うらぢ日誌 2004年9月分 最新のうらぢ日誌へ
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9月24日(金) オラクルのピープル買収が欧州委員会で承認される可能性が高くなった模様。アメリカでも裁判で司法省の阻止を却下。ピープルは買収されるかTOBされないような方策を打たざるを得なくなるのか。まだ買い取れそうなのは確定で7%くらいみたいだからまだまだ道程は長そうだけど。IBMが助け船を出すのかな。 ウクライナ野党党首、ユリヤ・ティモシェンコ氏を贈収賄容疑でロシアが国際手配した。来月末に大統領選挙の絡みでこの女性党首はユーシェンコ候補を推しており、その候補が現在クチマの後継者と目されるヤヌコビッチ首相をリードしているため、それを貶めるためとみられている模様。毒を盛られていたという騒ぎといいややこしい話がこちらでも多いな。 フォーブス恒例の長者番付は1位ビル・ゲイツ、2位ウォーレン・バフェット、3位ポール・アレン、4位ウォルトン一族(ウォルマートの創業者一族)は昨年と変わらず。1位のビル・ゲイツは推定480億ドルで昨年より20億ドル増。2位のバフェットは推定410億ドルと50億ドル増。また資産増ですか、最近は何で稼いでいるのか不思議だなあ。バークシャー社の株価はそれ程一本調子で上がっているわけでもないのだが。 本日の別棟 9月23日(木) なんだかロシアを含め旧ソ連関連ネタは尽きることがないようで。毎日新聞のみのようだが、ロシア南部・カルムイキア共和国にてイリュムジノフ大統領の辞任を求めるデモ隊と警官隊が衝突。これがロシア政府が仕組んでいるのではということらしい。この大統領は当選してから中央政府に対して予算が支払われていないというので分離独立を主張。独自路線を通していたらしい。今度ロシアでは地方首長はモスクワからの任命制へと移行するため、任期のあるイリュムジノフ大統領を追い落とすための方策というのだ。 カザフスタン下院議員選挙ではナザルバエフ大統領率いるオタンが33議席を獲得。3党の与党連合で46議席と6割を占める圧勝らしい。小選挙区67のうち22選挙区で当選者が決まらず決選投票に持ち込まれている。となるとフランスみたいなやり方かな。前も書いた通り、OSCEが民主的に行われていないと表明、野党から入閣していた情報相も選挙の不正を理由に辞任している。 IMFの予測で2020年頃に日本は経常赤字に転落するとIMFが予測している。理由は高齢化の進行で高齢者が貯蓄を切り崩し、それが勤労年齢に相当する人の貯蓄を上回るようになるということなのだろう。まあそれはIMFでなくとも私を含めて気付いていた人は居るはずで私もそれを見越して外貨で少しは貯蓄した方がいいかなと思っていたくらいである(現実には大して移項できていない)。問題はストックを食いつぶす時だな。これで為替相場が動いたかと思ったけど案外そうでもない。どうでもいい話なのかも。 本日の別棟 9月21日(火) 昨日書けなかった選挙ネタを一気に。 旧東ドイツのザクセン州、ブランデンブルク州の州議会選挙で極右のドイツ国家民主党(NPD)が5%の壁を超え、議席を獲得したばかりか、ザクセン州は9.2%の得票率だったらしい。社会民主党(SPD)の受け皿がキリスト教民主同盟(CDU)ではなく、民主社会党(PDS)やNPDに流れている傾向はシュレーダー政権はもっと真摯に受け止めて良いのではと思うのだが。ナチスも最初は周囲から侮られていたんだから。最もPDSがどこまで旧東独の流れを引き継いだものか知りませんが。それぞれの州を見るとブランデンブルクが31.9%でSPDが第一党、次がPDSで28%。SPDはどう政権作りをするんでしょうか。19.4%を獲得したCDUと組まざるを得ないのか?ザクセン州はCDUが議会での単独過半数を失い、得票率は5年前を15.8%下回る41.1%。ここはCDUが自由民主党と組むと見られている。 カザフスタンで下院選挙が行われナザルバエフ大統領のオタン党が43.2%の得票率で圧勝。2位のアサル党が大統領の娘が率いる党というのがいかにも。まあこれは比例代表の得票率で77議席中67議席が小選挙区で決まる仕組みのため、これだけでは判断できませんが、旧ソ連の国らしく早くもOSCEから不正選挙疑いの声が。小選挙区を含めた集計結果は21日以降ということはもう出るのかな。 インドネシア大統領選はユドヨノ候補が圧勝の勢い。議会の合従連衡は何だったのか。議会少数派の彼がどう政権運営をするのか課題でしょうな。 本日の別棟 9月19日(日) プライムシステムは11月で1000株を1株にする株式併合を行う。これはヘラクレスの今度新設される上場廃止基準である「(最低売買単位)×月平均株価」が10,000円を下回るというのを回避する狙いがあると見られる。ただ1単元を1,000株から10株にするため、株価が1,000を超えないと上場廃止基準に抵触してしまう【参考】。これは案外簡単に突破されそうな壁であるが、次の手でもあるのか。ちなみに株式併合と同時に商号変更もするそうで「サンライズ・テクノロジー」になるとのこと。株主総会開くだけでも相当のコストがかかりそうだな。 ウクライナでユシチェンコ議長が大統領選挙の選挙活動に復帰だそうで、1週間ほど前に食中毒と見られる体調不良によりウィーンで治療を受けていたが、調べによると化学物質による中毒らしく、政府関係者によって盛られたとの疑いがある模様。現在世論調査でクチマ大統領を引き継いだヤヌコビッチ首相を7ポイントリードしているとのこと。どこまでが真実か計りかねるのが旧ソ連諸国共通の話。選挙は来月31日に実施予定とのこと。 ダイエー再建のスポンサーが3グループあるらしい。サーベラスがドイツ証券、丸紅、東急不動産との連合に加わり、あとはウォルマート+ゴールドマン・サックス、三菱地所+リップルウッド。このグループによるダイエーの査定が10月末に終わるらしいので産業再生機構を使用しなくて済むかどうかはこの辺でわかりそう。産業再生相は機構を使いたがっているようだけど。 本日の別棟 9月16日(木) 見出しに『「毒薬」で企業買収に対抗 人材引き抜き防止も検討』とあると何事かと思うな。わかっている人はポイズンピルのことだなと判断つくけど。【参考記事、はてな】 丸石自転車が二度目の不渡りで事実上の倒産となった。しかし主力の自転車事業は関連会社だった滋賀丸石自転車工業(以下、滋賀丸石)に事業譲渡しており、その滋賀丸石はロータス投資事業組合(再生ファンドらしい)に株式が保有する形になっていたのを最近プライムシステムが全株式の約87%を取得。その費用は増資によってだが、ロータスが出資元という如何にもという話。ちなみにプライムシステムはヘラクレスで株価1円という超低空飛行を続けているが、発行済株式は既に100億株を超えており、2円になるには相当のエネルギーが必要。値段だけ見て買ってはいけないということでんな。で、丸石HDは何をするのかと思ってサイトを覗くと、『当社は、現在の状況で株主の皆様の権利を守る為、出来る限りの努力を行なっています。当社の今後の方針については、9月中旬に当社のホームページで発表する予定です。』ということらしい。まあ親も倒産するのが一番ありうる話かと。しかしよく事業譲渡に待ったがかからなかったな。 JPモルガン・チェースがIBMと2002年に7年間のアウトソーシング契約を今年末で打ち切ると発表。最近のIBMはアウトソーシング事業に力を入れており、この契約額は50億ドルということでIBMにとっては大打撃になると予想される。いくら違約金を受け取るかは知りませんが、契約条項に入っていることでしょう。ともかくIBMがどの程度打撃を受けたか、今後の事業展開に変化あるのか、見物である。ハードからソフトへの転換を代表する企業だったので。 韓国のデノミ検討ってどこまで本気なのかな。 本日の別棟 9月14日(火) 香港の立法会選挙は民主派が直接選挙枠の増大にもかかわらず議席を1つ増やしただけに留まったのに対し、親中派が直接選挙枠で議席を5つ増やし合計35議席だった。直接選挙枠では民主派が61.3%、親中派が36.9%とまだ大きく水を空けているようで、親中派が勝利というイメージを持ちがちなのもちょっと問題かも。得票率が高かった割りには民主派が30議席中18議席しか取れなかったというのも戦略的な問題か。まあ現状の香港経済は一時の勢いに陰りが見られ董行政長官の評判も結構悪いらしい。ともかく香港がどの方向へ行くかは難しいところ。下手に中国本土寄りの制度へ転換も反発されそうなだけに難しいだろうしな。 プライムシステムと丸石HDとはロータス繋がりなのか。その投資ファンドがこれらの会社をどう料理していくつもりなのか。どう金にするのかよく見えませんが。 ソニーがMGMを買収したけど周辺の評価は結構悪いみたいだね。その辺が今のソニーの評価に通ずるところが、数年前のソニーだったら評価されていたのかも。 本日の別棟 9月12日(日) タイが日本に対しFTA交渉においてコメ、砂糖、でんぷん、鶏肉の4品目の関税撤廃を要求しているようで、思い切った農産物の関税引き下げに難色を示し続ける農水省にとっては痛いところ。これら4品目は経済産業省でもどうやら例外品目にして欲しい意向らしく、この交渉は大きな隔たりがある。日本はタイに対して関税の引き下げ、投資・サービス分野の自由化を要求しているということでこれに対する反発と記事にはあるけど、日本が貿易交渉で譲歩すべき所は工業製品の関税がかなり低いため、農産物の関税がどうしても土台に上がらざるを得ないわけだが、ちょっと認識が甘い気がする。まあ交渉の一環かも知れませんが。 で、ブラジルとはFTA協議入りすること自体断念。農産物の壁の厚さは相変わらずのようで、本当に通商交渉の窓口一本化ってできるんでしょうかね。 欧州宇宙機関(ESA)のフォーイング博士が隕石衝突に備えて月に避難する構想を発表した。確か昔に月にあるヘリウム(ネットで調べたらヘリウム3っていうらしい)をエネルギーとして月面で生活できるという未来像がNHKで放送されていた気がする。このヘリウム3を核融合させる技術は現在研究中ということでどこまで実現性があるかよく知りません。この月へ逃げる計画もこの辺のエネルギーを考慮に入れてのものでしょうか。でもバイオスフィアの例からして月に擬似地球環境の構築もなかなか難しい課題かも知れないことを考えると難題が多そうな気が。文系の人間が書いているので的外れな虞ありですが。 本日の別棟 9月11日(土) アイズナーCEOが2006年にディズニーCEOを退任の意向。4大ネットでも負け組とされるABCの経営に株主はご不満の様子で、先に退任の道筋を付けることで反対株主に対抗する狙いがあるらしい。まあ後任には考え方の近い人を選ぶでしょうから対立は続くんでしょうが、これを受けたカルパース(カリフォルニア州退職者年金基金)は辞める予定の人が2年間居続けるのは疑問とレイムダック状態となることを危惧。何か混乱が続くという印象ですな。 オラクルがピープルソフト買収で司法省が反トラスト法違反で待ったをかけていたが、サンフランシスコ連邦地裁は司法省の訴えを棄却、EUでも認められれば買収にほぼ近づくらしい。司法省は上告するんでしょうけど、ここの連邦地裁って逆転の可能性が高いところではなかったのかな。記憶違いかも知れないけど。 フジテレビがニッポン放送の株式を取得することで村上ファンドに対抗するらしい。ニッポン放送自体内部に潤沢な資産があるにも関わらず生かせてないということで攻撃対象になっていたんだったな。株価も1株純資産辺りだし。で、村上氏のM&Aコンサルティングのサイトを覗いたんだが、何も触れていなかったな。 ロシア共産党が分裂し、反ジュガーノフ側は「全ロシア未来共産党」の創設を宣言した。記事ではプーチン大統領の工作があったらしいとなっているけど。 日本コーリンはカーライルに営業譲渡になるんだな。再生のスポンサーよりは安上がりになるのかな。 本日の別棟 9月8日(木) 宮入バルブと松佳との争いはまだ続いているのか。宮入側が6月16日にインサイダー取引による利益返還を求める訴えを提議したのにも関わらず取り下げたのは松佳の信用と名誉を傷つけるのに繋がったとして、謝罪広告と損害賠償を求める訴えを逆に提議している。また昨日の産経で今年の宮入バルブの株主総会で経営陣側の賛成票のカウントの一部に二重カウントがあったとしている。まあそれでも松佳側の株式数を上回れなかったわけだが。松佳は宮入を傘下入りさせる意向ということで今年10月にバナーズに社名変更するらしい。この辺は畑崎氏の意向なんでしょうな。松佳と変えたのも平成8年ですか。子会社の自動車販売が主力なのにどういうところへ目指しているのかって話ですな。 この間の北オセチアでの事件を受けてロシア軍のバルエフスキー参謀総長はロシア国外のテロ施設に対して先制攻撃をする用意があると発言。ただでさえ、隣国グルジアとの仲が悪いのにさらに悪化しそうな気配。これに対してグルジアのサーカシビリ大統領はどう出るんでしょうか? 日本コーリンは結局破産宣告なのか?GoogleNewsにも引っ掛からないんだけど。 本日の別棟 9月6日(月) 地震連想で不動建設の株価が上がっていたようですね(22円高の終値361円)。この所材料系が動いているので資金的には余剰状態なんだろうなと。これが全体的に押し上げる力になるのかまでは連想的思考が上手く行かないのだが。 ドイツのザールラント州議会選挙で社会民主党(SPD)は前回99年よりも13.5ポイント減の30.8%の得票率。これは1960年以降最悪とのこと。キリスト教民主同盟は1.9ポイント増の47.5%で単独過半数を維持。SPDが減らした分は90年連合・緑の党と自由民主党(FDP)に一部まわり、緑の党が2.4ポイント増の5.6%、FDPが2.6%の5.2%と議席獲得に必要な5%を超えた。懸念されるのは極右の国家民主党が4.0%に得票を伸ばした点。SPDの退潮傾向はずっと言われていることで、特別の対策を打ったわけでもなさそうなのでそれは増えはしないでしょう。SPDが減らした分、CDUの増加に反映されにくいというのも、イギリスに似た感じが。 ダイエーの高木社長が産業再生機構と非公式協議を行う意向らしい。この辺りで何か妥協点が見つかれば一気に解決へと進む可能性はあるんでしょうか。あくまで可能性の話なんだが。 オランダとの租税条約見直しには時間がかかっていたのに、フィリピンとの改正申し入れが何かしらの問題がある話も聞かず浮上してきた。FTA絡みで直接日本企業からの投資を呼び込めるとアピールするらしいが、やはり何かしら欠陥でもあったのか? 本日の別棟 9月5日(日) ここでは久しぶりです。書けない時は別棟に。少しはコメントを増やそうかと思っていますが、斜字体では見づらいかな。 ダイエーは結局資産査定をしてから決めるという話になったけど、中間決算でダイエー向け債権は不良資産での査定になるのか。銀行はそれが嫌でダイエーの機構入りを強く推していたのだから。ダイエーにとってはいい時間稼ぎになりそう。週明けの相場は上向くのかそれとも反応薄か。最近不二家などの材料系が動き出しているのでダイエーに投資家が向いてなさそうだが。【チャート】 北オセチアでの学校占拠事件はチェチェンが注目されがちだが、北オセチア自身も複雑な環境にある。気になったのは南にあるグルジア領内の南オセチアから武装組織が入ったのかについてはまだ触れられていないようなので、ロシアとグルジアがやり合うことはすぐにはなさそうだが、南オセチアはロシア入りを希望していたことを思い出させる。この辺が遠因にあるとは現時点では言えませんが。民族構成はオセット人53%、ロシア人30%。オセット人はロシア正教徒が多い。今回の事件では先日のネパールと同様に反イスラム教の空気が広がることが一番に懸念されることではないかと思う。 今度の台風18号のアジア名はソングダー(SONGDA)というらしい。この辺はデジタル台風を見れば名前はわかりますが、日本の報道は従来通りの番号表記となっているので馴染みが薄いんだけども、変な物好きの私にとっては気になる話で。ちなみに今年の台風9号はコンパスという日本語でもないものが日本からの命名で登場している。今回のコースも16号(チャバ)の時のように注意せねばならぬのう。 本日の別棟 |