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2004. 3.11.Up Dated.
季節感
  
3月というのはサラリーマンにとっては人事異動の季節でもあり、私も会社勤務時代は人並みに気になりましたが、独立してからは全くの無縁になりました。
実は、今回のコラムで取り上げたのは、先日、日本ビルファンドマネジメントに行った時に投資本部長の飯野氏から人事異動を聞かされて、改めてこの季節を思い出したからです。
飯野本部長は、私募ファンド時代から通算して4年の出向期間となっていて、今回、NBFの基礎固めが出来たのを区切りとして、出向元の三井不動産に戻ることになったようです。
飯野氏と最初に会ったのは、「私が話すと株価が下がると言われています」とこぼすぐらいNBFの株価が低迷していた時期です。周囲からは外部成長を要求する声ばかり聞こえてきて、ファンドの内容を見てくれる人は居ないとも嘆いていました。外国人投資家からも頻繁に問い合わせを受け、多くの投資家から見られている中での資産運用の気苦労は傍から見るよりは大変だったと思います。それでも、私募から上場、低迷から上昇へ、そしてJREITのトップ銘柄と言われるまでのこの4年間は非常に刺激的な経験ではなかったかと思います。
今回の出向元への復帰は栄転と聞いておりますので、ご本人とっては喜ばしいことだと思いますが、仮に飯野氏がこのままJREITに残り、将来JREIT市場が大きくなった暁には、多分、功労賞の候補の筆頭に挙げられる人材ではなかったかとも思います。その意味でも、今回の異動はJREITにとっては残念でもあります。
そして以前にもこのコラムで取り上げましたが、JREITの資産運用会社の体制のあり方についても、改めて考えてみる機会にもなりました。
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