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2013.11. 8.Up Dated.
NISA開始後のREIT投資のタイミング
 
 NISA投資は来年から始まりますが、必ずしも直ぐに投資しなくても構いません。
先ずは、狙っている銘柄の値動きを見極めてからという姿勢が必要になります。
なぜなら、NISA需要を見込んだ投資信託の買いが12月辺りから更に活発化すると考えられますし、証券会社もNISA買いを当てにして、短期売買で価格を上昇させると考えられます。その結果、相場は高値圏に張り付きますから、配当型投資としては不利な時期になります。
そして、このような状況は少なくとも来年3月位までは続きますから、2014年の第一四半期は様子見も覚悟する必要があります。
従って、実際にNISAで投資するのは、3月末に掛けて金融機関が利確を進めて相場が下がるのを期待する(但し、来年の期末はこのような状況にはなりそうもありません)か、例年相場がやや下がる来年4月以降と考えておくのが賢明です。
又、銘柄によって個別の動きが出そうですので、東証REIT指数のようなインデックスではタイミングが計れません。
具体的には、NISAによる個別投資の対象にはなり難い高値銘柄(日本ビルファンド投資法人やジャパンリアルエステイト投資法人等の投資口価格が100万円/口前後の銘柄)は、投資信託の買いによって上昇しそうですから、買いが収まれば戻します。
NISA向けに投資口分割した銘柄でも、既存投資主構成から見て、値動きが大きくなる投資法人や影響の少ない投資法人もあります。
一方で、中途半端な銘柄は投資信託の買いも余り期待出来ずに、蚊帳の外になってしまう投資法人もありそうです。
このようにREITの個別銘柄の投資口価格は一律の値動きとならなそうですから、インデックスは参考になりません。
こうなると、やはりREITの動きを細かく見ながら投資タイミングを計るのがベストだと言えますが、これは簡単ではありません。
更には、NISAではない一般投資ではこれらの状況でどう動けば良いのか、又、一般投資からNISAに乗り換えるタイミングをどうするか等の応用問題も生じますので、これらを踏まえた専門家の意見が入手出来れば参考となります。
不動産分野のように、何時でも買いと勧めるような専門家の意見では役に立ちませんから、どのタイミングがウェイティングで、どうなれば動くべきなのかを、その根拠と伴に示してくれるような意見を収集するのが、来年以降のREIT投資の肝になると言えます。

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