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2003. 8.28. Up Dated.
−REITの増資と情報インフラ−    
  
REITは、その仕組み上からも、比較的短期間(1年程度)の内に増資を繰り返すことになります。
例えば、この7月に321億円の公募増資を行ったJPRでは、 第3期末(平成15年6月末)のLTV47.9%が、増資によって35.7%まで下がりましたので、新規物件の購入余力が約550億円生じました。 一方、JPRは今後の1年間で約500億円の新規物件を取得する予定なので、順調に取得が進めば、また1年後には増資を行わなくてはなりません。
このようにREITが資産規模増大に向かって成長を続ける限り、増資は必然的に起こります。
既に、オリックス投資法人が250億円の公募増資を9月に行うと発表していますし、更に、上場後に未だ増資をしていないNBFの増資もありそうですし、前回(平成14年5月)の増資から1年を経過したJREの増資も今秋には発表されるかもしれません。
このように2003年のREITの資金調達予想は、増資が実施済みを含めて5回(JRF・JPR・OJR・NBF・JRE)に達しそうですし、新規上場が2銘柄(東急リアルエステート、グローバル・ワン)と、公募による資金調達総額は、軽く2,000億円を越える勢いです。 このペースは今後も続きそうですので、2004年には市場からの資金調達額が1兆円を越えるかもしれません。
REITの増資というのは、一般事業会社の増資のように不定期で間歇的に行われるものではなく、一定のスケジュールで繰り返される定期イベントなのです。
そしてファンド側から見ると「増資なくして存続なし」ということで、増資は不可欠の要素ですので、常に、市場の好評価を得ておく必要があります。
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