蒙古放浪歌

 

心猛くも鬼神ならぬ
人と生れて情はあれど
母を見捨てて波越えて行く
友よ兄等といつ又会わん

波の彼方の蒙古の砂漠
男多恨の身の捨て所
胸に秘めたる大願あれば
生きて帰らん望みは持たじ

砂丘を出でて砂丘に沈む
月の幾夜か我等が旅路
明日も河辺が見えずばどこに
水を求めん蒙古の砂漠

朝日夕日を馬上にうけて
続く砂漠の一すじ道を
大和男子の血しおをひめて
行くや若人千里の旅路

 

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