白い壁 〜2001.3 八ヶ岳/大同心〜
<大同心稜取り付きから大同心を仰ぐ>
2回目の大同心だった。
1回目は雲稜を狙ったが、天候最悪で南稜に転進し、結局吹雪き敗退。
今年はどうしても登りたくて、強烈な寒気が入り、低気圧が通過するにも関わらず突っ込むことにした。
大同心は厳冬期さながら、真っ白だった。
<大同心基部から見上げる。気温が低く、真っ白。>
大同心稜は昨日の雪でトレース皆無。
ひたすらラッセル、ラッセル、ラッセル・・・・。
タイムロスは大きい。
<雲稜2ピッチ目。ハングを乗り越したところから下を眺める。う〜ん、わかりにくいアングル>
気温が低く、時折吹く風と雪を払う作業で1ピッチ目で軽い凍傷をくらう。指先が痛い。
大同心は西面なので午後からでないと陽が当たらない。
ホールドも感覚がなく、思い切りが悪くなる。
時間が・・・。
<3ピッチ目。Wのピッチ>
結局2ピッチ目終了点で時間切れ。
降りることにする。
せっかくポカポカしてきたのに、哀れ気質の勤め人は月曜日の出勤を考えなければならない。
もう核心は越えたのに、3ピッチ目を見上げ、ため息。
<2ピッチ目終了点で。>
2ピッチ目終了点は支点がしっかりしていた。
これなら懸垂も怖くないけど、指先の感覚がないので若干緊張。
<遠山さん>
基部まで降りてくると、季節が2つも進んだかのようにポカポカだった。
もう、春なのだなあ。
また、敗退してしまった・・・。
でもまた登ろう。
憧れの岩壁はじっくり攻略しようと思う。
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