終戦後、富山市で「全国チンドンコンクール」が開催されたように、敗戦で沈みきった日本中で、明るさを取り戻すための復興イベントともいうべき祭りが乱立していました。
(ちなみに現在は「全日本チンドンコンクール」。今年で52回目(!!)。すげぇ・・・)
当時すでに300年以上の歴史をもつ、踊るあほうの祭り「徳島県の阿波踊り」
に負けないイベントを興こそうと、高知市でも商工会議所の有志が集まり、
打ち出されたのが「よさこい祭り」だったのです。
よさこいといえば鳴子(なるこ)。
もともとは、田畑で鳥などを追い払うために紐(ひも)に吊り下げられていた道具。
小さな竹筒を板に並べ掛け、紐を引いて音を鳴らして鳥を追っ払っていたようです。
泥棒除けに使っていたかどうかは、よくわかりまへん。(時代劇でも最近見かけないし・・)
現在、YOSAKOIに使っているものは、手に持ちやすく小型化され、漆できれいに装飾された民芸品状態のもの。
黒とオレンジと黄色の三色のものが、スタンダードなようです。(ちなみに黒いところを緑にするとラスタカラーっぽくて、思わずJAHにお祈りをしたくなります。マーレイさんよ永遠に・・・)
なぜにこんなサイケな色使いになったかは不明。
振ると「かちゃ かちゃ」と音がします。(家の中で振ると、気が触れる程やかましいです)
「阿波踊りに勝つには、素手じゃいかん!」と
まるでプロレスの凶器攻撃のように単純な理由で採用されたようです。
そして時は流れて平成2年。
高知「よさこい祭り」に感動した1人の学生が、試される大地でどでかいイベントを立ち上げます。
最初の年は十数チーム。翌年からはねずみ算的に倍々ゲームでチームが増え、平成13年には参加チームが400を突破。
「YOSAKOIソーラン」としてリファインされた「よさこい祭り」の誕生です。
ソーラン節をベースにした、数々のアップテンポなオリジナル曲にあわせて繰り広げられる乱舞。
そしてなにより、最高の笑顔で舞う踊り子たち。
「よさこい」を知る前に「YOSAKOI」を知った人が多いのではないかと冗談で言われるほど、急激な規模の拡大とともにメディアにのった巨大なイベント。
俗に「YOSAKOI方式」とも呼ばれる祭りやイベントは、
@鳴子を持って踊る。
A地元の民謡(等)の一節を曲に取り入れる。
の2点が基本のレギュレーションとなっています。
民謡の1フレーズが入っていれば、あとはなんでもおっけーです。
基本的には、ぜんぜん民謡っぽくなくていいってことですね。
ロック、ラップ、ヒップホップ、アフリカン、レゲエ、ドラムン、ユーロ、
メロコア、ノイズ、トランス、フォーク、ジャズ、ファンク、サルサ、
ボサノバ、チャチャチャ、テクノ、ハウス、フュージョン、ワルツ、
ブルース、ソウル、サンバ、タンゴ、マーチ、ジャイブ、パソドブレ、
フォックス、クイックステップ、ルンバ、ポルカ、メレンゲ、シャッフル、
ブギー、ツイスト、カントリー、ディスコ、ど演歌、クラッシック、アシッド、
カリプソ、ア・カペラ、ゴスペル、カリビアン、音頭、バラード、ヨーデル
R&B、ポップス、ニューミュージック、童謡、唱歌、スカ、パンク、
キューバン、メレンゲ、セレナーデ、レイブ、ボレロ、
デス、ブレイクビーツも使用おっけー(著作権はクリアーしてね)
高知では「よさこい節」、北海道では「ソーラン節」の1フレーズ
を曲の中に入れるのがルールになっています。
「YOSAKOIとやま」ではどの民謡を使えばいいのでしょう?
実は富山は、全国的にも有名な民謡が多く、民謡大国と呼ばれること
もあるほどで、民謡の大会などもかなり盛んに開催されています。
「こきりこ」「おわら」「むぎや」「新川古代神(にいかわこだいじん)」
「せりこみ蝶六」などなど・・・
どれか一つに絞ってしまうのはもったいない・・・・
ということで、富山県内の民謡ならどれでもおっけーなんです。
(県外のチームが参加するときは地元の民謡でOK!)