1976年8月13日(金)〜16日(月)          

天候  行動時間 休憩時間 歩行時間
13日

 雨  10時間55分   記録なし
14日

 大雨    停滞
15日

くもり   8時間50分  1時間20分    7時間30分 
16日

大雨   4時間20分       10分   4時間10分


メンバー     一歩


コースタイム

13日

 徳網部落5時30分発角楢(カクナラ)小屋8時40分着・55分発平岩山分岐14時45分着大朝日岳16時15分着大朝日小屋16時25分着
14日

 停滞
15日

 大朝日小屋6時05分発西朝日岳7時25分着・30分発竜門山8時10分着北寒江山9時45分着・50分発狐穴小屋10時着・20分発以東岳12時10分着・40分着大鳥小屋14時55分着
16日

 大鳥小屋5時発林道7時05分着・15分発大鳥部落9時20分着・40分発鶴岡駅 

日誌

13日
 前日、盆休みの帰省客で混むと思い、昼間の急行で行く事に、会社から山支度で出るのは、非常に恥ずかしかったけど、おかげで夜は、徳網部落に泊まることが出来た。

 ハンナリ小屋まで、林道を歩く、そして、この辺りから雨が降ってきた。

 角楢(カクナラ)小屋まで、3箇所のつり橋を渡る、徒渉1回、このつり橋は、一本の丸太に、一本の細いワイヤー、ワイヤーに体重を掛けると、大きくしなだれてしまい、バランスを崩してしまう。で、バランスをとる為の、ワイヤー。

 雨に濡れて、滑る木の上に、頼りないワイヤー1本、足が地に着くと、ドッと疲れを覚える。

 無人の角楢(カクナラ)小屋で休む、雨が激しくなり、行こうか戻ろうか話していたが、結局、尾根だし、雨に濡れるだけで危ない所はないだろう、又、鳥海山にも行くので停滞はなし、と、言う事で出発。

 あきあきするほどの樹林帯の急な登り、雨は降っているし、まわりは木ばっかし、バテバテで登り、イヤイヤ登る。

 ようやくにして、平岩山分岐、大朝日岳への稜線がガスの中、チラっと、みえる。

 強風雨に追い打ちをかけられ、あえぎながら登る、着ている、ビニール製の雨具は役に立たず、寒さが襲い掛かり、意識もうろうとなり、「もうダメ、歩けない!」なんて絶望的になりかかった時に、大朝日岳山頂、「助かった!」と、喜び、急いで小屋へ。

 しかし、小屋は満員、ようやく、場所を決めて、夕食の支度、水汲みは一歩に行ってもらい、着替えて「ホッ!」

14日
 朝から、大雨、今日は、稜線を歩くので、停滞、泣く泣く、鳥海山を諦める。

 本を読んだり、ポップコーンや、レモネード、するめを焼いたり、暇つぶし。

 水は、小屋の屋根から流れ落ちる雨水で十分間に合う、出発する人がほとんどで、夕方頃は、昨日と同じ様な混み方になる。

 
15日
 朝方、雨が残っていたが、日程の余裕がなく、出発。

 濡れ物が乾かず、着た時の不快感にゾクッ!とした。

 ポンチョを身にまとい、金玉水で水を補給、西朝日岳に着くころには、薄日が差してくる。

 あまり、登降の差がなく、5〜10分位登ると下るの繰り返しで、竜門山に到着、ニッカも、薄日だけれども乾いてきた。

 前々日と比べて、今日はのんびりと歩く、以東岳を越えて、オツボ峰経由で大鳥池へ、結構、下りがいがあった。

 ようやく、大鳥池に着く、岸に立っていると、自分から入りたくなるような、静かな魅力がある。

 今日は、せっかく、担ぎ上げたテントに寝る。

  
16日
朝から、大雨、部落までたっぷり5時間かかるのに、出発が1時間遅れる。

 9時40分発のバスに間に合うように駆け下りる。

 雨が、段々強くなるのも気にかけず、駆け下りる、一箇所、丸太一本に、一本の針金が一本、なんと、心細い橋なのだろう。

 2時間位で、林道に出、2時間半はバス停まで、傘をさしながら、相変わらず、強い降りの雨、一回も休まず来たのにたった20分しか縮められなかった。

 鶴岡に出て、酒田へ、特急でその日の内に、帰宅。

 残念なのは、鳥海山にいけなかった事。


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