丹沢/玄倉川水系/小川谷廊下
(2002.7.13)
メンバー:有持、豊山、山仲、
藤川、原(ARI)+2名


体調不良、というか、身も心も元気なんだけど血液検査の結果がずっと悪い状態が続いていたため、ずっと山を控えていたのだが、晴れてキレイな血になったこと判明したので、山に行くことにした。本当は、穂高に行く予定であったが、天気が悪そうだったので、豊山と二人で有持さんたちが計画していた小川谷廊下に合流することとなった。

小川谷廊下は丹沢の「上の廊下」と言われる沢で、玄倉側流域に位置する沢だ。水量が多いことで知られており、ゴルジュを泳いだり、へつったり、釜にドボンしたりして楽しめる。ただ、今回は天気予報的中で、曇り空のなか、ぶるぶる震えながらの廊下遡行となった。

<出発前にガッツポーズ>
7月13日(土)

 穂高がポシャって既にのんびりモードになり、愛甲石田に8:00集合。メンツはありもっちー師匠、演歌顔のハードクライマー藤カツさん、同業者の山さん、ありもっちー師匠のインドア仲間のお二人、ドカタ系レディース豊山と僕の総計7名の久しぶりの大パーティーとなった。沢はこれくらいの人数でワイノワイノ入るのが楽しいのだ。

 東名高速を大井松田で降り、一路丹沢湖・美保ダムへ。雨がたっぷり降ったはずなのにダムの水量は思ったより多くなく、どんより気味の空に水面が鈍く光っていた。玄倉方面に車を走らせ、バス停を過ぎたあたりで玄倉川沿いに分岐する林道に入る。しばらく未舗装の林道を行き、左下に道が分岐するする。これを左下に向かうと立間大橋を経て穴ノ平橋に至る。林道はこのへんでお終い。林道の左右は結構整備されていて、バーベキューに集う人々が入っている。

 小広い路肩に車をとめ、若干戻って穴ノ平橋を戻ってこれを渡り、さらにしばらく林道を下がったところから左側の藪を下って小川谷に降りる。広く明るい河原からスタート。

 流れに沿って遡行すると左右に山際が迫って狭くなり、最初の2mの滝。右からが正規ルートだったけど、人がいたので左側からモッチー氏が登る。しばらくすると、右の正規ルートに取り付いていた人達は降りてきた人だと判明。沢登りの講習会のようなものをやっていたようだった。右から登るとノーザイルで行ける。

<小川谷特有のゴルジュっぽい遡行>
 これをクリアすると直ぐにF1が現れる。大岩に大木がひっかかっていて、滝の左岸にシュリンゲがかかっている。このシュリンゲを使って大木の上によじ登り、大岩を超える。さらに進むと早速ゴルジュっぽくなる。寒かったけど、元気良く水の中を歩く。演歌顔のフジカツさんは絶対に濡れまいと根性でへつっていた。F2〜F4は小さくて、気が付かないうちに通りすぎてしまうくらいの感じ。再びゴルジュ帯に入ると、しばらく進んで5mくらいの滝がある。ヘツリつつ流心側も登れるし、右側からも登れる。ノーザイルでも行けるけど、初心者にはザイルがあった方が良いかも知れない。

 さらに進むとゆーめいな小川谷の大岩が現れる。巨大な岩が小広くなった沢筋に横たわっており、雨で濡れていたため表面がつるつる。乾いていればなんとか根性でフェルトシューズのスメアリングでじわじわ上がるスリルも楽しめるのだろうけど、ここまで濡れているとそうも行かない。素直にシュリンゲを頼って左から上がる。シュリンゲは一応しっかりしているけど、これもそのうち誰かがババを引きそうな感じ。

 大岩を超えるとナメを過ぎ、再びゴルジュ帯に突入する。水量が普段より多いため、流れも激しく、ゴルジュの中を泳げそうにない。核心の石棚は、まず右岸の壁を残地をつかいつつヘツリ、いったん支点が打ってあるレッジ状に這い上がって、そこからまたもや残地シュリンゲをつかいつつクライムダウンして滝壺へ。そこからは見た目より全然簡単で、ザイルも出さずに落ち口に出られた。その上も小さな滝になっているが、今度は左岸
に渡って一段上がってへつり気味にクリアする。

 石棚を過ぎると、あとはワイノワイノとナメ、小滝を超え、比較的流量の多いデッチ沢を併せ、これを右方向に進むとまた若干ゴルジュ状になり、これを過ぎると壊れた堰堤が突如現れる。流量が多く、流心を行こうとすると結構スリルがあって面白い。みんなわざと流心を行く。某O嬢には手をさしのべていたもっちー師匠であったが、豊山嬢のことは釜に突き落とそうとしていた。同じ女とは思えない待遇の違いであったが、よく考えたら確かに同じ女ではなかったりする。そんなこんなで笑いながら壊れた堰堤を越えると、突如開けた河原になり、終了。小雨が降りしきる河原で昼飯を食べた。

 帰りはマーキングに導かれて一般登山道をこれまで遡行してきた小川谷沿いに下る。2年前のスズメバチ騒ぎのスズメバチの巣はどうなっているかと思ったが、スズメバチには遭遇しなかった。今年は巣を作っていないようだ。

 30〜40分も歩くと林道に戻れる。帰りがラクチンなのは良い。


 あいにくの曇り空、小雨が降りしきる中で、「涼を求めて沢に分け入る」というよりは「寒を求めて・・・」ってな感じになってしまったが、しかし小川谷は気に入った。丹沢らしからぬゴルジュや、比較的長い遡行が楽しめる。

 今度はクソ暑い日にジャブジャブ泳ぎながら遡行したいものだ。


<終了点近く。綺麗なナメでポーズ>






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