Y氏邸は当初、藩政時代に加賀藩へ納入する米の米倉として建築された土蔵でした。
その後、約100年間に渡って能登上布の織物工場としての利用を経て、最終的に農業用倉庫として使われていました。
重厚な構造材で、本体3間×8間を残して下屋を解体し、新たに玄関ポーチと水周りを含む下屋を増築し、民家へと再生しました。
一部、子供部屋やファミリールームとして2階の床を残し、リビングを吹き抜けにしました。
薪ストーブの熱が泥壁漆喰に吸収されて、保温効果をあげています。
床は3cm厚の杉材フローリング、柿しぶ仕上げ木材の裏山のケヤキ、杉を伐採し、乾燥して利用しました。
リビングのトップライトに設置したステンドグラスが、独自の空間を醸し出しています。