コメツガ、シラビソ、大シラビソ(2002.6.23)NEW




どうも体調が悪く、山に行けずにいる。
5月末、ガイドのアシスタントの仕事が入っていた週末に扁桃腺とリンパ腺を腫らして熱を出し、うんうん唸りながら病院に行って血液検査をしたところ、肝臓関係の数値が悪いのと、白血球の数が異様に多かった。再検査をしても元に戻らず、現在再々々検査中。もう体調はバッチリ戻っているはずなのに、結果が出ないとなんとなく生きた心地がしない。

とはいってもさすがにストレスが溜まるので、今日は恩田さんと三つ峠にリハビリトレーニングに行くつもりだったけど、悪天のためボツになってしまった。うぇん・・・。タイミング悪すぎ。ま、梅雨だからしょうがないか。

何はともあれ、どうもやっぱり僕は病弱だ。健康優良児のように思われているけど、実は病がちなお坊ちゃまなのだ。へへん。よって、これは鬼のカクランではな〜い!


と、どうしようもないことをぬかしたが、病弱になる前の週、ガイドのライセンスを更新するためのガイド研修会を受講するため、八ヶ岳に行った。

無雪期の八ヶ岳なんて何年ぶりだろう・・、なんて思いながら山に入った。
美濃戸までの道も、北沢コースもぜんぜんドライで、なんだか新鮮だった。と同時に、一般登山道の歩きやすいことこの上なく、高速道路を飛ぶように登った。

生憎天気は悪く、中日には冷たい雨が降る中、地蔵尾根の途中まで上がって実習をしたが、研修会自体は座学と室内実技が中心とだった。

この研修中、なんといっても新鮮だったのが、下山時の「植物、動物講習」だった。
はじめ、プログラムを見たときに「動物と植物の知識」ってな項目があって、「え〜!なんだこりゃ〜!」なんて思い、さらに「やれやれかったるい」と思ったのが本心。

マッターホルンで亡くなった山岳マラソンの第1人者だった某大学教授は、

「山を走り抜けたら景色や植物などが見れないじゃないか、という人がいるが、私はそもそも山の草木を見ても感動しないのだから問題はない」

というようなことを著書に記していたようだけど、僕もそこまでではないけど同じタイプだった。花や木を綺麗だな〜と思うものの、家に帰ってから図鑑で名前を調べようとは思わなかった。

と、カッタルイはずの下山時の「植物、動物講習」だった。
いつもは赤岳鉱泉を出るや否や全速力で駆け下るのに、5m毎に止まって植物を観察していく。いつもの10倍くらい時間をかけて下る。
と、景色が違って見えるものだ、ということを発見した。

たんなる雑草くらいに思っていた植物が食えたり、はたまた毒があったり。
異様に鹿の抜け毛が多いと思って、岩の裏手に回りこんでみると鹿の寝床があったり。
同じような若木でも、梢が伸びているか否かで成長できるかそのまま枯れるか、木の運命が読めたり。
枝分かれの数で樹齢が想定できたり。

とまあ、視点を変えると、まるで森が違うように見えた。子供の情操教育には最適かもしれないな、と思う。自然は本当に優れた先生だな、と再認識した。将来子供を持つようになったら、毎週末山に連れてって差し上げましょう。あ、なんだ結婚しても山にいけるじゃん!な〜んて都合よく思ったりして。

さて、僕が好きな山の植物にシラビソやコメツガがあった。
どちらもなんとなくクリスマスツリーに似ていて、森を濃緑の鬱蒼とした雰囲気にする感じがあって良い。また、子供の頃から通った八ヶ岳に多くあるのも僕の気をなごませるのだろうと思う。
でも、この二つ。これまで僕には見分けが付かなかった。
どちらも同じような感じなのだ。素人が見ても絶対見分けが付かないと思う。
それが、今回の研修で見分けが付くようになった。なんとなくうれしかった。

枝に規則正しく葉が並んでいるのがシラビソ。
幹の部分にまで葉が生えているのが大シラビソ。
不規則に葉が並んでいるのがコメツガ。
葉が比較的尖がっていて触ると痛いのがトウヒ。

なるほどよく見ると違う。
こんな見分けのポイントは図鑑には書いてない。この研修のおかげだ。いや〜、世界が広がった(O先生。ありがとうございました)。


疾風怒涛のごとく駆け抜けるのではなく、立ち止まると森は結構深い。
「病がちなおぼっちゃま」にはうってつけの「山との付き合い方」ではないか!
白いタイツを履き、白馬にまたがって、植物を愛でながら八ヶ岳の森を優雅に散策するのだ。あ、お供に執事の「じいや」が必要ですね。山菜博士のEさん、どうですか(^^)


そんな姿を想像したら気持ち悪くなってきたので、ここまで。
やっぱりクライマーやろう・・・。







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