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2014. 7.11 Up Dated.
カジノ構想について

 政府が賭博場の解禁を検討しているようで、それを受けていくつかの地方都市が賭博場誘致に名乗りを挙げています。
常識的に考えれば、普通の市民が自ら賭博場を開いてお金を稼ごうとするのはまともな考え方ではありませんが、議員や役人連中は市民レベルでは下の部類に属するのか、本気で賭博場開設に動いているようです。
公的賭博は、既に競馬・競輪・競艇・オートそして宝くじとありますので、これで賭博場まで解説するとなると、もう残るのはかつての吉原のような色街しかありません。
尤も、過去を見ればこれらを仕切っていたのは博徒やヤクザですから、今は同じような連中が議員に紛れ込んでいるのだと思います。
江戸時代は神社仏閣の補修費の財政負担を軽減する為に、寺社で賭博を開くことを黙認し、所謂寺銭の収入を認めたようですが、悪銭で神社仏閣を修復するという奇抜な発想があったようです。
一方、今回のカジノ構想は、その収入を普通の市民に還元しようとしていますから、発想自体が貧相です。私の好きな街として北海道の小樽市がありますが、ここも賭博場誘致に積極的になっています。 確かにニシン漁の衰退によって、今は往事の面影も無くなっていますが、賭博場を造る位なら色街の方が風情としては似合いそうですし、それに賭博に比べれば色街の方が多少なりとも効用が期待出来そうです。
本来は、賭博にまで手を出す前に色街を作ろうとするのが順序だと思いますが、女性層の反発を恐れて、議員連中はいきなり博打に走っています。
このようにカジノ構想の片棒を担ぐ人は、何処か感覚が狂っていると思えますし、それにそんな事を言っていたら泉下の親に叱られるだろうと思います。
仮に、私がそんな事を言ったら、勿論親は嘆きますし、家族兄弟も反対しますから、カジノ構想を叫ぶのは完全フリーな人間か、感覚の狂った人間だと思います。
これが普通の考え方だと思いますが、そうでない人も居るのが世の常ですので、仕方ありません。 それに議員や役人連中が金に群がるのは避けられませんから、カジノ問題はこれらの連中の節操を反映しているのも知れません。

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