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2009. 6. 5.Up Dated.
ジョイント・リート投資法人について

 5月29日にジョイント・リート投資法人のスポンサー企業である潟Wョイント・コーポレーションが会社更生法の申請を行いました。
この件についてマスコミから問い合わせがありましたが、既にREITのスポンサー企業の破綻が続いていた事もあり、以前に比べると関心度も低く、影響について特に心配している様子はありませんでした。
ジョイント・コーポレーションの経営状態については、ジョイント・リート投資法人の資産運用会社であるジョイント・キャピタル・パートナーズへ、既に2007年後半から問い合わせが多くなっていて、証券アナリストからスポンサー企業の状態ばかり聞かれるとこぼしていました。
こう考えると、噂が流れてから2年近くジョイント・コーポレーションが保ちましたから、見方によっては頑張ったとも言えます。
その為もあってか、スポンサー企業の破綻が報じられても、ジョイント・リート投資法人の投資口価格は大きく下がらず、今日現在でも15万円台を維持しています。

ジョイント・コーポレーションの破綻については、過去に何度も繰り返された新興デベロッパーの消長と同じで、特別な事ではありませんから、特に感想もありませんが、REITのジョイント・リート投資法人の今後については関心があります。
投資法人がHPで5月30日に発表した内容には、特に目新しい点はありませんので、市場の関心はスポンサー企業探しに移っていると考えられます。
ジョイント・リート投資法人の財務内容はREITとしては中の下ぐらいの位置にあり、資産規模も1,000億円を超えていますから、単独でも存続は可能ですし、保有資産の質もそれ程悪くはありません。
直近決算期(09年/3月期)の配当金は5,000円台まで低下していますが、次期(09年/9月期)予想配当金は1万円台を回復し、実力的には1万円前後/期の配当力があると見られます。
こう考えると、慌ててスポンサーを探す必要もなく、投資法人と資産運用会社だけで運営しても良いのではとも思えます。
資産運用体制を固め、REITとして真摯に取り組むのであれば、完全な独立系REITの道を選ぶのも一つの選択です。
REITの仕組みはスポンサー企業が無くても成り立つ構造になっていますから、そろそろ自立する銘柄が出ても良いのではと思います。
 
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