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2013.12.20.Up Dated.
決算説明会について
 
 先日、星野リゾート・リート投資法人の第1期決算説明会に出席してきました。
この投資法人は旅館を投資対象にしているので、他とは違った内容もあり興味を惹きました。決算説明資料には載っていない内容も話もあり、又、稼働率の数字の説明等は投資家にとっても興味深いのではないかと思いました。
発表された投資主構成比率を見ると、個人投資家の比率が52%となっていて、最大のシェアを占めていました。この比率はスターツ・プロシード投資法人に次ぐ高さで、REITの中では個人投資家銘柄と言える数字ですが、決算説明会はアナリスト向けなので機関投資家以外は参加できません。
一方、IPOで購入した個人投資家も多いようなので、出来ればこのような個人投資家を対象にした説明会があっても面白いと思います。
但し、個人投資主数は5,000人を超えていますから、現実的には難しいですが、最大シェアを占めている個人投資家に対して、将来的に何らかの説明機会を設けることも検討してはどうかと思います。
個人投資家の中には決算説明会に興味を持つ人も多いようですが、実際には参加する機会はありません。勿論、人数を考慮すれば会場確保や費用的にもかなりの負担になってしまいますので、星野リゾート・リート投資法人の資産規模では無理だと思いますが、複数銘柄が共同で年1回程度の開催をするのも一つの方策です。
NISAが始まる事で、今後は個人投資主の数が増えますから、機関投資家並みとまでは言わないものの、せめて1年乃至2年に1回程度は個人投資主向けの決算説明会を設けることを検討しても良いと思います。
本来は、ARES等が音頭を取って実施すべきなのですが、個人投資主からの容赦のない質問が困ることもあって、投資法人の足並みが揃わない可能性があります。
REIT投資をしている個人投資家は全銘柄合計では30万人程度ではないかと推測されますが、この人達の多くは投資歴も長く、又、REITに対する知識も一定水準以上ではないかと考えられます。
従って、質問も必ずしも初歩的ではないかもしれませんし、投資法人によっては批判が集中する可能性もありますので、開催出来そうな投資法人は限られるのと、個人投資家重視という方針が明確になっている必要もあります。 それでも、開催することが出来れば、他銘柄との差別化が明確になりますから、NISAを機会に真剣に検討してみてはどうかと思います。

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