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2005. 3.10.Up Dated.
個人の資産形成
  
ペイオフ解禁が迫ってきたこともあって、個人金融資産へのアプローチが活発になっています。
ペイオフは、当面、1千万円以上の金融資産を保有している人にとっての問題なのですが、預金が守られないということで、今までの資産形成手段としての絶対的地位が揺らいでいます。
更に、若い人達は、極端な低金利が続いていることで、銀行に貯金するだけでは資産は形成されないと考えていて、別の手段を模索しています。
こういう機を捉えて、金融証券関係が様々なアプローチを開始していますが、勧める商品は相変わらず株式に偏っています。
そんなことからも、最近では、株式のテクニカル分析の解説も増えていて、チャートの読み方や売買タイミングの採り方等を詳しく説明している記事等も目に付きます。
常識的に考えれば、仕事を持っている人が、テクニカル分析をしている暇などもなく、また、そのような作業に精力を傾けるよりは、自らの仕事に傾注することが優先されますので、テクニカル分析を覚えて、機動的に売買を行う必要のある株式は、資産形成手段には向いていません。
それでは、時間的に余裕のあるシニア層ならばという考えもあるかもしれませんが、シニア層にとっては、資産はこれからの人生を過ごす手段ですので、今更、手段に没頭していては、残りの人生に潤いがなくなってしまいます。
このように考えると、株式はマニア向け投資商品のようですし、個人にとっては趣味の分野に近いかもしれません。
一般的な個人にとって、投資とは多少のリスクは伴うものの、最初の判断によってある程度の期間は放置できるものでないと使えません。
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