吹雪の丹沢(2006.1.29)




ホームページのアップをサボっていた。実に1年3ヶ月ぶりである。すみませんです。
滝谷の項にも書いたが、とにかく帰国後は忙しく、仕事に振り回されるばっかりで自分の生活のペースも掴めず、なんとなくホームページもほったらかしにしてしまった。とか言っていたらあれよあれよと冬になってしまった。

年末にジョウゴ沢に入って、年明けは氷や冬壁に通うぞ〜と意気込み、新年早々アイゼントレーニングに出かけたら広沢寺の大ハングをアイゼンアブミで登っている最中に、前から抜けそうだな〜と思っていたペツルのハンガーボルトが抜けて墜落してしまった。頭にコブを作って、左太ももを4針縫って、右手中指の骨にヒビを入れてしまった。全治3週間。まったく、折角モチベーションが上がったのについていないのだ。

翌週はさすがに静養。じゃあ親孝行でもするかということで、丹沢/大山の旅館に豆腐会席を食いに行った。
大山というと、なんとなく地味な感じがあって、観光地として行ったところでさして面白くもないだろうと思っていたのだが、改めて行ってみると、やはり赴きがあるものだ。切れ込んだ谷筋にならぶ旅館の風情は、どことなく東北の出湯を思い起こさせる雰囲気があり、渋滞さえなければ横浜の拙宅から車で40分でこんなところまでこれるなんて良いなあとつくづく思ってしまった。

んで、怪我から二週目の週末は。どうしても山に入りたくなった。
まだ右手は添木で固められているので登攀は無理。では簡単な八ヶ岳の広河原沢/中央稜にでもいきましょうかとも思ったが、一応バリエーションなので、いくら馬鹿な自分でも最後はやはり「まだやめときましょうか・・」ということとなった。で、丁度金曜日に関東地方に雪が降りまくったということで、じゃあ丹沢にも積もっているだろうということで塔ノ岳に行った。
馬鹿尾根こと大倉尾根下部は、さすがに土も混じっていたが、あれだけ降るとさすがに丹沢はしっかりとした雪になり、花立に差し掛かるころには「おお〜、立派な雪山ではないか!」と感動してしまった。これだけしっかり積もると、八ヶ岳にも劣らない感じがある。
と、ふんふんとか鼻をならしつつご機嫌気分で塔ノ岳山頂に出てびびった。

吹雪である・・・

うえぇぇと目を細めつつとりあえず山頂に立ち、ARI新人の岡野さんを迎え入れる。
あう〜、尊仏山荘はどこじゃ〜とみるが、その小屋の姿が吹雪にかすんでいるではないか。いやあ〜、丹沢でここまで冬山気分が味わえるとは思わなかった。雰囲気ありました。
木ノ又に行きたいという岡野さんを制し、とにかく小屋に入るのじゃ〜といって駆け込む。眉毛も髪も氷付いていたので、小屋の中は本当に天国だった。担ぎ上げたおでんを熱々にして、これが美味かった。

昼食もかねて1時間ほど休み、外にでるとまだ吹雪だった。木ノ又小屋を覗きつつ戸沢に下りたが、戸沢までしっかり雪道で、本当に冬山を楽しめた感じだった。


横浜在住者にとって丹沢は本当に近い。しかし、こんなに冬山気分が味わえるとは、近くて良い山とはこのことだな〜と再確認した。
今年は円山木沢も凍っているだろうし、丹沢で楽しむのもよい、と思っている。
夏も、オフの日なんかにフラッと出かけようかと思った。







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