4. 謝辞と総括



<謝辞>

 北ノ俣岳直下でテンパっている自分を拾ってくださった3人パーティーの川口様、米村様、長谷川様、本当にありがとうございました。お三方にお会いできなかったら自分は太郎平の小屋まで引き返し、翌日神岡新道をたどって延々とタクシーに乗る羽目になるところでした。また、5日の夜は酒に夕食まで分けていただき、下山後は昼食までご馳走になり、さらに上市警察署にもお付き合いいただき、最後は魚津まで送っていただくなど、本当に良くしていただきました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。




<総括>

 オートルートは本当に白銀の別天地を行くという感じで、天候さえ良ければ爽快極まりないルートである。今回自分はショートスキーで入ったが、多くの人はロングのテレマークか山スキーに兼用靴であった。

 室堂から薬師岳までは長い上にエスケープルートも皆無で、さらに入山者もきわめて少ないので行動には注意が必要。特に天候が急変し、視界が利かなくなったら容易にルートを外す可能性が高い箇所が多い。

 今回の山行で特に感じたことは、とにかく視界の利かない中で広い稜線を行動するのは致命的であるということ。むしろルートが明瞭なナイフリッジやロッククライミングピッチの方が視界5mでも行動することができる。また、夏であれば、一般道なら踏み跡を辿るだけだから視界がきかなくともなんとかなるが、この時期は一帯白い雪面で目標物もないのできわめて危険である。

 遭難者を発見するという思わぬ経験をしたルートであるが、また必ず来るな、と思わせるルートである。今度は上高地まで抜けたいと思う。






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