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2008. 2.22.Up Dated.
フロンティア不動産投資法人について

 2月18日にフロンティア不動産投資法人のスポンサーの変更が発表されました。
オリジネーターであった、日本たばこ産業が資産運用会社のフロンティア・リート・マネジメントの全株式を三井不動産に譲渡する事でスポンサーの変更を行います。
これに伴い、資産運用会社の名称も三井不動産フロンティア・リート・マネジメントに変更されますが、フロンティア不動産投資法人の名称には変更がないようです。
この件については、プレス発表の翌日に開催された第7期決算説明会でも説明がありましたが、質問も少なく資産運用会社はやや拍子抜けだったのではないかと思います。
質問が少なかったのは、発表から時間がなく、証券アナリストの方たちも充分に消化出来ていなかった為だと思われますが、最後に、資産運用会社から資産運用体制の変更時期についての説明がありました。
資産運用会社で現在業務に従事している日本たばこ産業からの出向者は、第8期決算(平成20年6月)終了までは残る事で、第8期決算は従来の体制で行うようです。
その後は、日本たばこ産業からの出向者全員が引き揚げ、三井不動産からの出向者に変更されるようです。 又、日本たばこ産業が保有している投資口(8,200口)は、平成22年3月13日、又は、現在計画中の旧上田工場の再開発建物竣工日の何れか早い日までの期間は保有するとのことですので、今回のスポンサーの交代によって、日本たばこ産業が保有している投資口が直ちに市場に放出される訳ではありません。
次に、本件のスポンサー交代について注目すべき点は、フロンティア不動産投資法人の特徴と性格の変質です。
従来は超保守的な運用を特徴とし、外部成長も穏やかでしかもオリジネーターの再開発物件のみを取得していましたが、スポンサーの交代によって、これらの特徴は変わると考えられます。
従って、端的に言うと、投資家はフロンティア不動産投資法人に対する見方を、一旦白紙にして、再度見直すと言う作業が必要となります。
見直す点や、今後のチェックポイントについては、何れこのサイトの「個別銘柄コメント」に掲載しますので、こちらを参考として下さい。
なお、私の見解の一部を申し上げると、今回のスポンサー交代は良い事ばかりではないというのが私の見方ですので、株価に釣られずに冷静に見ることをお勧め致します。
 
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