愛しのゲルギエフ[2003.1.8]
去年の12月、大学院の修了作品を作曲するために自室に閉じこもった生活を続けていた。
私は作曲するときいつも、演奏者の顔を思い浮かべることにしている。
そうするとイメージしやすく、「しめしめ」って気分になるのだ。
(お友達のみなさん、勝手に想像してごめんなさいね)
しかし、今回作曲したのはオーケストラ曲。
曲全体の流れを大きく見たい時に、演奏者を思い浮かべていたら大変なことになる。
何十人もいっぺんに頭の中には入りきらないからね。
そこで、オーケストラのまとめ役、指揮者を思い浮かべることにした。
...しかし。指揮者って誰がどう、とか分からないのだ。
そこで、ピアノの上に置いてあったクラシックアーティストが顔を揃えた
卓上カレンダーを1枚1枚見比べる...よし!
一番顔が好みなゲルギエフにしてみた。
ちなみに、他に載っていた指揮者は、小澤征爾、ブーレーズ、アバド。
なぜかさわやかな4月にはセクシー軍団・bondも載っていた。
(部屋には一度も飾りませんでした...)
アバドと言えば、昔CDに誤植で『アドバ』と載っていたことがあった。そりゃないよ。
さて、それからはゲルギエフだ。実際に演奏は聴いたことがないのにゲルギエフ。
ピアノの上にはゲルギエフ。
ゲルギエフ効果で、作曲する時にだんだんとオケの気持ちになってくる。うんうん、作戦成功だな。
そして、何週間かゲルギエフをピアノの上に置き、うっとり(?)と過ごしてきた後。
N響アワーでゲルギエフが登場!
ストラヴィンスキー作曲の『春の祭典』を指揮するらしい。これは当然見るでしょ〜。
部屋でテレビを付けると、あら...あら....。
いや...あの〜...前から撮影したお顔は確かに愛しのゲルギエフなのだが、
なんかちょっと...後頭部が...さみしいことに...。いや〜ん、そうなの〜?
何週間も築き上げてきた「うっとり心」が一気にしゅ〜〜〜ん。
そうは言っても、やっぱり前から撮った写真はかっこいいので、
カレンダーはそのままピアノの上に置いて、作曲を続けました。ありがと、ゲルギエフ。