虻田発電所


虻田発電所は洞爺湖と海との距離が近い割には湖面標高が高く、この地の利を生かして中心市街にほど近い青葉町まで導水パイプを敷設し(直径3.5m、全長4km、使用水量 36.06 立方メートル/秒、有効落差 64.31 m)高低差を利用した水力発電所です(出力19,500Kw:6,500Kwx3台)

虻田発電所は、北海道炭礦汽船株式会社、株式会社日本製鋼所、日本製鉄株式会社、室蘭電灯株式会社の4社が設立した洞爺水電組合によって建設され、昭和14年(1939年)10月に運転開始後、戦時中は軍需産業、戦後は産業発展を支える重要電源として大きな役割を果たしています。
現在は北海道電力株式会社の子会社、ほくでんエコエナジー株式会社が運営しています。

この発電所の水源は洞爺湖の水です。以前は損害賠償事件も発生しました(魚業権損害)
①取水による湖水面の低下:天然に産みつけた卵が空気に晒されて死んでし まう。
②魚族の流失:洞爺湖に長流川(おさるがわ)の水を導入し大量の水を取水  することにより魚族が取水口に吸い込まれる。

③鉱毒汚染:長流川の水を導入(幌別硫黄鉱山の有毒有害の塩類を含む廃 水が弁慶川に流れ込み、その水が長流川に流入していた)
※その他の水質汚染原因は澱粉工場やその他の工場の汚廃水、温泉廃水、屎尿廃水、宅地造成の泥土等の汚水の流入もあった。
③は発電所に関係なく洞爺湖の汚染事由です

虻田発電所は平成23年(2011年)度に公益社団法人土木学会の選奨土木遺産に認定されています。
選奨理由として洞爺湖と噴火湾の落差を利用した巧みな発電計画により、戦中から戦後にかけて北海道の産業発展に貢献し、現役で利用されている発電所だからそうです。

分類項目
洞 爺 湖 情 報
L i n k s
洞 爺 湖
〒049ー5692
北海道虻田郡洞爺湖町
栄町58番地

観光振興課直通電話
0142ー75ー4400