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申込み

毒物劇物取扱者試験の申込みには、願書の提出により行います。
願書の入手方法、入手場所は都道府県ごとに異なります。

例えば、東京都の場合は、窓口配布、郵送配布、HPでのダウンロードと非常に充実していて便利です。
一方、神奈川県や埼玉県の場合は、窓口配布、郵送配布のいずれかになっており、東京都と比較するとやや不便です。
受験願書に必要事項を記入の上、受験料分の収入証紙を貼り付けます。
“収入印紙”ではなく“収入証紙”ですのでご注意ください。
また、開催する都道府県によって受験料が異なりますので、十分確認の上、収入証紙を購入するようにしてください。

もう一つ必要なものとして、写真があります。縦4cm×横3cmの写真を写真票に貼り付けるなどして提出します。(これも、都道府県によって異なります。)

受験願書の提出方法も都道府県によって異なりますが、窓口に直接提出か、郵送による提出のいずれかになります。
窓口に直接提出する場合、平日に行う必要があります。
極力郵送を利用したいところです。

もう一つ覚えておきたいことが、自宅や勤務先の住所に関わらず、どこの都道府県の試験であっても受験できるということです。
「自分の住む都道府県の申込みが終わってしまった」という場合には、申込みの間に合う都道府県で受験することもできます。
また、前述した申込みの方法で、郵送が利用できる都道府県で受験するということも選択肢として考えておいてよいでしょう。都道府県外に住んでいる場合には、郵送でOKとする都道府県もあります。

受験勉強

1)試験内容
毒物劇物取扱者の試験の試験時間や問題数は、実施する都道府県により異なります。
しかし、受験科目については、すべての都道府県で次の通り共通です。また、試験方式についてもほとんどの都道府県でマークシート方式が採用されています。
@筆記試験
 @-1毒物及び劇物に関する法規(以下、「法令科目」と記述)
 @-2基礎化学(以下、「化学科目」と記述)
 @-3毒物及び劇物の性質及び貯蔵その他取扱方法(以下、「性扱科目」と記述)
A実地試験
 毒物及び劇物の識別及び取扱方法

毒物劇物取扱者試験は、一般、農業用品目、特定品目の3つの種別がありますが、試験科目はいずれも上記のとおりです。ただし、農業用品目、特定品目については、性扱科目の対象となる毒劇物が一部に限定されます。

合格基準は、都道府県・実施ごとに異なりますが、概ね合計で6割以上で設定されており、各科目ごとに基準を設定している場合もあります。各科目ごとに基準を設定している場合には、4割以上としていることが多いです。

2)勉強方法
毒物劇物取扱者試験の一般、農業用品目、特定品目の中で受験者数が圧倒的に多いのは、一般の試験です。
そして、一般の試験は農業用品目や特定品目の試験範囲を網羅しています。
その為、受験対策本は一番受験者数が多く、受験範囲の広い一般をターゲットとして作成されているものがほとんどです。
念のため、自分が受験を目指している種別を対象とした受験対策本かを確認しておいた方がよいですが、危険物取扱者のように間違えて買ってしまう危険性はまずないと言っていいでしょう。
下記に掲載している対策本も、全ての種別に対応しているものばかりです。

毒物劇物取扱者試験 平成28年版


わかりやすい!毒物劇物取扱者試験 (国家・資格シリーズ 241)


これだけはマスター! 基礎固め 毒物劇物取扱者試験 (国家・資格シリーズ 71)


毒物劇物取扱者試験-基礎化学、毒・劇物の性状・貯法・取扱方法- (本格対応)


問題対応・徹底解説 毒物劇物取扱者試験総合問題集 実力アップ314 (本格対応シリーズ)


さらに、問題の傾向を掴む意味も含め、問題例などが多めに書かれているものを選択するとよいでしょう。

もう一つの注意点として、毒物劇物取扱者には法令科目が含まれており、法令は改正されることがありますので、極力新しい受験対策本を購入するようにしましょう。

受験対策本には、法令科目、物化科目、性消科目全ての説明が盛り込まれているはずです。
前述したとおり、免除科目がない限りは、すべての科目で60%以上正解しなくてはならず、得意科目で補うということができません。
むしろ、苦手科目に時間をかけて60%以上正解できるようにならなくてはなりません。
まずは購入した受験対策本を一通り読み、得意科目と苦手科目を把握することをお勧めします。

次に、科目ごとにご説明します。

@法令科目
勤め先で毒物や劇物を取り扱っており、自分自身が毒劇物の管理に携わっている場合には、勤め先の規定や手順書等により法令に基づいたルールが定められ、教育によりすでに法令の一部が身に付いていることでしょう。
一方、毒劇物の取り扱い、管理に携わっていない方については初めて学ぶことになります。
前者と後者では、かなりスタートラインが違うことになります。
あなたが前者の場合、とりあえず1度受験対策本を読んでみて、自分の知らないところを集中的に勉強するようにしましょう。
一方、後者の場合はゼロからのスタートですから、対策本に書かれた内容を全体的に学ぶ必要があります。
ただし、必置資格の法令科目に共通することですが、法令で決められていることがそのまま出題されるわけですから、ただ暗記するだけです。もちろん、暗記にも得意、不得意があるでしょうから、人によって勉強時間は変わります。
しかし、受験対策本は分かりやすく作られているものが多いですから、数回読み返せば科目ごとの合格基準となる4割は問題なく超えられます。
他の科目の足を引っ張らないよう、最低限6割を目指しましょう。

A化学科目
物質の構成、化学式、化学の基本法則、化学反応などの化学の基本的な知識を問われます。
この科目については、得意、不得意が大きく分かれると考えられます。
理系で特に化学を専攻していた方はもちろん、大学受験で物理、化学を受験科目として学んでいた方、高校の授業である程度の成績を収めていた方などは、勉強しなくても解ける問題ばかりかもしれませんし、忘れている方であっても多少復習すればすんなり合格基準に達することができるでしょう。
一方、化学を学んでこなかった方、苦手としていた方にとっては、一番厳しい科目になるでしょう。
計算問題が含まれており、化学式などは対象となる化学物質によって答えが変わりますから、多少なりとも応用力が求められます。読むだけでなく、いくつかのパターンについて問題を書いて解く練習を繰り返ししておいた方がよいでしょう。
計算問題で点数をロスすることも想定すると、物質の三態変化や気体、液体の性質など用語の丸暗記で済む問題を必ず得点できるようしっかり覚えておきましょう。

B性扱科目
各毒物劇物の性質や毒性、用途、分類(毒物か?劇物か?)などが問われます。
研究や業務などで取り扱っている毒物・劇物がある場合には、その毒劇物の知識はあるでしょうから、改めて勉強する必要がないかもしれません。
しかし、試験で対象となる物質はすべての毒劇物であり、そんな多数の毒劇物を取り扱った経験のある方も少ないでしょうから、必ず勉強が必要になります。
受験対策品では、重要な毒劇物の重要な項目に絞ってまとめられていますので、これを繰り返し読み込むことで、効率よく合格基準に達することができます。

C実地試験
実地試験は、ほとんどの都道府県でペーパーテストで行われています。
試験の内容も、B性扱科目と重複するところが非常に多く、受験対策品ではB性扱科目と一緒に学べるよう、各毒劇物の性質の中に実地試験で問われる内容も含めて書いています。
つまり、B性扱科目と合わせて考えると他の科目と比較してウエイトが大きくなる傾向があるので、勉強時間を一番かけたい科目になります。
とにかく隙間時間を使って重要毒劇物の性質を何度も繰り返し口に出して読み上げ、頭に叩き込みます。
その物質が特定毒物、毒物、劇物のどれに分類されるのかも、しっかりと覚えておきましょう。

試験当日

試験当日の持ち物は、受験票、筆記用具(HBのシャープペンシルまたは鉛筆、消しゴム)、必要であれば時計です。
受験時間前に説明が始まることを想定し、30分前には受験会場入りできるよう余裕をもって行動してください。
試験時間は都道府県により異なりますが、化学科目で計算問題が出題される可能性があり、ここで手間取っていると時間が足りなくなり、焦ってしまう可能性もあります。
化学式など計算問題に自信がない場合には、他の科目を先に終わらせてから、残りの時間を化学科目に使うようにしましょう。

試験後

1)試験結果
試験結果は、各都道府県のホームページ及び都道府県庁舎等で合格者の受験番号が掲載される形で発表されます。
その後、合格者には登録している住所宛てに“合格証”が送られてきます。
点数を知りたい場合は、後日本人が庁舎に直に聞きにいくと教えてくれるといった都道府県もありますので、確認してみてください。



2)手続き
毒物劇物取扱者は、毒物劇物取扱責任者となる資格を有したことになります。
各職場から申請し、毒物劇物取扱責任者になることができます。
その際、合格証が必要となりますので、大切に保管しておきましょう。

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