声質とその種類


■ 声域




■ ソプラノ
 女声の一番高い音域.。

ソプラノ・コロラトゥーラ
 もっとも軽い声のソプラノ。レッジェロとも呼ばれる。細かい装飾的な技巧を使いこなす。

ソプラノ・リリコ
 高音域から中、低音域にわたってムラのない音量で発声し、表情豊かな叙情性を持った声。
 なかでも、比較的軽めの声をリリコ・レッジェーロといい、スーブレットと呼ばれる小間使い役(陰謀的で濃艶な役柄が多い)などが当てはまる。

ソプラノ・リリコ・スピント
 リリコより太く強靭な声で、力強く輝かしい高音域から、豊かな中、低音域を持つ。

ソプラノ・ドラマティコ
 リリコ・スピントより更に太く重く強い声で、劇的な表現に富んだソプラノ。
 役柄によってはコロラトゥーラの技巧を必要とし、それを歌いこなすソプラノをアジリタ(=敏捷さ)を持ったソプラノ・ドラマティコという意味で、ドラマティコ・アジリタともいう。

ソプラノ・スフォガード
 力強い表現に適しているソプラノ





■ メゾ・ソプラノ
 ソプラノとアルトの中間の女声。

■ アルト
 女声の低音域。コントラルトともいう。最初はカウンターテナーのことを指した。


リリコ
 比較的軽めのメゾソプラノ。コロラトゥーラの技巧もこなす。

ドラマティコ
 より太く重く強い声を持ち、劇的な表現に適している。





■ テノール
  最高音域の男声。

テノーレ・レッジェーロ
 軽い声のテノールで、コロラトゥーラの技巧もこなす。

テノーレ・リリコ
 声の表情に富む叙情的な歌唱に適したテノールで、役柄も多い。

テノーレ・リリコ・スピント
 輝かしく強靭な声のテノール。

テノーレ・ドラマンティコ
 より太く重く強い声を持ち、劇的な表現に適している。

テノーレ・エローイコ
 英雄役に適したテノール

テノーレ・ロブスト
 頑丈でたくましい表現に適した声質のテノール

ヘルデン・テノール
 ワーグナーの英雄役を歌うテノール。トリスタンやジークフリートなど。





■ バリトン
 テノールとバスの中間になる男声。男声のうちもっとも美しいとも言われる。
 高い音域をテノール・バリトンまたはハイ・バリトンと、低い音域をバス・バリトンと分ける場合もある。

カヴァリエ・バリトン
 騎士的表現に適した声質のバリトン

■ バス
 男声で、もっとも人声中低い音域を持つ。

バッソ・ドラマティコ
 劇的な表現に適した、太く強靭な声。

バリトノ・ブッフォ
 18.19世紀のオペラ・ブッファの中で、早口で軽妙に歌うバリトンを言う。

バッソ・ドラマティコ
 男声の中でもっとも低音域の太く思い声で、劇的な表現に適している。
 中でも低く壮厳な雰囲気を持つ役柄をバッソ・プロフォンドという。

バッソ・パルランテ
 よく喋るのに適したバス

バッソ・セリオ
 壮重なバス

バッソ・カンタンテ
 滑らかな旋律を歌うのに適したバス





■ ベルカント


 『美しい歌』の意味だが、イタリアの歌唱法を差す。
 劇的表現より、音の美しさ、むらのない柔らかさや、なめらかな節回しに重点がおかれる。
 イタリア・オペラや、モーツァルトのオペラにもっとも理想的な唱法。





■ ファルセット

 仮声、あるいは裏声。男声の声区の一番高い音域にある。
 下から胸声、中声、頭声(ここまでが普通の声)があり、その上から急に細く力の弱い声区がある。これが仮声。
 女声については、これはなく、頭声がもっとも高い音域とされる。





■ カストラート/カウンターテナー(テノール)

 カストラートとは去勢歌手のことである。
 イタリアで、変声期を迎える前に、少年の声を大人の声に変化させないために、去勢を行なった。16〜18世紀まで盛んに行なわれていたらしい。
 もともとは女人禁制の教会で、聖歌隊の高音域のパートを歌うために、必要とされていた。

 カストラートは咽喉は少年のままだが、肺は成人の肺であるため、声は力強い響きを持ち、音域は非常に広い。また独特の音色がある。

 現代においてはカストラートは存在しないため、バロック音楽の男性アルトの役はカウンターテナーが歌う。カウンターテナーはファルセットを使って高音域を歌う。
 宮崎駿アニメの『もののけ姫』を歌った米良美一がカウンターテナーとして有名。




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