[ オリエンテーリング:基本的な説明 ]
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オリエンテーリングは,れっきとした走る競技です!
オリエンテーリングは,オリエンテーションとは違います!
 スタートからゴールまで,山野の中を走り,定められたポイントを通過して,そのタイムを競う競技.したがって,レクリエーションのイメージではなく,クロスカントリーのイメージで捉えてもらった方がはるかに実際に近いです.クロカンとの違いは,走るコースがすべて決められているわけではない,というところでしょうか.
 オリエンテーリングはしばしば「OL」と略されます.オリエンテーリングは,ドイツ語を語源として「Orienterungs(方向を定めて)Lauf(走る)」という言葉から来ています.つまり,「走る」という意味がもともと含まれているのです.

 右にあるものが,オリエンテーリング用の地図の一例です.△がスタートで,○で描かれたポイントを一つずつ回って,◎のゴールに到達すればよい,というものです.なお,地図中の黒い線が道,茶色い線が等高線を表し,白の領域が見通しのよい林,緑の領域が通行困難な林(ヤブ)を表します.白い部分をどんどん突っ切ることにより,時間を稼ぐことが可能なのです. オリエンテーリング用地図の例
走るサン・スーシ・宇野選手  左手には地図,右手にはコンパスが握られています.上半身はサッカーのユニフォームにも通じる素材の専用ウェアを着て,下はランニングタイツ(これは好みによる)を履いています.地図上の通過ポイントは,道上などの簡単な場所にはないことが通常で,写真の両脇にあるような林に入らないと到達できません.そのため,ヤブに突っ込んで出られなくなることもしばしばです.ルート選択やナビゲーション技術という頭脳的ゲームとしての側面と,地形変化に柔軟に対応する足腰や基本的走力といった陸上競技としての側面を併せ持った,ユニークなスポーツです.

 ちなみに徒歩オリエンテーリングとの関係についてですが,これは日本におけるオリエンテーリング普及の歴史と関りがあります.OLが70年代に日本に輸入されたときに,国民体力づくり運動の一環としてレクリエーション手段としてのPRを強化した結果,オリエンテーリングの一種目としてのグループクラスが一般に浸透してしまい,本来の競技スポーツとしての理解が得られにくい状況になったのです.現在,日本で競技として楽しむオリエンティアの数は数千人,その多くが大学のサークルで始める人々というのが現状です.