だよ、それ?ん?( ̄〇 ̄;)
    仕事部屋としてあそこを借りるってことにすりゃあ、別におかしくないだろっ!!」
杉さん「まあまあ。…それもいいかもしれないが、そういうのはあのマンションでは目立ちそうだな・・・」
西崎 「…一番目立たないのは、カップル、ですよね。
    夫婦とかの振りして引っ越すのが一番いいと僕は思いますけど。」
杉さん「そうだな、それが一番自然だろう。」
と言うと、なんとなくみんなの視線が玲子に集まった。
玲子 「な、なによ(・・;)。あた、あたしは、ダメよぉ。
    ほら、ここで捜査の指揮しなくちゃいけないし(^_^;)」
工藤 「そう、ですよねぇ…。じゃあ、もう、さくらに決まりだな!(^^)」
さくら 「え゛ーっ!!(ーー;)」
兵吾 「何だよ、さくら!そのリアクションはっ!!(~o~;)
    そんなに俺と組むのがイヤなわけぇ?!」
さくら「いえ、別にそういう訳じゃぁ…(^_^;)」

 

部屋には、なんとか”生活している”様に見せる為の最低限の荷物を運び込んでいた。
本部との連絡用のパソコンやFAXも設置し、その他の片づけを始めた。

さくら 「…それにしても、そういう格好も似合いますね、高見さん(笑)」
兵吾 「家の中で仕事してるような奴に見えるか?」

兵吾はフリーの雑誌記者ということにしてある。

さくら 「ええ、見えますよ。なんか前髪おろすと若いですよね(^^)」
兵吾 「はいはい、どうせ俺はおじさんですよ…(-_-)」
さくら 「また、そうイジケないで下さいよ(^_^;)」
兵吾 「そういや、さくらは、おやじさん達には何て言ってきたんだ?」
さくら 「え?仕事でしばらく張り込みするから帰れないって、それだけですよ。」
兵吾 「そっか。俺と一緒だって言えば、おやじさんも安心したのに…。」
さくら 「…余計心配するでしょ(-_-;)」

 

張り込み始めて数日が経過。
さくらは昼間、対象の人物(女性)が働いているスーパーに同じ様にパートとして働きながら監視をしている。
兵吾はその間、その女性の部屋の方を監視。
もちろん西崎たちも交代でそれらをサポートしている。

ある日。隣室のヒロコ宅の夕食に強引に招かれる。ヒロコの夫のカズオも一緒である。

ヒロコ 「えー、ご主人、45なんですかぁ?!!全然そんなに見えな〜いっ!
     もっと若いのかと・・・あ、ごめんなさい(^_^;)」
兵吾  「いえ、いいんですよ…(^_^;)」
カズオ 「それじゃあ、だいぶ歳が離れてるんですね。」
さくら  「ええ、19違うんです。」
ヒロコ 「あら、そんなに?」
カズオ 「新婚で、なおかつ若い奥さんかぁ。うらやましいなぁ(^^)」
兵吾  「(コソっと)…でも気が強いんですよ。いつもやられっぱなしで…(^^ゞ」
さくら、ムッとして、兵吾の腕を叩く。

ヒロコ 「あははは(笑)(さくらに向かって)でもご主人やさしいでしょ?
      なんか奥さんにメチャクチャ甘そうな感じがするわ(^^)」
さくら  「(まだ兵吾の一言にムッとしている感じで)ええ。なぁ〜んでも言うこと聞いてくれるんです!
      ねえ、あなた?(ーoー;)」
兵吾  「え?(ーー;)いや、その、まぁ…」
ヒロコ 「いいなぁ〜、できたダンナさんで(^^)。
     (兵吾に向かって)もてそうなのに、なんで今まで結婚しなかったんですか?」
さくら  「この人、再婚なんですっ!(まだ怒った感じ)」
ヒロコ 「あ、…(^_^;)」
兵吾  「はははは…(^_^;)」
カズオ 「ははははは…(^_^;)」
兵吾  「そ、それじゃあ、そろそろ失礼します(^_^;)」

兵吾とさくらを見送ったヒロコ夫婦。
ヒロコ 「なんかカッコイイ旦那さんだったわよね。やさしそうだし、体も締まってるし(*^^*)」
カズオ 「…お前、何見てんだよ…(^_^;)」

兵吾とさくら、部屋に戻る。
兵吾  「お前、何言い出すんだよぉ!(~_~;)」
さくら  「そっちこそ、余計なこと言わないでくださいよっ!!(~o~)」

 

広域本部。
玲子が残業している所へ菊枝がやってくる。

菊枝 「あれ〜、課長さん、まだ残業なの?たまには早く家に帰りなさいよね。みゆきちゃん、待ってるんでしょ?」
玲子 「ええ…」
菊枝 「は、はあ〜ん。さては、兵吾ちゃんとさくらのことが気になってるんでしょ?(笑)」
玲子 「べ、別にぃ(ーー;)」
菊枝 「…仕事とはいえ、男と女がひとつ屋根の下。何があるかわからないもんねぇ〜♪(^ー^)」
玲子 「何もあるわけないでしょっ!(ーー;)」
菊枝 「わっからないわよ〜〜ん♪」

菊枝は玲子をさんざんからかって帰っていく。
玲子 「まったく、なんなのよっぉ…(ーー;)」

 

ある昼間。
さくらと事件関係者がスーパー内で働いている。
店の外から西崎たちが見張っている。無線で会話する西崎たち。

工藤 「そっれにしても、さくらもああいう格好すると刑事には見えないっすよねぇ〜。」
秋本 「ああ、驚きだな(笑)」
西崎 「違和感はないですよね。」
杉さん「…おっ!亭主がやってきたぞ(笑)」

当初の打ち合わせ通り、兵吾が夕方になってそのスーパーに買い物に来たのだ。

工藤 「しっかし、高見さんも化けましたよねぇ…」
秋本 「あれじゃあ、どう見たって若い奥さんにデレデレの亭主だよな(笑)」
兵吾 「誰がデレデレだってっぇ!?」
兵吾も今は無線をつけていた。
秋本 「いや、高見さん…(^_^;)これは、そのぉ…」
西崎 「あなたのが変装が抜群に上手いってみんな褒めてるんですよ(^^)」
兵吾 「西崎ぃ。ほんとお前は口が上手いよなぁ…(-_-)」
杉さん「ほらほら早く行けよ、高見。奥さんが待ってるぞ(笑)」
兵吾 「杉さんまで…(-_-;)」

さくらのパートが終わる時間を見計らって、兵吾がスーパーに買い物に行き、一緒に帰るようにしていた。
事件関係者も同じ時間に仕事が終わるので、場合によっては兵吾がカバーできるようにする為だ。

スーパーの帰り。
前方に、事件関係者が歩いている。その後ろを兵吾とさくらが歩いている。

さくらはだんだんと状況を楽しめるようになり、”若い妻と年上の夫”という設定を楽しんでいる。
今も買い物袋を持った兵吾と腕を組んで歩いている。
そうした姿を何度か隣室のヒロコに見られており、「仲がいいわねぇ〜」と冷やかされている。
どう見ても、パートの終了時刻を見計らって妻を迎えにいく夫という状態になっているからだ。

さくら 「(小声で)高見さん、私、なんだかノッてきましたよっ(^^)」
兵吾 「まったく、お前はしっかりした奥さんになると思うよ(苦笑)。
     ゴミだしとけとか細かいことにうるさいしな…(-_-;)」
さくら 「なんか高見さんにあれやこれや言うのが楽しくなってきちゃった(笑)
     だって高見さん、本当に”ダメ夫”っていう感じなんだもの。世話焼きたくなっちゃうんですよぉ。」
兵吾 「あのなぁ…(^_^;)」
さくら 「課長ともこんな感じだったんですか?」
兵吾 「どうだったかな。でも、お前みたいにうるさかったかも…」
さくら 「あ、課長に言いつけちゃおぅ〜っと(^^)」
兵吾 「だ、ダメだよぉっ!(汗)」

 

腕を組んで帰る兵吾とさくらの後を、工藤と秋本が車で尾けている。

秋本 「高見さんとさくら、ありゃあ〜、どう見てもじゃれあってるカップルにしか見えないよなぁ?」
工藤 「ホントに。なんか俺ら、バカらしくありません?」
秋本 「そうだな。…バカ、違うだろ!俺たちは高見さんたちを見張ってる訳じゃないんだから(^_^;)」
工藤 「あ、そうか、そうですよね。なんか動きがないから忘れてた…(^^ゞ」
秋本 「それにしても、あんな姿、課長には見せられないよな…」
工藤 「ええ。みゆきちゃんにも。…って、秋本さん!あれ!あれ、みゆきちゃんじゃないですか?!」

見ると、みゆきが兵吾たちが歩いている道の横の方から歩いてくる。

秋本 「おい!みゆきちゃんは今回のこと知ってるんだよな?!(^_^;;;;」
工藤 「わかりませんよっ!!どうしましょう?!秋本さん!!!」

兵吾とさくらも、みゆきも、まだお互いに気付いていない。
車の中で工藤と秋本がやきもきしていると、
みゆきが途中の店に立ち寄ったので、バッタリと出会うことは避けられた。

工藤・秋本「あ〜、よかった…(^_^;)」

兵吾とさくらは、みゆきが歩いてくる横道を通り過ぎて歩いていく。
その後にみゆきがその通りまでやってきて、ふと、兵吾たちに気付く。
2人の様子がいつもと違うことから、その後ろ姿をじーっと見つめている。

秋本が目立たぬようにみゆきの側に寄ってくる。
秋本 「(小声で)みゆきちゃん。」
みゆき「あれ、秋本さん。」
秋本 「みゆきちゃん、あれはね、今、高見さんとさくらはある人物の後をつけててね…」
みゆき「わかってるよ、秋本さん。お仕事中なんでしょ。」
秋本 「みゆきちゃん…」
みゆき「秋本さんもお仕事がんばってね。」
そう言ってみゆきはその場を去っていく。

 

翌日、昼間。
兵吾が一人で部屋にいる所に玲子がやってくる。ドアを開けて驚く兵吾。

兵吾 「あれ!?玲子…」
玲子 「差し入れ持ってきたの。」
兵吾 「ま、まあ、入れよ。」

玲子が部屋の中に入る。と、その様子を隣室のヒロコが見ていた。

兵吾 「どうしたんだ、急に。」
玲子 「陣中見舞いよ。(真面目に)どう様子は?」
兵吾 「今の所、たいした動きはないな。報告した通り、郵便物を気にしてるぐらいだ」
玲子 「そう…」

玲子は部屋の中を見回すとからかうように言った。
玲子 「ところでどう?新婚生活は(笑)」
兵吾 「え!何言い出すんだよっ(^_^;)」
玲子 「いやー、楽しくやってるかなぁと思ってね(^^)」
兵吾 「楽しくなんかないよ!(^_^;)…さくらは面白がって、俺のことああだこうだと注意するし、
     隣の奥さんにはからかわれるし…たく、こんなんなら、杉さんにでも代わってもらえばよかったよ(>_<)」
玲子 「何言い出すの!(~_~;)自分で立候補したんでしょっ!(苦笑)
     …そうそう。みゆきがね、あなたとさくらのこと見かけたって。」
兵吾 「え、どこで?気付かなかったなぁ…」
玲子 「ん、後ろ姿を見かけたらしいのよ。仕事中だってわかったから声かけなかったらしいんだけど、
     …あの子、怒ってたわよ(笑)」
兵吾 「な、なんでぇ?」
玲子 「さくらと腕組んで、鼻の下のばして、デレデレして歩いてたって…(笑)」
兵吾 「デレデレなんてしてないよぉっ!」
玲子 「はいはい…(^_^;)ちゃんと説明しといたわよ。
     ん?でもそんなにムキになる所みると、怪しいなぁ。本当にデレデレしてたんじゃないの?(~_~;)」
兵吾 「してないってっ!!」
玲子 「ほんと?なら、いいけど(笑)。じゃあね、私、帰るわ。あと、よろしくね。」

玲子が外に出ると、ヒロコと目があった。

兵吾 「あ、こんにちわ(汗)。(ヒロコに誤魔化すように)…じゃ、原稿の方は後で編集部にFAXしときますんで。」
玲子 「え、ええ(^_^;)。それじゃあ、よろしくお願いします。」

玲子はヒロコに軽く頭を下げて帰っていく。
兵吾も挨拶をするとそそくさと部屋に入ってしまった。

ヒロコ 「・・・な〜んか、怪しいなぁ…」

その日の夕方。
いつもの通り、兵吾がさくらを迎えに行くと、さくらはヒロコと話していた。
ヒロコは兵吾の顔を見ると気まずそうにささっとその場を去ってしまった。

兵吾 「ん?何だ、どうかしたのか?」
さくら 「ヒロコさんが忠告に来てくれたんですよ(笑)・・・昼間、課長が来たでしょう?」
兵吾 「どうして、それを?」
さくら 「『ご主人を訪ねてきた女の人がいて、仕事関係を装ってたけど、なんか怪しいの。
     ”玲子”とか言ってたし、気をつけたほうがいいわよ』って(笑)」
兵吾 「うわっ!俺、彼女に見張られてたのかぁ?!(苦笑)」
さくら 「だから言っておきましたよ(^_^;)。その人は雑誌の編集の人なんだけど、
     彼の別れた奥さんなんですって(笑)」
兵吾 「そうかぁ…(^_^;;;;」
さくら 「んもぉー、気をつけてくださいね。まったく…」

 

その後、犯人から内縁の妻である事件関係者の所に連絡があり、トントンと一挙に事件は解決した。

 

引っ越し業者が兵吾とさくらの住んでいた部屋から荷物を運び出している。

ヒロコ 「あら?!引っ越しするんですか?」
さくら 「ええ。急なんですけど、主人が長野の方で仕事をすることになりまして…」
ヒロコ 「そうなの…残念だわ、せっかく仲良くなれたのに。」
兵吾 「短い間でしたが、ありがとうございました。」
ヒロコ 「いえ(^^)。それじゃあ、お元気でね。
     (さくらに向かって小声で)早く赤ちゃんができるといいわね。」
さくら 「あはははは…(苦笑)」
兵吾 「…(苦笑)」

 

後日談。
さくらは非番の日で、実家の煎餅やの店先を掃除している。
そこへ偶然にもヒロコが通りかかった。

ヒロコ 「さくらさんじゃない!」
さくら 「あ、ヒロコさん!こんにちわ(^^)」
ヒロコ 「どうしたの、こんな所で?」
さくら 「あ、ここ実家なんです(^^)」
ヒロコ 「あら、そうなの!ビックリしたわぁ…」

と、そこへまたしても偶然に兵吾がやってくる。書類をさくらに渡しにやってきたのだ。

兵吾 「さくら、これ…(と、ヒロコの姿を見つけ、慌てる)」
さくら 「(すんごぉく小声で)アチャ…」
ヒロコ 「あら!ご主人もお久しぶりですね。ん、なんか感じが変わりましたね…」

兵吾は当然いつもの前髪を上げている”兵吾スタイル”である。

兵吾 「いや、ははは…」
ヒロコ 「あ、わかった!さくらさん、ケンカして実家に戻って来ちゃったんでしょ!」
さくら 「はぁ…(^_^;)」
ヒロコ 「(兵吾に向かって)ダメじゃないの!(~_~;)可愛い奥さんとケンカしちゃ!」
兵吾 「いや、…はい(^_^;)」
ヒロコ 「(腕時計を見て)もう少しお話していたいけど、約束があってね。
      残念だけど、私、もう行くわ。」

兵吾とさくらが何も言う隙を与えずに、ヒロコは手を振って歩き出してしまった。
2人は苦笑しつつ彼女を見送っていた。
ヒロコはしばらく歩いて振り返り、大きな声で2人に言った。

ヒロコ 「腕組んであんなに仲良くしてたじゃない。夫婦ゲンカなんて犬もくわないって言うし、
      早く仲直りしなさいねぇ〜!」

ヒロコはまた大きく手を振ると、今度はずんずん歩いて行ってしまった。
後に残された兵吾とさくらは、ただボーゼンとその姿を見送った。
すると、突然、2人の背後から、さくらの父・幸造の声がした。

幸造 「おい!!夫婦ゲンカってのは何だ?!腕組んだってのはどういうことだっ?!!」
さくら 「お、お父さんっ!」
兵吾 「お、お帰りなさい…(^_^;)」
幸造 「えっ!どういうことなのか、説明しろっ!」
兵吾 「いや、お父さん、話せば、長いことながら…(^_^;)」
幸造 「高見さん、あんた、ウチの娘に何かしたのかっ!?(~_~;)」
幸造は兵吾に詰め寄る。
さくら 「お父さんっっ!!(>_<)」

(おわり)

 

今回は、こういう状況があったら、というお話です。
「さくらの尻にひかれる兵吾」という姿は本編でも見られますが、それをもう少し遊んでみました(^^)。
夫婦を装って潜入捜査をする。そうした場合にあり得そうなシーンをつなぎ合わせてみました。
なので、事件そのものはそっちのけです(笑)。

みゆき・玲子が目撃する、ヤキモチを焼く→兵吾がオロオロする というのは定番ですが(笑)、
今回は更にさくらの父・幸造に誤解される というのを付け加えてみました(^^ゞ

”さくら・兵吾”の夫婦というのは、本編パート4第19話「初恋の人は殺人犯!?哀しきOL連続殺人」の中で、
さくらの初恋の人である医師:関川が、幸造の病室に駆けつけたさくらと兵吾を見て、
兵吾のことを「さくらちゃんのご主人?」と誤解する 、というシーンを見て思いつきました。
「ああ、そういうのも面白そう…」と(笑)。(こんなこと考えるのは私だけかな…ははは(^_^;;;;

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