妹ヨシコ、初・本格的バイト計画 バリスタへの道

妹ヨシコ・23歳。

大学卒業&大学院進学が決まったが、さすがにもうお小遣いはもらえないので、バイトを探すことにした。

条件は、平日午前(生活改善計画のため)。

日曜日になると求人チラシを見ていたのだが...。

 

<店鋪研修編〜第3週・風邪に苦しむの巻>

4月3日(火) 今日から初めてのヨコハマ○。○店だというのに、声が出ない...。気管がゼーゼーいっている。かなり迷ったのだが、釈姉さんに電話をし、お休みにしてもらった。明日は絶対行くぞ〜!(ゼーゼー)

 

4月4日(水) 昨日よりはまあ良くなったので、今日はがんばって行ってみる。しかし、今度のお店は某ショッピングモールの中にあり、ちかくには高〜いオフィスビルもあるのでめっちゃ混むらしい。その混んでいる状態を体験してもらおう!という計画なのだ。う〜ん、こんな体で乗り込んでよいのか?

まずはレジ打ちとなる。私が出ていなかったこの数日の間になにやらキャンペーンが始まったらしく、スタンプカードを渡さなくてはいけない。しかし、数人のお客さんを相手にしている間に声はどんどん枯れていき、鼻も垂れ始めた。私はスキをみては裏に鼻をかみに行く。そして接客。さすがに大人数だ。普通に行列ができている。ああ、こんなの前のお店ではなかったよな〜。すごいな〜。ぼんやりした頭でそんなことを思いながらそれでも急ぎめでレジを打っていると、段々とカードを渡すのが面倒臭くなってくる。ひとりに渡さないと次も渡しにくくなり、自然と(?)ひとつの波が終わるまでは渡さないことになる。そして、お客さんが前回のカードを持ってきたりするとスタンプを押して、そこからスタンプカード再開の兆しとなる。...ごめんなさ〜い。も〜うノドがガラガラでスタンプカードの説明をするのもつらくて...。初めの1時間ですでに『ああ、出てこなければよかった...』と思い始める。

次の1時間はお店の外側にある、コーヒー豆&グッズ売り場にちゃんとしたパートナーさんと立つ。全くお客さんがいない。ナイス!そして、テイスティングしていいよ〜と言われ、初めてモカ・サナニというコーヒーを飲んでみるが、まったく味が分からない。そのパートナーの女性によると『何でこんなの選んだの?』っていうくらいクセがあるらしく、何度も『変な味じゃな〜い?』と同意を求められたのだが、鼻のつまった私にはコーヒーかコーヒーでないかの違いしか分からず、しかもそのコーヒーが引き金となって鼻水が全開となってしまった。でも、なにやらその女性も絶不調らしく、お客さんもあまり来ないことから、まるで二人で仕事を抜けてさぼっているみたい。いつでも鼻をかめるし、なんとかこの1時間は切り抜けたぞ〜。

そして、時間帯責任者のお姉さんに『すみません、鼻が出て...』と申告し、次の1時間は裏で洗い物&仕込み系をやる。時間帯責任者のお姉さんは心配そうに『ムリだったらいつでも言ってね』とのぞきに来てくれる。助かった〜。いつでも鼻をかめる。そんな安心感からブンブン鼻をかみまくり、マイ・ティッシュも残りわずかとなってきた頃、怪しいメガネのお兄さん(C-C-Bにひょっこり混ざっていそうな感じの人。推定28歳)がやってきた。『ウチダさ〜〜〜ん。二者択一ね〜。ショットとスチームどっちがいい〜?』この怪しいお兄さんが次の時間帯責任者らしく、私の鼻水問題など知ったこっちゃなく、私は最後の1時間、ショットをやることになった。そしてマイ・ティッシュもゼロ。どうなる、私?

しかし、人間の体って不思議〜。ものスゴイたくさんのオーダーを必死にこなし、ショットを落とし、IDをカップに書き込んでいると、鼻水などまったく出てこないのだ。最後の1時間が一番バリバリと働け、そのおかげで気分もよくなってきて、やっとまわりのパートナーの人と仲良くする余裕がでてきた。次の仕事はあさって。早く元気にならなくちゃな〜。

 

4月6日(金) 元気モリモリ!絶好調!今日は鼻も出ないし、声も全快とは言えないがとりあえず大きな声でオーダーができる。前回の分を取りかえすぞぉぉぉ。

そういえば。言い忘れていたが、2週間で薄々感ずいたのは、1:お店には数時間交代の時間帯責任者という役の人が必ずいる。ヒラ・パートナーが出世するとこれになれるらしい。2:そして、その時間帯責任者が出勤している人を確認し、みんなに役割を振り分けていく。3:どの役割もとにかく1時間で交代する。同じ持ち場を1時間以上やることはまずない。...こんなところだ。私はまだ研修の身なので、出勤は4時間。だから全部の時間仕事をしたとして4種類。釈姉さんが来てくれるとお勉強が入ることもあるので実際はもっと少ない。しかし、今日は全部の時間お仕事だ。1時間目『ショット』2時間目『メインレジ』3時間目『裏の仕込み』が順調(だと思う...)に過ぎ、4時間目『恐怖のスチーム』が始まった。

ああ『スチーム』。ミルクを暖める、という作業自体はなかなか楽しいのだ。しかし、ドリンクを受け取るときのお客さんの笑顔を見られるのもスチームなら、長時間待っているお客さんの不機嫌そうな顔がよく見えるのもスチーム。小心者の私としてはもうドッキドキで平謝りである。また、スターバックスのドリンクは種類・サイズがややこしいので、お客さんが何を注文したか分からなくなることも多く、渡す時に『激しく』確認をしなくてはいけない。今日は実際に、違うお客さんのフラペチーノを間違えて渡してしまい(キャラメルフラペとランバフラペ)、お客さんが食べている間に気が付き、バーの人間だけでなく間違えて受け取ったお客さんも間違って受け取れなかったお客さんも気まずくなってしまった。も〜う!違うのに食べるんだも〜〜〜ん!(な〜んて、ごめんなさ〜い...こっちのミスです...)

来週も同じお店で研修。来週はオープン間近ということで、新規オープン●●店の研修中パートナー(もちろん私も)がこの○。○店を4時間乗っ取り、練習をするらしい。何とも楽しそうな企画ではないか。わくわく。