| 軟体動物門(計58種) | ||
| ○多板類(2種) | ||
| ・ヒザラガイ(Acanthopleura japonica (Lischke, 1873)) クサズリガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁の潮間帯上部。岩のくぼみに強くへばりついている。 | |
| メモ:岩礁では普通に見られる。平たく、亀の甲羅のような殻が8枚背中に並んでいる。しばしば、岩のくぼみに不思議なほど体がミラクルフィットしている。自分で岩を削ってその中に収まっているのだろうか。しかし、夜には移動して岩に生えた藻類などを食べ、朝には再びもとのくぼみに戻ってくるらしい。 | ||
| ・ヒメケハダヒザラガイ(Acanthochitona achates (Gould, 1859)) ケハダヒザラガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁の潮間帯下部。岩に強くへばりついている。 | |
| メモ:岩礁で見られるが、ヒザラガイよりも少ない。(もしくは見つけづらい)背中の8枚の殻がヒザラガイよりも小さく、まわりの肉質部分に細かい毛のような突起がいくつか束になって生えている。 | ||
| ○腹足類(巻貝類)(28種) | ||
| ・ヨメガカサガイ(Cellana toreuma (Reeve, 1854)) ヨメガカサガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁の潮間帯。岩に強くへばりついている。 | |
| メモ:殻長3〜3.5cmくらい。カサガイの仲間。貝殻の縁が少し不揃いになっている平べったい傘のような形をした貝。傘のてっぺんは中心よりややずれていて、写真では右上の方の白い点の辺りである。このてっぺんがある方向が前らしい。傘のてっぺんから放射状に筋がある。体色は変異に富む。岩に強くへばりついていて、無理にはがそうとするとぎゅっとしがみついてしまって採れない。ナイフなどを隙間に入れてはがすと採れる。 | ||
| ・マツバガイ(Cellana nigrolineata (Reeve, 1839)) ヨメガカサガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁の潮間帯。岩に強くへばりついている。 | |
| メモ:形はヨメガカサガイに似るが、殻長が4〜5cmとやや大きい。カサガイの仲間。体色は青地に赤い放射状線が入るので特徴的だが、この写真ではイワフジツボがびっしり付着していて分かりづらい。上の端の方が少し青と赤の縞模様になっている。まわりにヒザラガイやイボニシがいる。 | ||
| ・コシダカガンガラ(Omphalius rusticus (Gmelin, 1791)) ニシキウズガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁の潮間帯。水中の転石や岩に付着している。 | |
| メモ:丸みのある三角錐のような形をしている。クボガイの仲間。東京湾の岩礁の潮間帯に多く見られる。クボガイの仲間には他にクボガイ、ヒメクボガイ、ヘソアキクボガイ、クマノコガイ、バイテラなどがいるらしいが、本種の特徴は裏側の真ん中に穴(へそ)が開いていることと、滑層が他のものよりも短いこと、へその周辺が緑色でないことなどで区別できるようだ。 | ||
| ・イシダタミ(Monodonta labio form confusa Tapparone-Canefri, 1874) ニシキウズガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁の潮間帯。 | |
| メモ:その名の通り、殻の表面(殻表)が石畳の様な模様をしている。野外では何を食べているか未確認だが、水槽内では水槽壁面に生えた藻を食べている。巻貝の割に移動が早い。 | ||
| 学名:学名のことは良く分からないが、「form(品種?)」がつく学名は動物にしてはちょっとめずらしい様な印象を受ける。どういう分類学的な位置づけがされているのだろう。 | ||
| ・イボキサゴ(Umbonium moniliferum (Lamarck, 1822)) ニシキウズガイ科 | ||
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生息環境:湾口の前浜干潟の低潮帯。 | |
| メモ:砂中にすむ。カタツムリの様な形をしている。一円玉程度の大きさ。懸濁物をこし取って食べる。美味だが砂抜きが困難である。色彩が美しく、以前は殻をおはじき遊びに用いた。また、殻を田に入れて肥やし兼除草剤として利用された。生息地が減っている。 | ||
| ・ウミニナ(Batillaria multiformis (Lischke, 1869)) ウミニナ科 | ||
| 生息環境:湾口部の砂質干潟にまれ。 | ||
| メモ:かつては東京湾全域に分布していたようだが、現在では湾口部の一部の干潟にまれに見られるのみである。ホソウミニナよりもずんぐりしており、縦方向にでこぼこの肋(ろく)がある。 | ||
| ・ホソウミニナ(Batillaria cumingii (Crosse, 1862)) ウミニナ科 | ||
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生息環境:東京湾全域の砂質干潟。 | |
| メモ:東京湾のウミニナ類では本種が最も多い。砂質の干潟に多く見られる。卵から直接稚貝が生まれる(卵胎生)ため、繁殖力が強いのかも知れない。 | ||
| ・フトヘナタリ(Cerithidea (Cerithidea) rhizophorarum A. Adams, 1855) フトヘナタリ科 | ||
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生息環境:後背湿地のヨシ群落内。 | |
| メモ:殻のてっぺん(殻頂)が削れている。底泥表面のデトリタスや植物遺体などの有機堆積物を食べる。大きな殻に対して比較的小さな足で移動するためか、動きは鈍い。ヨシやマングローブに登るという”木登り行動”をするが、なんのためにやっているのか知らない。可愛いが、生息地が減っている。 | ||
| ・タマキビ(Littorina (Littorina) brevicula (Philippi, 1844)) タマキビ科 | ||
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生息環境:各種渚の高潮帯の構造物表面 | |
| メモ:潮間帯に生息するが、水中に入ることはほとんどない。転石,テトラポット,護岸などの石質の構造物表面に生息しているが、何を食べているのか確認したことはない。干潮時はじっとしており、満潮時に活動するらしい。潮の干満にしたがって移動している様でもある。 | ||
| 写真:写真は秋の大潮干潮時に護岸の壁面に直立した個体。暖まった護岸からの熱を避けてこの様な体勢をとるらしい。 | ||
| ・カワザンショウガイ(Assiminea japonica) カワザンショウガイ科 | ||
| ・シマメノウフネガイ(Crepidula onyx Sowerby, 1814) カリバガサガイ科 | ||
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生息環境:湾奥。他の貝、構造物、カニなどに付着。 | |
| メモ:帰化種。アカニシなどの比較的大きな貝などに付着している。しばしば二重三重に付いている。 | ||
| ・サキグロタマツメタ(Euspira fortunei (Reeve, 1855)) タマガイ科 | ||
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生息環境:湾口。前浜干潟の中〜低潮帯の砂中。 | |
| メモ:移入種。自生種であるツメタガイに似るが、殻の先端が黒く、やや縦長であることから区別がつく。潮干狩りのためにアサリを別の生息地から持ち込んだ際に付随して東京湾に移入したと考えられている。ツメタガイ同様、砂中を潜行して二枚貝を食べる。これが繁殖するとアサリ漁に深刻な害があると考えられており、駆除の対象になることもある。食用になる。 | ||
| ・ツメタガイ(Glossaulax didyma (Roding, 1798)) タマガイ科 | ||
![]() ↓卵塊。通称「砂茶碗」 ![]() |
生息環境:干潟の潮間帯・潮下帯および砂浜の潮下帯。砂中を潜行する。 | |
| メモ:体色は赤みを帯びた褐色。ビリヤードの玉程度の大きさ。砂中を潜行し、アサリ、バカガイなどの二枚貝を大きな外套膜で包み込み、殻頂付近に歯舌(しぜつ)で穿孔し、肉を酸で溶かして食べるという恐るべき貝である。卵塊は砂と混ざって写真のような独特の形である。 | ||
| 蛇足:食用の二枚貝を食害することから悪役扱いを受けることもあるが、丸くて可愛らしくも見える。房総では「イチゴ」の名で呼ばれる。食用になる。 | ||
| ・クレハガイ(Epitonium (Papyriscala) clementinum Grateloup, 1940) イトカケガイ科 | ||
| ・イボニシ(Thais (Reishia) clavigera (Kuster, 1860)) アッキガイ科 | ||
![]() ↓イボニシの卵塊 ![]() |
生息環境:東京湾全域。岩礁や消波堤、テトラポットなどの石質構造物に付着している。 | |
| メモ:東京湾では普通に見られる。殻高3cm程度の巻き貝。殻にはイボが多数ある。体色は灰色っぽい色をしているが、個体差もある。フジツボの上に乗り、酸で溶かして食べる。 本種は環境ホルモンの影響を受けていることで有名である。船の底に塗られている有機スズが環境ホルモン(内分泌攪乱物質)として作用し、性がごちゃ混ぜになっているらしい。 本種の卵塊は長さ5mmほどの円筒状をしており、産卵直後は薄い黄色をしている。紫色をしているものも見かけるが、これは産卵後時間の経ったものではないかと思われる。要確認。 |
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| ・アカニシ(Rapana venosa (Valenciennes, 1846)) アッキガイ科 | ||
![]() ↓卵塊「ナギナタホウズキ」 ![]() |
生息環境:東京湾全域。消波堤などの構造物に付着している。 | |
| メモ:体色は茶褐色で、殻の入口(殻口)が長い。大きなものでは子供のこぶし程度の大きさ。肉は刺身として美味。卵塊は黄色いバナナの様な形をしている。肉食。 | ||
| ・ムギガイ(Mitrella bicincta Gould, 1860) フトコロガイ科 | ||
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生息環境:湾口の砂底。 | |
| メモ:殻高1cm程度の小さな巻き貝。砂底でたまに見かけるが、どのような生態なのかよく分からない。殻に薄いクリーム色に茶色の泡のような模様が入った柄がある。 写真は貝殻。 |
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| ・アラムシロ(Reticunassa festiva (Powy, 1833)) ムシロガイ科 | ||
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生息環境:東京湾全域。干潟に多く見られる。 | |
| メモ:体色は青みを帯びた褐色。爪ほどの大きさ。普段は砂底中に潜んでいるが、他の生物の死骸や負傷個体などが近くにあると、長い管(水管?)を振りながら這い寄り、死肉を寄ってたかってむさぼるという恐るべき巻貝。食用にしてもあまりうまくない。青潮発生時にもよく生存し、多くの生物の亡骸を処理していた。プロの清掃集団といった感がある。 | ||
| ・コメツブガイ(Retusa (Decolifer) insignis (Pilsbry, 1904)) ヘコミツララガイ科 | ||
| ・ブドウガイ(Haloa japonica (Pilsbry, 1895)) ブドウガイ科 | ||
| ・キセワタガイ(Philine argentata Gould, 1859) キセワタガイ科 | ||
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生息環境:内湾の砂質干潟の砂中。 | |
| メモ:体色はやや透明感のある白一色。親指の第一節程度の大きさ。巻貝の仲間だが、殻は退化して薄く体内にある。砂中を潜行するが、何を食べているのか分からない。東京湾ではあまり見かけない。 | ||
| ・アメフラシ(Aplysia (Varria) kurodai (Baba, 1937)) アメフラシ科 | ||
![]() ↓刺激されると紫汁を出す ![]() |
生息環境:湾口。砂質干潟の潮下帯〜中潮帯。 | |
| メモ:体色は紫褐色のまだら模様のものが多い。大きさはクリームパン程度だが、交尾期の大きなものは30cm大。ウミウシよりも牛らしい面構えと体つきをしている。薄い殻が体中にある。刺激すると、紫色の汁を出すため、「雨降らし」の名がある。春先に黄色いヒモくずの様な卵塊(海そうめん)を産む。海草を食べる。 | ||
| ・ウミフクロウ(Pleurobranchaea japonica Thiele, 1925) ウミフクロウ科 | ||
| ・クロシタナシウミウシ(Dendrodoris arborescens (Collingwood, 1881)) クロシタナシウミウシ科 | ||
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生息環境:湾口。岩礁の潮間帯。 | |
| メモ:体色は黒く、縁は黄土色。小指程度の大きさ。海草を食べる。東京湾ではあまり見かけない。 | ||
| ・メリベウミウシ(Melibe papillosa (de Filippi, 1867)) メリベウミウシ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁の海藻に付いている。 | |
| メモ:体色は半透明のクリーム色。写真の個体の体長は2cm程度だが、10cmほどにもなるらしい。背中に突起が並んでいるが、触ると簡単に取れてしまう。食いつかれてもすぐに逃げられるように工夫しているのかもしれない。前(写真では右側)に大きな口があり、節足動物などを食べるらしい。一見ふわふわしていて可愛いようであるが、巨大な口を持つ妙なウミウシである。 | ||
| ・カスミミノウミウシ(Cerberilla asamusiensis Baba, 1940) オオミノウミウシ科 | ||
| ・クロコソデウミウシ(Polycera hedgpethi Marcus, 1964 ) フジタウミウシ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁の海藻に付いている。 | |
| メモ:体色は薄い黒地に白い筋や斑点が付いている。写真の個体の体長は1.5cm程度。頭部の触角や背中の鰓(えら)突起の先が黄色いのが特徴。 | ||
| ・カラマツガイ(Siphonaria (Sacculosiphonaria) japonica (Donovan, 1824)) カラマツガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁。潮間帯上部の岩肌に強くはり付いている。 | |
| メモ:殻長は2cm程度。カサガイの仲間のように傘のような形をしているが、カサガイの仲間ではない。中心から放射状にのびている15程度の薄黄色の筋のうち右側(写真では右上側)の2本は水管の溝であり、他の筋よりも太くて縁も飛び出している。このカラマツガイの仲間は有肺類と言って、なんでも空気から直接酸素を得る肺呼吸ができるらしい。貝のくせに肺呼吸をするなんて、あっぱれな貝である。 | ||
| ○二枚貝類(28種) | ||
| ・クイチガイサルボウガイ(Scapharca inaequivalvis (Bruguiere, 1789)) フネガイ科 | ||
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生息環境:内湾潮下帯の砂泥底に埋在。 | |
| メモ:サルボウガイに似るが、左右の貝殻がうまく咬み合わない。写真の個体は左の方(後方)で食い違っているが、全ての個体でそうなのかは知らない。 | ||
| ・サルボウガイ(Scapharca kagoshimensis (Tokunaga, 1906)) フネガイ科 | ||
| ・ムラサキイガイ(Mytilus galloprovincialis Lamarck, 1819) イガイ科 | ||
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生息環境:内湾の岩礁、消波堤、岸壁、転石などに固着。干潟に群れて転がっていることもある。 | |
| メモ:体色は黒紫色で、死んだ貝殻は鮮やかな青紫色である。足糸を出して固いものに付着する。ヨーロッパからの帰化種で、別名ムール貝の呼び名で食用とされる。東京湾ではほとんどどこでも見られる。 | ||
| ・ミドリイガイ(Perna viridis (Linnaeus, 1758)) イガイ科 | ||
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生息環境:内湾の岩礁、消波堤、岸壁、転石などに固着。 | |
| メモ:体色は青緑色で、ムラサキイガイよりも小型である。足糸を出して固いものに付着する。帰化種だが、ムラサキイガイよりも少ない。 | ||
| ・コウロエンカワヒバリガイ(Xenostrobus securis (Lamarck, 1819)) イガイ科 | ||
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生息環境:内湾の河口付近で、カキ殻に付着している。 | |
| メモ:体は小さく、艶がない。カキ殻のわきに付いていて目立たない。湾奥の河口部に多い。帰化種。 | ||
| ・ホトトギスガイ(Musculista senhousia (Benson, 1842)) イガイ科 | ||
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生息環境:内湾の砂泥底に群れて転がっている。 | |
| メモ:体色はシマシマが交互に続くようなホトトギスの腹の様な模様を呈す。小さいが、足糸を出して群れていることが多い。この貝が増えた潮干狩り場ではアサリが獲れなくなるといい、嫌われることもあるようだ。 | ||
| ・マガキ(Crassostrea gigas (Thunberg, 1793)) イタボガキ科 | ||
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生息環境:内湾の泥底や、岸壁や消波堤などに付着。栄養が多いところに多い。 | |
| メモ:最も有名な食用カキ。固い構造物に付着するものと、泥底に蠣礁を作って生えているものがある。冬期に脂肪がのり旨い。殻は様々な生物の住処となり、ケフサイソガニ、イソコツブムシ、ウネナシトマヤガイ、コウロエンカワヒバリガイ、ギンポ類、ゴカイ類などが生息する。 | ||
| ・ウメノハナガイモドキ() フタバシラガイ科 | ||
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生息環境:砂質干潟の潮間帯。砂底に埋生。 | |
| メモ:とても小さな貝。殻長(よこはば)2〜3mmで成貝らしい。以前はシオフキの稚貝かと思っていたが、最近干潟の観察会で東邦大学の風呂田先生から教えて頂いた。九州の方からの国内移入の可能性があるらしい。 | ||
| ・トマヤガイ(Cardita leana Dunker, 1860) トマヤガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁。潮間帯の岩肌に固着。 | |
| メモ:体色は白く、殻にはよくうねった筋がある。岩肌のくぼみにややめり込むようにして固着している。写真の個体の右側は石灰藻が付着してピンクになっている。 | ||
| ・トリガイ(Fulvia mutica (Reeve, 1844)) ザルガイ科 | ||
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生息環境:砂泥底の潮下帯に埋生。 | |
| メモ:やや大型の二枚貝で、殻に筋と縫い物の様な模様がある。足が黒く、鳥の手羽先の様な形をしている。潮下帯に生息しているらしく、普段は見かけられないが、時化の後に渚に転がっていることがある。歯ごたえがあり美味しい。 | ||
| ・バカガイ(Mactra chinensis Philippi, 1846) バカガイ科 | ||
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生息環境:砂底の潮間帯から潮下帯に埋生。 | |
| メモ:いわゆるハマグリ型の貝で、体色は黄褐色。貝殻が薄く、口を開いていることが多い。足は綺麗な橙色をしており、”アオヤギ”の名で食用とされる。旨い。酸素不足に弱いようで、貧酸素状態や青潮の影響を受けて死にやすい。採ったら早めに食べるのが良い。 | ||
| ・シオフキ(Mactra veneriformis Deshayes in Reeve, 1854) バカガイ科 | ||
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生息環境:砂泥底の潮間帯に埋生。 | |
| メモ:バカガイに似るが、バカガイよりも丸く、ずんぐりとしている。体色は、小さいものは紫褐色か乳白色が多く、成長すると縁が褐色を帯びて全体は乳白色となる。美味であるが、砂を吸着する能力が高いらしく、砂抜きが難しい。バカガイ同様、酸素不足に弱い。 | ||
| 名前:砂泥底の表面近くの浅いところに潜っており、潮が引くと海水を吹き出す様子が”シオフキ”の名の由来であると思われる。なんとなく、バカガイとセットで良い名前だと思う。 | ||
| ・サビシラトリ(Macoma contaculata (Deshayes, 1854)) ニッコウガイ科 | ||
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生息環境:泥底の潮間帯に埋生。 | |
| メモ:平たく、殻に黒い縞が入っている。泥の干潟(クリーク)を好む傾向があるが、密度は極めて少ない。水管が非常に長く、2本に別れており、泥底表面のデトリタスを吸って食べる堆積物食者である不思議な二枚貝である。水管の動きを観察すると面白いが、どこにいるのか探すのは難しい。写真の様に、後端(写真右側)が少しくびれているのが特徴。東京湾全域で見られる。 | ||
| ・ヒメシラトリ(Macoma incongrua (Martens, 1865)) ニッコウガイ科 | ||
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生息環境:砂泥底の潮間帯に埋生。 | |
| メモ:サビシラトリに似るが、サビシラトリの半分程度の大きさで小さい。左殻(写真に写っている側の貝殻)の後端(写真では右端)が左(写真では手前)に曲がっているのが特徴。また、前方(写真では左方)が大きく張り出している。やはり細長い先の別れた水管をもつ。 | ||
| ・マテガイ(Solen strictus Gould, 1861) マテガイ科 | ||
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生息環境:砂泥底の潮間帯から潮下帯に埋生。 | |
| メモ:竹片を2枚合わせたような細長い二枚貝。砂泥底表面に対して垂直に深く潜っており、熊手で掘っていてもなかなか見つからない。穴の断面がレモン型をしており、この穴に塩を振りかけると、不思議なことに勢い良く表面まで飛び出してくる。足の動きが独特。旨い。酸素不足や淡水化に弱く、青潮や大雨後の一時的な淡水化で大量死する。しかし、新しい個体の定着も早いようだ。 | ||
| ・ウネナシトマヤガイ(Trapezium liratum (Reeve, 1843)) フナガタガイ科 | ||
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生息環境:河口部付近のカキ礁に付着。 | |
| メモ:灰白色の目立たない二枚貝。靴のような形をしている。 | ||
| 名前:トマヤガイに似ていながら畝がないという名前。体色は白く、殻の表面はサラサラしている。カキ殻の隙間に付着している。 | ||
| ・ヤマトシジミ(Corbicula japonica Prime, 1864) シジミ科 | ||
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生息環境:汽水域の砂泥底に埋生。 | |
| メモ:大衆的な食用二枚貝。殻は黒褐色。淡水のマシジミはやや緑がかった色をしているため、区別できる(たぶん)。塩分濃度の変動に強く、東京湾の至る所で生息している。多少の悪環境にも強いのではないだろうか。 | ||
| ・ハナグモリ(Clauconome chinensis Gray, 1828) ハナグモリ科 | ||
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生息環境:湾奥の干潟の高潮帯に埋生。 | |
| メモ:体長は2〜3cmと小さめで、体色は曇った黄緑のような色をしている。全国的に生息域が分断されており、東京湾にいること自体が不思議なことらしい。しかし、別段特徴的な容姿をしているわけでもない。謎の貝。 | ||
| ・ホンビノスガイ() マルスダレガイ科 | ||
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生息環境:湾奥の干潟の潮間帯〜潮下帯に埋生。 | |
| メモ:体色は白色で、一見、カガミガイに似ているが、カガミガイよりも体が分厚い。また、横に走っている筋が明瞭で、小さな個体ではきわだっている。帰化種と考えられており、東京湾では近年定着して増えている。酸欠状態に強く、富栄養化して海水中の酸素がすくなくなりやすい現在の環境に適応している。嫌気的な底質にも良く生息し、写真のように硫黄や鉄が殻に付着して黒くなることがある。大きなものでは殻長(横幅)が7cmほどにもなる。湾奥ではしばしばアサリと同じ場所に多く生息しており、食用にされる。大きな個体は少しハマグリに似た食感で美味。地元の潮干狩りおじさんや市場では「大アサリ」の名で呼ばれることもある。 アサリとの雑種がいるとかいないとかいう話もあるらしい。下の写真の個体には、体にアサリに似た布目模様がある。この様な個体はまれで、今までに2個体しか見たことがない。ひょっとするとこれが雑種なのだろうか?今後も目の離せない貝である。 |
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| ・オニアサリ(Protothaca jedoensis (Lischke, 1874)) マルスダレガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁海岸の潮下帯。砂底に埋生。 | |
| メモ:アサリよりも殻がごつごつしており、肋(ろく)がはっきりしている。東京湾では少ないようだ。 | ||
| ・カガミガイ(Phacosoma japonicum (Reeve, 1850)) マルスダレガイ科 | ||
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生息環境:東京湾全域の砂質干潟の低潮帯〜潮下帯。砂泥底に埋生。 | |
| メモ:体色は全体に白色で、平べったい。体の後ろ(写真では右側)がカーブして削れたような形をしているのが特徴的。 干潟で潮干狩りをしていると、深く掘った砂の奥から冷たい水が噴き出してくる。何だろう?と思って手を突っ込んで掘り進んでいくとしばしばこの貝がいる。大きいもので殻長(横幅)が5cmくらいあるため、潮干狩りでは子供が「でっけぇのがとれたぜ〜」と言って喜ぶ。しかし、味はあまり良くないとされており、潮干狩り場でこの貝だけがどっさり捨てられて置いていかれることもある。 そんなカガミガイだが、昔は殻を研いで刃物として利用されていたらしい。 |
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| ・アサリ(Ruditapes philippinarum (Adams & Reeve, 1850)) マルスダレガイ科 | ||
![]() ↓豊かな色彩多型 ![]() |
生息環境:内湾の潮間帯。砂泥底に生息。 | |
| メモ:日本の最も大衆的な二枚貝と言ったらこれ。東京湾でも例外ではなく全域の潮間帯で見られる。 体色は布目模様だが、個体によって多種多様であり、いわゆる色彩多型(しきさいたけい)ということになる。おおよそ殻長(横幅)が2cm程度になると産卵を始め、大きなものでは4.5cmほどになる。底質は砂質や砂泥質を好み、波の影響の少ない穏やかな渚を好む。塩分濃度の変動にはあまり強くないが、よほど濁った海水環境でも生息する。水深が深く、水没時間が長い、適した環境で生息している個体は体が平たく、水深が浅く、干出時間が長く、やや辛い環境で生息している個体はずんぐりしているような気がする。嫌気的な状態にも強く、殻が黒くなってしまうような底質でも生息している。概して「タフな貝」という印象がある。 だしが効いて美味。 |
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| ・ウチムラサキ(Saxidomus purpurata (Sowerloy, 1852)) マルスダレガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁海岸の潮下帯。砂底に埋生。 | |
| メモ:体色は体の外側は白色だが、内側は紫色をしている。東京湾では少ない。 | ||
| ・オキシジミ(Cycina sinensis (Gmelin, 1791)) マルスダレガイ科 | ||
![]() |
生息環境:湾奥の干潟の潮間帯。砂泥底〜泥底に埋生。 | |
| メモ:東京湾の湾奥に大量に生息している。一見、シジミのような黒い色をしているが、本来は写真の下の部分のような薄い紫やクリーム色をしている。生息している底質が嫌気的(けんきてき)で酸素が少ないために、鉄や硫黄が付着してこの様な色になっている。(たぶん)大きな個体では殻長が4〜5cmほどになる。身はオレンジ色。食用になる。 | ||
| ・ハマグリ(Meretrix lusoria (Roding, 1798)) マルスダレガイ科 | ||
![]() |
生息環境:広い砂質干潟の潮間帯。砂底に埋生。 | |
| メモ:シルエットはバカガイに似るが殻が厚く、後方(写真では右側)の上縁が直線的になっていることが特徴らしい。東京湾で1個体だけ見た。どうやって個体群(群れ)を維持しているのだろう。謎の謎はナゾナゾ。 | ||
| ・オオノガイ(Mya (Arenomya) arenaria oonogai Makiyama, 1935) オオノガイ科 | ||
![]() |
生息環境:湾奥の干潟の潮間帯。泥底〜じゃりの混ざった底質に埋生。 | |
| メモ:東京湾で見られる二枚貝の中では大型。殻長(よこはば)は7〜8cm程度になる。写真のように、水管が長く太くて殻に収まらず、食用の「ミルガイ」のようである。深く埋生しているため、当てずっぽうに掘ってもなかなか見つからないが、良く干潟の表面を見ると8の字型をしたブタっぱなのような水管の跡を見つけることができ、そこを掘ると高い命中率で掘り当てることができる。が、うまく掘らないと殻が薄いためにすぐ割れてしまう。欧米ではこの貝の近縁種をクラムチャウダーの材料として使うらしいが、本種は概して嫌気的(けんきてき)な底質に生息しているため、鉄や硫黄が黒くこびりついており、臭い。調理法を工夫した方が良い。 | ||
| ・ニオガイ(Barnea (Anchomasa) manilensis (Philippi, 1847))ニオガイ科 | ||
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生息環境:湾口の岩礁海岸の潮間帯。泥岩にが孔して生息する。 | |
| メモ:体の前方(水管のない方)の殻がギザギザになっており、回転することで泥岩に穴を掘って棲む。そのため、岩を砕かないと採れない。ただ者ではない。体は白色で殻長(よこはば)は2cm程度。泥岩がなければ生息できないため、東京湾岸には少ない。 | ||
| ・ソトオリガイ(Laternula (Exolaternula) marilina (Reeve, 1863)) ソトオリガイ科 | ||
![]() |
生息環境:東京湾全域の干潟。泥底〜砂泥底に埋生。 | |
| メモ:白い飴のような貝殻をもつ貝。オオノガイのように長くて殻に収まらない水管を持つが、殻長は2〜3cm程度でオオノガイより小さい。貝殻が非常に薄く、簡単に潰れる。「そんなにヤワで良いのか?」という貝。ソトオリガイやオオノガイは水管が出っ張っているぶん、足が退化しているのか、一度掘り出してしまうとなかなか底質に潜って行けない。けれど、やや嫌気的(けんきてき)な悪環境にも生息し、塩分濃度の変化にも強いという強みも持っているようだ。 | ||
*分類,学名は「日本近海産貝類図鑑」(東海大学出版)に準拠。