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REITの決算発表
  
両銘柄とも、株価は70万円をゆうに超えていますが、純資産価値に対しては40%超のプレミアム状態になっていますので、高い評価に対する裏付けが欲しいところです。
GORの方は、私のサイトで折に触れて解説しており、JREIT間の相対評価では妥当な水準とも言えますが、一方のMTRは理由が分かりません。
特に、不動産投資の視点で見ると、両銘柄の築年数には倍の開きがありますので、本来であれば、1口当りの配当金は逆でなければならないと思いますが、実際は、MTRの配当金の方が3千円弱も低くなっています。
次期の予想配当金も、GORが17,000円/口、MTRが15,553円/口と、依然として格差がありますので、MTRの株価に対する合理的な説明が難しいのです。
また、MTRの今後の物件追加取得を考えても難問があります。
MTRでは、IPO時の資産は妥当な取得価格だったという前提に立っていますので、追加取得する物件の築年数と利回りはその前提を守らなくてはなりません。
仮に、既保有物件より築浅で高利回りの物件を取得すれば矛盾が生じますし、昨今の他銘柄の取得は築浅物件が主流ですので、敢えて築古物件を取得するのも取得戦略を疑われます。
果たしてどのような物件をどういう利回りでMTRが取得するのか大変興味がありますし、物件の追加取得によって株価が下がるようなことになれば、投資家への責任が果たせません。
不動産投資には秘策も妙手もないというのが現実ですので、今後のMTRの運営が見ものです。
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