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2004. 2.19.Up Dated.
REITの個人投資家開拓
  
各銘柄の決算発表の度に投資主構成をチェックしていますが、上位銘柄では、毎回、個人投資家の保有口数が減少しています。逆に、金融機関の保有口数が増加していて、既に50%を越えている銘柄もいくつかあります。 先日のNBFの第5期決算発表を見ると、
NBF保有口数比率(第5期) 前期比
個人・その他 13.4% −3.8%
金融機関 52.9% +3.2%
国内法人 17.4% −4.8%
外国人・法人 11.8% −5.4%
となっていて、金融機関以外は減少しています。
この傾向は、今月の17日に決算発表のあるJPRも同様の傾向だと思いますが、この様な状況にも拘わらず、最近では、個人投資家の開拓という言葉も投資法人側から聞くことがありません。
ファンド・オブ・ファンズが解禁されたことで、専らこちらにお任せということなのかも知れませんが、JREIT発足当初の意気込みが薄れています。
以前にも書きましたが、個人投資家の開拓は息の長い努力が必要ですし、手間も掛かりますが、常日頃から目標を設定して働きかけておかないと、いざという時に個人投資家は信用しません。
普段は知らん顔をしていて、何かの時に、個人投資家向けにキャンペーン等すると、危ない意図を感じてしまうはずです。
本来であれば、各銘柄合同で個人投資家説明会を定期的に開催するとか、JREIT投資入門講座等を常設するとか、いくらでも方法はあるはずですが、未だに目立った動きがありません。
JREITにとって、連続的な資本調達政策や調達コストの低減は必須項目ですので、個人投資家にアピールするメリットは充分にあるのですが、目先の調達が消化されれば良いという戦略の低さが見てとれます。
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