脊索動物門(CHORDATA)(計21種)
 ●ホヤ類(5種)
   ・マンジュウボヤ(Aplidium pliciferum (Redikorzev)) マンジュウボヤ科
生息環境:湾口の磯にぶら下がっている。
メモ:東京湾では少ない。湾口付近の磯に見られる。橙色の饅頭状の物体で、多数のホヤが群体を作っているものらしい。
   ・カタユウレイボヤ(Ciona intestinalis (Linnaeus)) ユウレイボヤ科
   ・シロボヤ(Styela plicata (Lesueur)) シロボヤ科
生息環境:内湾の消破堤や岸壁の下側にぶら下がっている。
メモ:東京湾で普通に見られるホヤ。イボニシやエゾカサネカンザシなどと同じ場所にいることが多い。海水を吸ったり吐いたりしている様子が可愛い。水中から取り出すとグロテスクな印象を受ける。
呼び名:「チ○コムシ」と呼んだら怒られました。
   ・エボヤ(Styela clava Herdman) シロボヤ科
生息環境:内湾の消波堤や岸壁の下にぶら下がっている。
メモ:帰化種らしい。シロボヤよりもほっそりとしている。潮下帯に棲んでいるものか、海辺を歩いている限り見かけることは少なく、時化の後などに打ちあがっているものが見られる。
   ・マンハッタンボヤ(Molgula manhattensis) フクロボヤ科
生息環境:内湾の砂泥底表面。
メモ:東京湾では多いらしいが、あまり見たことがない。帰化種らしい。
 
 ●軟骨魚類(1種)
   ・アカエイDasyatis akajei (Muller et Henle)) アカエイ科
生息環境:内湾の砂泥底潮下帯で見られる。
メモ:東京湾の多くの渚で見られる。しっぽの付け根に長い毒針があり、危害を加えると攻撃してくる。刺されると非常に痛いらしい。素手素足での捕獲は厳禁である。噂によれば、毒針の一撃は長靴をも突き通すらしい。そうと知らずに胴長を履いたまま踏みつけて捕獲したことがあるが、今考えてみるとぞっとする。お台場海浜公園、葛西臨海公園、江戸川放水路、幕張海浜公園、千葉ポートパーク、小櫃川河口など東京湾各地の渚に出没する。釣りにもしばしばかかるらしい。要注意の魚である。煮付けにすると味がよい。
 
 ●硬骨魚類(15種)
   ・カタクチイワシ(Engraulis japonica (Houttuyn)) カタクチイワシ科
生息環境:渚ではあまり見かけない。
メモ:下あごがでかい。口を開けると「ガボーン」というような表情になり滑稽。釣りをするとしばしば釣れるようだが、渚を歩いている限りではあまり見かけない。しかし、群れが渚の近くを通ると、死体がうち上がったり、波で波打ち際に寄せられたりする。釣ったものをその場で指で裁いて食べると堪えられないほどうまいらしい。写真の個体は江ノ島付近のものであり、東京湾のものではない。
   ・ハオコゼ(Hypodytes rubripinnis (Temminck et Schlegel)) ハオコゼ科
生息環境:磯の石陰などに見られる。
メモ:背ビレや胸ビレ(?)などに毒針があるらしい。そうと知らずに素手ですくって捕まえたことがあるが、やはり今思い出すとぞっとする。初めて見る生物は用心してかからなければならない。
東京湾内には磯が少ないためか、海辺では見かけない。浜名湖弁天島付近で釣りをしたら沢山かかった。
   ・コトヒキ(Terapon jarbus (Forsskal)) シマイサキ科
生息環境:幼魚は内湾の浅瀬で群を作る。
メモ:秋期に内湾の浅瀬で幼魚が群れること意外は良く分からない。シマシマが可愛い。幼魚は飼育下でもよく群を作る。
   ・メナダ(Liza haematocheila (Temminck et Schlegel)) ボラ科
   ・ボラMugil cephalus cephalus Linnaeus) ボラ科
生息環境:東京湾内全域または河口域および河川下流域。
メモ:東京湾内のどこの渚にでもいるお魚。松戸辺りの江戸川下流域にもいる。東京の神田川にも大量発生することもあり、汚染に強い。背中が濃緑色で腹は銀色。丸い目をして口は正面から見るとへの字型をしている。ボラは出世魚であり、干潟で見られるのは「ハク(写真)」や「イナ」と呼ばれる幼体。上げ潮と供に波打ち際に群れで集まり、泥をこそぎとって食べる。干上がって日光を受けた泥にケイソウが多く繁茂しているために、それをエサとしているようだ。大きくなると単独で泳ぎ回り、しばしば水面をジャンプする。どういうわけか体がとても生臭い。東京湾では普通は食用としないが、美味しく食べる地方もあるらしい。
一見、悪環境に強いことから飼育も容易かと思われるが、水槽で飼うのは難しい。ハクを飼ってみたが、他の魚のように浮いているエサや沈んでいるエサは食べずに、壁面に繁茂する藻類をこそぎとって食べるため、藻類がなくなるとお腹が凹んで餓死してしまう。そこで、割り箸に焼き海苔を巻き付けて水面近くに入れてやると頻繁にアタックして食べる。複数匹いると、互いに群れを作って泳ぐので可愛い。
   ・ナベカ(Omobranchus elegans (Steindachner)) イソギンポ科
   ・トサカギンポ(Omobranchus fasxiolatoceps (Richardson)) イソギンポ科
生育環境:蛎殻に潜っている。
メモ:頭部に三角形のとさかのようなものがある。胸鰭より前には縦縞があり、腹部以降は半透明。蛎殻から頭だけ出して周囲をうかがい、餌や外敵を見つけると素早く飛び出して攻撃する。また、蛎殻内に溜まった砂を口に含んで外に吐き出す。などなど、仕草が可愛らしい。こういうヤツいるよなぁという感じがする。
呼び名:とさかが猫の耳のようなので「ネコギンポ」。
   ・イダテンギンポ(Omobranchus punctatus (Valenciennes)) イソギンポ科
   ・ミミズハゼ(Luciogobius gutattus) ハゼ科
   ・マハゼAcanthogobius flavimonus (Temminck et Schlegel)) ハゼ科
生息環境:内湾の潮下帯。
メモ:東京湾で普通に見られるハゼ。夜間は眠っているらしく、じっとして動かない。秋から冬にかけて盛んに釣られる。ゴカイやアオイソメで良く釣れるが、ユビナガホンヤドカリの腹部でも良く釣れる。肉食。
   ・アベハゼ(Mugilogobius abei (Jordan et Snyder)) ハゼ科
生息環境:塩湿地内のクリーク。ゴミの下や小さな水たまりに多く見られる。
メモ:劣悪な環境にいる。ゴミだらけで、硫黄臭でむんむんするようなクリークで見かける。そのわりに、体色は黄色が混じったまだら模様で意外ときれい。
   ・トビハゼ(Periophthalmus cantonensis (Osbeck)) ハゼ科
生息環境:河口域のヨシ群落周辺の泥底。
メモ:後半身を使って良く跳ねる。ヨシ群落周辺の軟泥で見られ、捕獲しようとして追っていくとしばしば泥に足を取られて痛い目にあう。肉食。飼育する場合、シラス干しやオキアミなどをよく食べる。
   ・アカオビシマハゼ(別称:シマハゼ)(Tridentiger trigonocephalus (Gill)) ハゼ科
生息環境:内湾の転石下。
メモ:体に2本の横縞がある。が、時々体色が全体的に黒くなり、縞模様が不明瞭になったりする。獰猛で、飼育下で暴君と化す。
   ・アゴハゼ() ハゼ科
   ・イシガレイ(Kareius bicoloratus (Basilewsky)) カレイ科
生息環境:内湾の浅瀬。
メモ:春期に内湾の浅瀬で幼魚が見られる。素足で浅瀬を歩くと足の隙間に潜ろうとしてくるのでくすぐったい。大きくなるとやや深い方へ移動するらしい。水槽で飼育していたら、ある時くるくる回って泳ぎ始め、イソギンチャクに頭から突っ込んで食われてしまった。幼魚は体色が透き通っていてきれい。投網で沢山とってつまみにしたい。
   ・サヨリ() 


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