* * * ルナ ルナは、ルナだった * * *

 おっと、ついつい眠ってしまった。
この頃、気を抜くと、知らないうちに眠ってしまう。
いつも寝ているあやつに、似てきたか…。
まさか…ね。

どうやら、ルナ ルナ と呼ばれている
あやつの名は、ルナなのだ。
最初からなのか?

ミーちゃん2号が、あっさり
お父さんと同じミーちゃんになってしまった謎と
何か、関係あるのか?

「ルナっち、こっちおいで。」!!

可愛そうに…
もしや、あやつは、いまだに名前が決まってないのか…?

「ミーやん、どうしたの?」!!

お〜。
私もか。我主。

が、取りあえず、聞かなかった事にして
もう一眠り。

この頃、食欲ないし
いやにお腹が、重くなってきちゃった。
         
                  つづく



            
             * * * ヒマつぶし * * *

      
            「お〜い、我主。」
            おっ! 仕事中か? …。
       
            「ミーちゃん、ノートの上に乗らないで。」

            んー?

            「お〜い、我主。」
            おっ! 読書中か? …。

            「もう、ミーちゃん!本の上に乗らないで!」

            んー?

            「お〜い、我主。」
            おっ! 何してるんだ? …。

            「あのね、ミーちゃん。それじゃ、何にも出来ないよ。」

            んー?

            あぁ、私の事かい?
            なんだ、遠慮はなしだよ、我主。
            たいした手伝いも出来ないけど、ヒマだから気にするな。

            今日は何だか、空が綺麗だね。
            外は、寒そうだ。もう時期、雪が降るね。
            こんな日は、slopeでまったりしてよっと。

                              つづく 




              * * * ネコの掟 * * *

  
             私の世界には、なんとなく伝えられた
            掟がある。

            我主にも、あるのかな。
            あやつには…、ないな。

            どうやって、伝えようかな。
            伝える事でも、ないのかな。

            生きているものは、いずれいなくなる。
            その時がきたら、いなくなるだけ。
            どの生き物も、同じなのかな。

            でも、ここに来てから、なんだかちょっと、変わった。
            なんでかな…。

            穏やかな毎日に、慣れ過ぎたのかな。
            毎日、おののいていた生活がウソのようだ。
            
            今は、我主が守ってくれる。
            私も、守らなきゃダメなのかな。
            
            やめちゃおうかな…。
            ダメだろうな…。

            あと何日、一緒にいられるのかな…、我主。

                               
            
            



           ※ 最後のドアへ、つづく。