雲流 〜2001.11 甲斐駒ケ岳/赤石沢奥壁/中央稜〜
<晩秋の黒戸尾根下部>
アイゼントレを兼ねて甲斐駒に入った。
黒戸尾根はその高低差で早月尾根と日本一を争う長い尾根だけに、
標高を上げると季節が移り変わっていって面白い。
下は晩秋、上は初冬。
笹の平付近で、こんな霜をまとった笹を見つけた。
<笹葉の表面に降りた霜。黒戸尾根、笹の平にて>
8合目付近ではすっかり初冬である。
朝の空気も冷やされて緊張感がある。
そんな空気の仕業か、雲がゆるやかに流れていた。
<朝日と雲海>
本当にゆるやかな川の流れのようだった。
こんな景色にお目にかかれるだから、早起きは三文の徳とは、山でもおおいに当てはまる。
下界はようやく目覚めるころだろうか。
気温が上がると霧も晴れ、くっきりと目を覚ました町が見渡せるだろう。
下山の日も、焦がれたりする。
複雑だ。
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